北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.05.18-2024.05.19)

2024-05-17 20:02:44 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末の行事紹介です。

 第3師団祭、今週末に最も注目の行事と云いますと中部方面隊の京阪神紀州地域の防衛警備及び災害派遣を担当する陸上自衛隊第3師団の記念行事をお勧めします。第3師団隷下の第7普通科連隊、第36普通科連隊、第37普通科連隊、第3偵察戦闘大隊など隷下部隊が一堂に会し、また特科隊など年度末改編を受けて最初の師団行事となっています。

 第3師団創設63周年記念行事、かねて千僧駐屯地創設73周年記念行事、一般開放の予定は0900時から1500時まで、またシャトルバスがJR北伊丹駅から運行されるとのこと、伊丹駅や阪急伊丹駅ではないとの事ですのでご留意ください。師団祭では観閲行進や訓練展示と共に多く暖簾例の方にも楽しめる展示があるとのこと、天候だけが心配ですよね。

 横田基地日米フレンドシップフェスティバル2024、土曜日と日曜日に挙行されます。在日米軍司令部と航空総隊司令部の置かれている横田基地の一般公開行事となっていまして、派手な飛行展示こそ行われませんが広大な横田基地のエプロン地区が広く開放されまして様々な米軍機が、それも在日米軍以外の航空機も含めて展示される注目の行事です。

 横田基地、ゲートは第五ゲートのみが開放となりまして、ここは拝島駅から徒歩20分と牛浜駅から徒歩10分となっています、ただ牛浜駅からの経路は大変混雑する為に拝島駅からの分散を米軍側が呼びかけています。注意事項としまして、16歳以上の方は旅券かマイナンバーカードか運転免許証が必要で運転免許証は暗証番号を確認の上、とのこと。

 静浜基地航空祭2024、19日日曜日に挙行されます、何と今年の航空祭はブルーインパルスの飛行展示が実施されます。晴れていれば管制塔と富士山にブルーインパルスを絡める構図で撮影できる静浜基地、航空祭プログラムによればブルーインパルス展示飛行は午前中に行われる予定とのことで、混雑度合いに注意して移動計画を立てて頂ければ、と。

 第11飛行教育団の静浜基地、T-7練習機が配備されているとともにT-3練習機時代には芙蓉部隊という彗星を駆使した夜間攻撃専門部隊を置いた事で知られ、最近ようやく芙蓉部隊がNHKなどで注目されているところ。最寄駅はJR東海道本線焼津駅で、焼津駅から徒歩15分の場所にシャトルバス乗り場が設置され、0700時から1200時まで運行されます。

 西部方面航空隊創設63周年記念行事、高遊原分屯地創設53周年記念行事が、熊本空港に隣接した高遊原分屯地にて挙行されます。北熊本駐屯地の分屯地という位置づけではありますが、熊本空港の航空祭といえる行事では輸送ヘリコプターに戦闘ヘリコプターから数が少なくなった観測ヘリコプター、第8飛行隊の多用途ヘリコプターが配備されている。

 高遊原分屯地では編隊飛行に訓練展示と装備品展示が行われます。なにしろ西部方面航空隊は冷戦時代の早い時期から対馬防衛へのヘリボーン研究を実施している部隊で、沖縄返還と共に空中機動混成団の研究、西部方面普通科連隊時代の空中機動や、近年では南西防衛の為のヘリコプター運用や装備の充実などで知られ、展示は派手さが期待できます。

 松山駐屯地創設69周年記念行事、5月19日日曜日に行われます。第14特科隊が第14旅団の即応機動旅団改編と共に編成から中部方面特科連隊へ移管される事と成り、短い間ではありましたが中部方面特科連隊本部が置かれていました松山駐屯地ですが、中部方面特科連隊第四大隊の置かれる松山駐屯地として新しい出発をはじめました最初の行事です。

 第75回東京みなと祭護衛艦おおよど一般公開、ついさっきまで護衛艦おおなみ一般公開と勘違いしていましたが、あぶくま型護衛艦おおよど一般公開が18日と19日に東京国際クルーズターミナルにおいて行われます、巡視船や浚渫船など、護衛艦の他にもなかなか見る事の出来ない艦船が一般公開されるという事ですので、ご興味のある方は是非どうぞ。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・5月18日・19日:横田基地日米フレンドシップフェスティバル2024
・5月18日・19日:第75回東京みなと祭護衛艦おおよど一般公開
・5月19日:静浜基地航空祭2024
・5月19日:第3師団創設63周年記念行事
・5月19日:松山駐屯地創設69周年記念行事
・5月19日:西部方面航空隊創設63周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-東部戦線ロシア軍チャシブヤール周辺攻撃概況とハリコフ州再侵攻の概況

2024-05-17 07:00:36 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 現状をみているとやはり航空機供与の遅れが響いているようでアルファジェットでもファントムでも早く供与できる航空機を模索すべきだったようおもう。

 ロシア軍のチャシブヤール周辺での攻撃についてISWアメリカ戦争研究所が5月11日に発表した概況では、ロシア軍はチャシブヤール南方の高速道路Tー0504号線まで進出しており、またスヴァトヴェ西方やアウディイフカ南西のネタイロブ中心部にも侵攻しているとのこと。またクラスノホリフカなどドンバス地方での前進が続いている。

 ハリコフ州でも前進が続いており、ただ、この背景にはウクライナ側がロシアとの国境付近に本格的な要塞線を構築していなかったという実状があり、ウクライナ軍の防衛線は国境から若干距離を置いたリプシやヴォフチャンスクなどの人口所在地域に置かれており、今後この前哨陣地との接触によりロシア軍前進は阻まれる可能性がある。

 国境地域にウクライナ軍は地雷原など防衛戦を構築していない状況について、ISWはここまで踏み込んだ発言はしていませんが、ウクライナ軍は2023年夏季反転攻勢の戦果をもう少し大きなものと見積もり、この地域の防衛線構築よりも反転攻勢へリソースを集中したことで現在の防衛戦が不利になっているのではないかと考えます。
■ハリコフ周辺
 砲兵の弾薬量は兎も角として射程ではウクライナ軍に供与されている火砲が勝っているのだから弾薬供給さえ整えば状況は変わり得る。

 ハリコフ周辺に侵攻しているロシア軍部隊について、ISWアメリカ戦争研究所は5月11日付戦況報告において、ウクライナの軍事専門家の発言を引用し、レニングラード軍管区第11軍団第7自動車化狙撃連隊、第11軍団第18自動車化狙撃旅団より2個大隊が攻撃の先鋒となっているとしていて、ここに複数の部隊が支援を行っている、と。

 先鋒の2個大隊を支援するのは新設第44軍団の第72自動車化狙撃師団と第128自動車化狙撃師団で、支援部隊を含めるとハリコフ侵攻へは5万名から最大7万5000名規模の部隊が投入されているとのこと。日欧米メディアはこの攻撃を緩衝地帯設置が目的と報じていますが、ISWはハリコフ市への砲撃が目的の前進であると分析しています。

 ハリコフはウクライナ第二の都市であり、ISWはここまで踏み込んでいませんが住民も多数が居住していることから、ここが砲撃に晒された場合にはウクライナ世論が反撃よりもハリコフ防衛に重点を置くべきと動くことは必至で、ハリコフ州に隣接しロシアが重要視するドンバスでのウクライナ譲歩に繋げる狙いも考えられます。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする