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学力喪失──認知科学による回復への道筋  今井むつみ 岩波新書 感想

2024-10-26 00:19:46 | 日記
 

学力喪失 - 岩波書店

子どもたちが本来の「学ぶ力」を学校で発揮できないのはなぜか。学力の躓きの原因を認知科学の知見から解明し、希望をひらく。

岩波書店

 

いかに日常生活における遊びなどを通じて、様々な知識を記号接地させることが、

生きた知識というものを身につけるうえで必要なのかが解りやすく紹介されていました。

学校で様々な知識を学んでも、それを感覚的に記号接地できないと、単なる断片的な知識を

覚えるだけになり、それが生きた知識にならないことが様々な事例で描かれています。

学力があるように見えても、日常生活でそれを活かせなかったり、応用が効かない子どもは

感覚的なところで様々な知識や考えが、自分につながっていないことが多いのでしょう。

現代社会では、子どもが体を使って遊んだり、親の手伝いをすることが減ったことも、

そうなる一因なのでしょう。

いかに一見非効率に見える失敗などを含む試行錯誤などの探索活動の価値がわかる一冊でした。

 


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