マチンガのノート

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話の聴き方からみた軽度発達障害 畑中千紘 Part?

2019-05-02 10:43:14 | 日記

第五章で取り上げられる聴けない話を続ける70代男性との事例では、

何か月間かクライアントの話し続ける、カルチャーセンターなどで聞いた「ユング心理学の話」

を聞き続けても、相手の言うことがどうにもわからず、睡魔に襲われるので、

「あなたの話はわからない」と言うと、そのクライアントはショックを受け

「自閉症のようになった」「もう来ない」と言うのだが、それに対してセラピストは

「このままでは終われない」と返したとの事だが、もし来なくなり、

ほかの無能な医師や心理士、自称セラピストなどにかかれば、

あれこれいじられ、ああすれば良くなる、こうすればいい、などになったりして、

今より悪くなることもありそうな事を、ある程度予想したという点もありそうである。

偶然とはいえ、職業で関わったのだから、そのようなことが起きうることを考えると、

ほっておく訳にはいかないという事もあったのだろう。

その辺りが、著者たちの言う、これまでの心理療法というもの自体をを考え直す、

という点だろう。

ジュディス・ハーマンなどの影響も受けていそうである。