7月31日(月)に6畳間、1日(火)に4畳半の畳を新調した。畳屋さんはなぜか晴れが予想される日を選らんだ。丁度梅雨明けでしかも涼しい日でこちらも助かった。なぜなら床板の修理を短時間にしなければならないので。朝8時畳屋さんに起されるように起床。あわてて布団をたたみ、部屋の箪笥と机、雑物を隣の四畳半や廊下に移動。箪笥や机の陰のホコリや畳の下のゴミがいっぱいあるなかで部屋の寸法を畳屋さん独特の方法で測る。掃除をしようとすると後でしてください。畳屋さんはゴミの中で採寸。畳屋さんはゴミが好きなのか?とんでもない、他人のうちのほこりなど有難迷惑この上ない。掃除をしてホコリを巻き上げられたのではやっていられないのである。それよりそっとホコリがたたないよう素早く採寸して帰りたいのであった。
採寸で面白いのは部屋の真四角度を測定すること。部屋の一角だけを例のピタゴラスの定理で一辺約1Mくらい(本当は尺)と斜線の長さを測定する。その結果、一辺の長さの二乗の和が斜線の二乗になるかどうかでその角度を割り出し、この部屋が真四角かどの程度の菱形かを調べ、それに合わせた畳を作るとのことである。こうして出来上がる畳の角は必ずしも直角ではないのである。
もうひとつは部屋の隅にタコ糸を張り、タコ糸と部屋のへりとの間隔を測る。これは部屋の一辺は必ずしも直線ではなく、柱の部分が出張っていたりしたとき、タコ糸との距離をハンショウとか言って記録し、柱に当たる畳の部分をへこませたりして畳を部屋に合わせるのである。だから畳のヘリは直線ではないのである。
さらに敷居と床の高さを部屋の周囲にわたり細かくチェックしてゆく。畳の厚さを決めるためで、畳の標準の厚さは2寸、すなわち約60mmであり、畳はこれより厚くはならないが、若干薄くすることはできる。でもこれも限度があり、敷居と床の高さがあまりにも少ないと畳が敷居より高くなってしまう。逆に敷居の高さが大きいと畳が低くなってしまう。と言うわけで畳の厚さは均一ではないのである。
更には部屋の大きさを伸縮できる直定規(これも畳屋さん独特の畳の標準寸法が記されているもの)で測定して、部屋の縦横の長さを測りました。
さて採寸が終わると畳屋さんは6畳の場合は午後3時にまたきます、四畳半の場合は午後1時にまた来ますと言って、古い畳を持ってさっさと引き上げてします。工場で採寸通りの畳を作るため時間が欲しいのです。この空白の時間が実はこちらが忙しい。床板が沈下していないか、床板が重いものを載せていたため曲がったり割れたりしていないか点検し即修理をしなければなりません。畳屋さんが来るまでの4-5時間内に、だから気もあせるるが冷静沈着に修理方針を決めまず材料を買いにゆきます。床を本格的に修理しなければならない時は畳屋さんが来る数日前に床を点検し修理しておかないといけません。でも箪笥を移動したり、畳を剥がすのが面倒で、結局は畳屋さんが剥がしに来る当日に床修理となってしまいました。
6畳間の方は大きな問題が3つあった。ひとつは敷居が廊下側へ約く10mmずれていたこと。これは廊下側から敷居をたたけば元に戻せるのですが、廊下に棚があり困難のためそのままに。と言うことは敷居が部屋の外へずれた分畳が大きく、かつ柱の部分でたたみのヘリが直線ではなく曲がることに。二つ目は床が沈下してふわふわしていること。このためには床下につっかえ棒を入れて持ち上げなければならない。実は10年以上前に息子が大学入試のころ、この部屋で宙返りの練習をして床が沈下したときのつっかえ棒が施してあるが、今回はさらに沈下していた。今回はホームセンターからジャッキ式の床上げができるつっかえ棒を購入したので比較的簡単に上げられた。前回は車のジャッキで床を上げて、棒を所定の長さに切って床下に立ててジャッキを降ろしたので大変であったが便利なものがあってよかった。三つ目は床板がふにゃふにゃになっていたり割れたりしているものの張替え。張替えすべき床板はおよそ2畳分もあった。はがした床板を持ってホームセンターに材料を買いに行ったところ、まだ製材したばかりの濡れて柔らかい板、しかも幅が狭いものしかなかった。これではふにゃふにゃ度は変わらないが時間がなくこれに決めた。こうして午後3時までにどうにか床の修理を終えた。
畳が来て並べ始めた畳屋さんが困った顔をしている。1枚の畳の両端にすき間がある。しかもすきまの片側が広い。すぐに直してくると2枚の畳を持ち帰えりおよそ2時間後に来て直した畳を入れたらうまく収まった。新しい畳の香りはいいですね。新しくてよいのは畳と何とか。いやあ、古くてよいのは味噌と何とかといもいいますね。その後で箪笥を元の位置に戻して地震対策を施して6畳間が終わりました。
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