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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

入れ墨調査と公務員の人権

2012-10-27 07:20:34 | 

※大阪市職員に対する入れ墨調査は明らかな人権侵害です。教員に対して条例と命令で「君が代」が強制されていますが、どちらも狙いは同じです。「こんなことはおかしい」と思う人々に敢えて「踏絵」を踏ませ(おかしいと思いながらも従わざるを得ない)、ある種の思考停止状態にすることが狙いなのではないでしょうか。「踏絵」を踏んだ後は、なかなか自分の意見を主張することは難しくなります。つまるところ教員も職員も支配下におき、一切、「ものを言わさぬ」つもりなのでしょう。

10月22日、なかまユニオンの矢野さんと津々木さんが、大阪市人事委員会に対して、処分不当の申し立てを行いました。

その後の集会で労働問題に詳しい西谷敏さんが講演されたレジュメを掲載します。

 

入れ墨調査と公務員の人権

2012年10月22日エルおおさか
講演 西谷敏(大阪市立大学名誉教授)



1 公務員関係(労働関係)のとらえ方


 橋下市長は、ことさらに公務員の義務を強調するが、その一方で身分保障を否定しており、明らかに矛盾している。
 また、「身分から職業へ」(維新八策)と言いつつ、公務員の特殊性を強調する。全体の奉仕者と言うよりも橋下市長の奉仕者にしようとしている。
 憲法の描く公務員像は、民間労働者と「勤労者」(憲法28条)という点で共通する。憲法で言うところの「勤労者」には公務員も含まれる。労働基準法は国家公務員には適用されないが、地方公務員には適用される。
 公務員は全体の奉仕者(憲法第15条2項)として一部権利が制限されているが、これは国民(市民)に対して区別することなく業務をするという意味である。
 公務員は政治活動について制限されているが、これは公務員の特殊性からして客観的に認められる範囲に限られる。国家公務員が休みの日にビラを配布して裁判になっており、最高裁での判断が注目されている。

2 一連の人権侵害


 職員アンケートは思想と組合に関する調査であり、組合への抑圧だった。そしてアンケートの狙いは、思想を持って活動することを許さない、組合役員と職員を分離することにあった。
 職員基本条例が制定されたが、その特徴は①管理職(区長、局長など)の公募・任期付き採用 ②徹底した能力・成果主義 ③厳罰主義 ④余剰人員の分限免職 だが、人権の観点からは特に厳罰主義が問題である。
 また、橋下市長は政治活動を制限する条例を制定した。日本は先進国に例を見ないほど国家公務員の政治活動を規制している。アメリカやヨーロッパ諸国では、公務員の政治活動への規制は殆どない。ところが、橋下市長は地方公務員の政治活動を国家公務員並みに大幅に規制した。そして、違反に対する制裁は、免職を中心とする厳罰の方向である。橋下市長の狙いは、成績主義と厳罰主義による職員の管理である。
 こうした動きに便乗して自民党が今年の8月に、地方公務員の政治活動禁止を国家公務員並みにする法律を国会に上程した。
 こうした施策は、表現の自由の侵害であり、民主主義の侵害である。
 更には橋下市長は、労使関係条例を制定した。組合事務所の貸与や組合費のチェックオフなどを廃止した。また、団体交渉事項を「管理運営事項」として制限し、団体交渉を形骸化した。当局からすれば「管理運営事項」でも組合側からすれば労働条件となる事項はいくらでもある。
 こうした団結権否認の意味するところは、労働組合の弱体化である。橋下市長は、当初は「適性かつ健全な労使関係」と言っていたが、条例からこの言葉を消した。つまり、労使関係の適正化を目指しているのではなく、組合の弱体化を狙っているのだということがはっきりした。
 トップダウンの一元的な管理体制を作るためには組合は邪魔であり、それが大胆なリストラのための条件作りとなる。

3 入れ墨調査と懲戒処分


 こうした調査は、調査の目的、性格、何処まで従うべきかが問題となってくる。また、調査の前提としては、調査目的が適法で合理的であることが必要である。つまり、労働者が労働契約上、調査に協力する義務を負うと認められることが必要である。
 富士重工業事件(昭和52年12月13日判決)は、会社内に原水禁運動をしている労働者がいて、その人からどんな働きかけがあったかを会社が調査したときに、その調査を拒否した労働者がいたという事件。判決では、企業内秩序を維持するために管理職はその調査は有効だが、一般労働者は無効となった。
 西鉄事件(昭和43年8月2日判決)は、バスの運転手に対して勤務終了後にバス代を取得していないか靴を脱がして調査したという事件。これに対して最高裁は、全員に差別なく調査を行なっており、業務上もその調査が必要と認めた。いずれにしても、その調査の合理的必要性が問われる。
 入れ墨の歴史は古く、5300年前からあったという資料がある。入れ墨の目的は①固体識別:ナチスの突撃隊に入れ墨をした。それは最前線で戦う突撃隊の兵士が負傷した場合に優先的に治療をするためだった。また、ユダヤ人に入れ墨をしたのも識別のためだった。
②刑罰:江戸時代に罪を犯した人に罰として入れ墨を入れた。
③暴力団関係者の入れ墨:社会からの離脱、痛みに耐える、他の人への威圧が目的だった。しかし、暴力団に対する取締りが強化されてからは、地下に潜伏する必要から入れ墨はしなくなった。
④ファッション(1960年代末アメリカから):最近の入れ墨(タトゥー)は、殆どこれになっている。
 入れ墨に対する法的規制はないが、唯一暴力団対策法第24条で「未成年に入れ墨を強制すること」を禁じている。
 入れ墨には2種類ある。まず、一定の反社会集団とのかかわりでなされた入れ墨だが、過去の経緯があったことから入れ墨をしたとしても現在ではまじめに働いているのなら何ら問題はない。もうひとつは、趣味としての入れ墨だが、これはプライベートな領域であることは当然である。
 今回の入れ墨調査に合理性はない。特に全員を対象とした強制調査は必要がない。したがって調査を拒否したことへの懲戒処分は、無効である。
 今回の調査は、職員に対する管理強化が目的だった。橋下市長は「職員の入れ墨を知らないとマネジメントができない」と発言したが、入れ墨と市政運営は関係がない。誰かが、「そういう調査は許さない」と言わなければならない。あれだけ職員がいる中で、入れ墨調査を拒否したのが6人とは、いささか寂しい気もするが、拒否した職員には敬意を表したい。
 

4 攻撃の背景と人権意識


 公務員攻撃に拍手を送る市民は、3つの側面がある。納税者としての市民、行政サービスの受益者としての市民、労働者としての市民。労働者は就業者の87.7%なのに、何故他の労働者が公務員バッシングに加担するか。
 国家公務員の30%は非正規となっている。非正規の労働者から見れば、同じ仕事をして給料は倍ほど違うことに納得していない。また、ワーキングプアから見ればねたみもある。民間の過重労働している正社員から見れば、公務員は楽だと映っている。このように公務員と市民の対立は、労働者内部の対立でもある。したがって、官民、正非正規の連帯が求められている。
 世論調査結果を見ると、憲法で表現の自由が保障されていることを知っている人は35%、労働組合の結成の権利を知っている人は21.8%となっている。しかもこの率は年々低下しており、しかも労働組合の組織率(現在は18.5%)と並行して下がっている。
 権利意識を取り戻していく取り組みが求められている。

以上

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「支援学校の君が代不起立応援団」結成!

2012-10-26 07:35:22 | 当該から

支援学校の2人を中心に広く不起立を支援する応援団が発足しました。

準備会に21人も集まっていただきました。感謝でル「支援学校の君が代不起立応援団」結成!す。

そして第1回準備会なのに そこで結成しました。

名称が正式に決まりました。

「支援学校の君が代不起立応援団」です。

規約案を考えて行きましたが、
いろいろ変更ありますので、まだ確定していません。

大阪の支援学校での「君が代不起立」処分の撤回を応援する団です。
今年は当該2人です。

結成総会を12月1日13時半~16時半、
「奥野さんを支える叫ぶ石の会」と共催でします。
場所はPLP会館(大阪市北区天神橋3‐9‐27)
根津公子さんに講演をしてもらいます。

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One for All ! All for one ! 6

2012-10-25 22:15:00 | 渡部通信

※「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ML」の渡部秀清さんからの「One for All ! All for one !」6を掲載します。

 
 
この「One for All ! All for one !」のメールは、
この春の東京都の入学式でたった一人の被処分者になった
田中聡史さんの闘いを支援し、処分を食い止めるためのものです。
当日は私も上京し、<学習会>に参加したいと思っています。
是非、多くの皆さんの参加をお願いします。
 ※<学習会>は後掲
 
なお、「河原井さん・根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」では、
9月21日の「朝日新聞」でも大きく紹介された
≪国旗に一礼しない村長≫(長野県中川村村長・曽我逸郎)さん
迎えて、<2013年1月26日(土)午後、(場所未定)>
集会を開くことになったということです。
 
 
石原都知事(80)は、知事を辞任する意向を固めました。
新党を結成し自ら党首に就任し、
次期衆院選への立候補を検討するようです。
辞任の時期については「12月議会後」になるようです。
 
この辞任は全く彼自らの政治的野望の為です。
その野望とは日本を戦前のような
軍事大国・ファシズム国家にすることです。
 
4月に彼が尖閣諸島「購入」問題を引き起こすと、
9月の野田政権による「購入・国有化」を経て、
日中関係が一気に悪化してきました。
その結果マスコミと既成政党のほとんどが
「尖閣は日本固有の領土」論に染まり、
国民の多くもそれに大きく影響されています。
 
しかも尖閣問題は深刻さを増すばかりです。
 
そうした中で彼は、
自らの一貫した中国敵視政策にとって
願ってもない状況が作られたと踏んだのでしょう。
橋下大阪市長が「国政選挙に出ない」と言っていることも
自らが新党の党首になって出馬することに
有利に働くと思ったのでしょう。
 
しかし、彼の思惑どおりに事が進むかどうかはわかりません。
 
すでに尖閣の問題にしても事態の深刻さから
彼に対する内外からの強い批判は生まれています。
また、東京オリンピック招致はさらに遠のき、
彼の無責任さに対する批判も強まるでしょう。
 
また、彼が先頭に立って推進してきた
東京都の「日の丸・君が代」強制・処分行政
(これまでは彼の顔色を見ながら都教委は進めてきた)
も、これまでどうりにはいかなくなるでしょう。
東京都の闘う仲間たちにとっては
むしろ朗報になるかもしれません。
 
彼は、橋下氏との連携を模索しているようですが、
「日本維新の会」もその中身の無さと
まとまりの悪さが明らかになるにつれ、
支持率低下は避けられず、
果たしてプラスになるかどうかはわかりません。
 
最後には安倍氏との連携模索となるかもしれませんが、
そうなると東アジアをはじめ国際的な批判が高まり、
結局は破綻ということになるでしょう。
 
彼が「たちあがれ日本」を立ち上げた時には
「立ち枯れ日本」などと揶揄されましたが、
今度は「年寄りの冷や水」と言われるかもしれません。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
「河原井さん・根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」が
以下のような<学習会>を開きます。
----------------------------------------------------
 『尖閣・竹島問題から見る「日の丸・君が代」強制問題』
 
   お話 : 高嶋伸欣さん(琉球大学名誉教授)
 
 <日時> 2012年11月17日(土) 13時30分開会
 <場所> 東京・中野商工会館 大会議室
 <資料代> 500円
 
 (チラシには次のようなことが述べてあります。)
 
「・・・10・23通達からすでに9年を経過し、不起立教員はごくわずかになっています。
東京の学校は命令に服従する場、子どもたちが人格的な成長のできない場と化しました。
 そうした9年間に、政治状況はおそろしく右傾化してきました。
  ・・・(中略:・4月の石原都知事の尖閣諸島「購入」発言、
         ・9月11日の野田政権による「購入・国有化、などを紹介)・・
盧溝橋事件と同じように再び侵略戦争待ったなしか?という状態をつくっています。
  ・・・(中略:「従軍慰安婦」、憲法改悪、教科書採択への介入、などを紹介)・・
 こうした政治状況下で、「日の丸・君が代」の強制に反対し、「君が代」不起立
をする意味は大きいと思います。
 都教委は今年1月に出された最高裁判決を援用し、「再発防止研修」を改定強化しました。
「再発防止研修受講の成果なし」として、「君が代」不起立を続ける教員に対し、
分限免職を含む重い処分の発令を狙っていると思われます。
不起立を続ける田中聡史さん(板橋特別支援学校)に重い処分を出させない全国的な
大きな闘いをつくり出すことができるか。周りの私たちが問われています。」
---------------------------------------------------------------
 
************************************************
「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
 

 

「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ

http://homepage3.nifty.com/hinokimi

 
 
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第1回2.11全国集会実行委員会のとりあえずの報告と次回実行委員会のお知らせ

2012-10-25 21:49:47 | 2.11集会

「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪・事務局の井前弘幸さんからのお知らせです。 

 

一昨日、2.11全国集会 第1回実行委員会を行いました。

東京から遠路、予防訴訟を進める会の永井栄俊さんも駆けつけてくださいました。

実行委員会の呼びかけ文の郵送発送がわずか10日前という短期の中で、

参加のお願いを十分に広げられない中での実行委員会の開催になりましたが、永井さんを含めて、

29名の方々が参加してくださいました。

ほんとうにありがとうございます。

 

実行委員会では、集会の趣旨、実行委員会の性格、集会名称や運動のスタンスなど、

様々な重要なテーマについて、白熱した議論になりました。

昨日の議事次第と会議の要点については、後日、もう少し詳しい報告をさせていただきたいと思います。

取り急ぎ、委員会で確定をしたのは、主に以下のことです。

211日に全国集会を開くこと、前日の210日に全国交流会を開き少し時間をとった報告と意見交換を行うこと。

2.11集会の名称を

「私たちは黙らない!

「日の丸・君が代」強制ええんかい!

「競争」「強制」の教育でええんかい!

育を見つめる2・11全国集会」

とする案を第1回実行委員会の基本とすること。

時間不足で議論できなかった基本事項を第2回事項委員会を早期に開催し合意をはかること。

1回事務局会議への参加を広くお願いし、第1回事務局会議で検討事項を再整理し、

2回実行委員会への提案事項の整理と今後の取り組みの準備を開始すること。

1回事務局会議への多数の方の積極的なな参加をお願いします。

また、第2回実行委員会参加者、参加団体の拡大への声かけをお願いします。

 

2回実行委員会は、119日(金)午後630分~9時 エルおおさか 南館10101号室で、

1回事務局会議は、112日(金)午後7時~9時 エルおおさか 本館6階 604号室で開きます。

  

 
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河原井さん、根津さんを解雇させない会 学習会

2012-10-25 18:56:24 | 集会案内

※私たち、グループZAZAの7名が、処分を覚悟してまで、君が代「不起立」を貫いた背景には、東京における「不起立」の闘いがあります。私たちの「不起立」は、個別のものではありません。いわば、私たちの「不起立」は、その連続性のなかに位置しています。教育を支配しようとする権力に対する抵抗は連綿と受け継がれていきます。

河原井さん、根津さんを解雇させない会 学習会

http://homepage2.nifty.com/kaikosasenaikai/

 

 2012年1117(土)

解雇させない会 学習会
尖閣・竹島問題から見る
『日の丸・君が代』強制問題


お話=高嶋伸欣さん(琉球大学名誉教授)。

場所・中野商工会館 大会議室

資料代:500円

●13:30~開会 



詳細はこちらをご覧下さい

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