北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】久居駐屯地創設72周年記念行事【2】第33普通科連隊観閲行進準備(2024-04-07)

2024-05-18 20:00:07 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■観閲行進準備
 記念行事は訓示と祝辞に続いて祝電披露までが無事完了しまして観閲行進準備の号令がかかりました。

 観閲行進準備へ車両の移動がはじまります。式典会場のよくみえるところに車両が並ぶというのは、なにしろ装備品がそろっているのですから見応えがある、姫路とか今津とかあとは豊川とか富士とか、あああと駒門も戦車以外は並ぶ。

 駐屯地のモータープールにはもっとたくさんの車両がならんでいますから、ここに整列しているといいますか行事に参加している車両はごくごく一部の式典参加部隊の車両なのだけれども、ひとだけ並ぶのか装備が並ぶのかで、やっぱり迫力は違うよね。

 高機動車と軽装甲機動車と、十年前にはここに対戦車中隊の重MATこと79式対舟艇対戦車誘導弾を搭載した小型車もならんでいた、あと普通科中隊はもうすこし車両行進が多かった、自衛隊が縮小しているという印象をどうしても受けてしまうのですがさて。

 軽装甲機動車、中部方面隊ではここ第33普通科連隊から配備が開始され、最初は土足であがっていいものかとまようほどの新装備だったといい、当時はMINIMIはまだ配備前で64式小銃を据えていた最初のころ。あれからもう22年も経つことにちょっとおどろく。

 後継装備が丸紅輸入のスイス製イーグルⅣか三菱重工ライセンス生産のオーストラリア製ハーケイかが選定中ですが、結局のところ排気問題で小松と防衛省が対立したことで後継装備を国産できなかったわけで、正直に謝って軽装甲機動車を毎年200両買っては。

 小松の装甲車が誇るべき点は安さと中庸だが低くはない品質だとおもう。ハーケイにしても2億円、円安の影響はあるものの軽装甲機動車の2700万円とは文字通り桁が違う、排気規制に問題があるならば自衛隊が受領後にフィルター装着など独自改造を行えばよい。

 車体が小さすぎるという批判があるようだけれども、CH-47輸送ヘリコプターの機内に搭載できるのが強みで、この後継に大きな車両をいれてしまうと装甲のないパジェロと高機動車だけしか空中機動できない、年産200両買っても予算で問題ない装甲車は少ない。

 本部管理中隊の情報小隊に配備される偵察オートバイと後方には発煙装置3型、最近オーストラリア軍は電動自転車のモペット、105km/hまでとばせる車両をボクサーCRV偵察装甲車に搭載して偵察に使っている、普通科連隊の情報小隊にもこの種の戦闘車が必要だ。

 第10音楽隊の入場、式典があれば必ず参加する部隊が音楽隊、日曜日に休めるのは年間でどのくらいなのだろうとおもう。有事の際には司令部警備や捕虜取り扱いと諸外国では憲兵が行う任務をも任されるのだから、もう少し音楽隊は人数が居ていいのではないか。

 82式指揮通信車を先頭に観閲行進準備です。この車両の後継はやはりパトリアAMVになるのだろうか、さいだい16名を詰め込めるAMVならば強力な通信機材を搭載できて、ランセットドローンに発見されてもAMVの装甲防御ならばなんとなく生き残れそうな気が。

 三重県旗がまず行進の先陣、”み”の文字を連想させるわかりやすい県旗だ。ちなみにこのパジェロの愛称で知られるこの小型、諸外国というかフランス軍などはついに市販車をそのまま塗装して戦車部隊とかに配備している、いっそスバルとかに変えてはどうか。

 連隊旗とともに副連隊長が敬礼、もともとはこの車両も小型装甲車として1970年に高速道路網を駆使する四輪駆動装甲車として開発されたものの、その直後の石油危機で量産できなかったものを指揮通信車とした、232両が量産され部隊の本部車両として活躍します。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-滋賀長浜,ゴールデンウィークに探訪した浪漫ビールの1パイント

2024-05-18 14:41:56 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 ゴールデンウィークを懐かしむ話題をひとつ。

 榛名さんの総監部グルメ日誌、というからには総監部のある街繋がりで行いたかったところなのですがさて今回は隣の京都府には舞鶴地方総監部がありますものの、そこへは敦賀まで出て小浜線で延々と普通列車の旅、という少し総監部からは離れています長浜の。

 長浜エール、長浜にきましたらそれほど得意ではないのがビールなのですが先ずはこちらを1パイント頂きまして、気分を盛り上げます。柑橘系モルトを使ったという、風味は柑橘ではないのですがビールというよりピールの苦みのようなものをたのしむ。

 1パイント、これ日本でいうと中ジョッキなのか大ジョッキなのか、パブでビールはパイント単位でうられていまして、エールのようなラガービールは一杯をじっくり嗜む黒ビールと違いまして素早く楽しむ風味を工夫しているので最初の一杯にはちょうど良い。

 シーザーサラダを肴に。なにかこう、ちょっとカラダにイイことしていますよね、というような自分への何というか言い訳のような肴です。シーザードレッシングが最近高くなったレタスにこれでもかとなじませてありまして、楽しむ醍醐味は味とそして歯ごたえ。

 長浜浪漫ビールはチャージ料を支払う方式ですから、ちょっといっぱいというよりはチャージ料をだしたのだからと長居したくなるのが不思議なものでして、しかしそれとは矛盾して素早くエールを1パイント流し込むところから始めるのも不思議なものだ。

 AMAHAGAN,なにか東南アジアあたりでアメリカ軍とタイ陸軍かマレーシア陸軍が行う合同演習みたいなひびきですが、長浜蒸留所で蒸留されたウィスキーの銘柄、バニラ風味のような薫りを醸す長浜独特のウィスキーを、まずはストレートでいただいてみよう。

 ウィスキーはロックが一番すきないただきかたなのです、それは水割りのように味わいを薄めることはないのですけれども、ロックは酒精よりもかおりと揮発分がきになるストレートの痛さを冷やして、しかし水割りほど率直な割り方で薫りを損なわない。

 ビスマルクピザ、艦これのビスマルクさんの影響、というのではなくてピザを頂こうと思ったならばGW中はメニューが大幅に縮小されていてこれしかなかったのだ、もともとピザはこれだけのような気もするが。わたしが好きなのは、ペパロニかマルゲリータか。

 ストレート、かんがえてみるとワンショットグラスでちびちちびちとやるのは、好きなんですけれども、この頂き方は時間をゆったり過ごす際に、しかしカウンターに空のグラスを置きたくない時の、味わっているのです時間をね、という時が多いなあ。

 ピザは、ピッツァと表現しないのはなんかここイタリア風の感じがしないから、いやタウン窯は使っているのでしょうけれども、どっちかというとイタリアンなんかよりも肴寄りの味なんですよね、これを切り分けて、冷めないようにウィスキーとともに。

 ロックでアマハガンを頂いてみる、と、やっぱりこれだねえ、というウィスキーの強い酒精を、しかし冷やして緩和するようにして頂いています。くちにいれたときの含んだ薫りはバニラというよりも、ウィスキー、ちりちりと氷が溶ける音が微かに聞こえて。

 バナナ牛乳を、唐突に頂く。いきなりバナナかよ、とおもわれるかもしれませんがこれカクテルでも何でもなく、しかしデザートというかチェイサーかわりというか、最後に頂きました。ウィスキーを堪能したあとで水回しのようにこういうのを飲んでみた。

 長浜浪漫ビール、長浜は江戸時代には彦根藩の所領でしたが江戸時代前の安土桃山時代には豊臣秀吉が造営した一大兵站拠点、ここ市内にのこる水運の運河とともに駅からほど近い、というよりは駅と長浜港の中間あたりに、こんな時間の過ごし方を湛えています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ情勢-ロシア国営ガスプロム過去25年間最大年間損失計上,ロシア政府収入全体の9%

2024-05-18 07:00:30 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ウクライナへ高機動車をおくれるならば救難用航空機の退役装備等も遅れないかと考える昨今ですが、そのウクライナへ侵攻を続けるロシア軍の戦費調達に興味深い影響が。

 ■防衛情報-ウクライナ戦争
ロシア国営ガスプロムは過去25年間で最大の年間損失を計上した、5月12日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告が分析結果を発表しました。これによれば2022年のウクライナ侵攻開始とともに西欧諸国との関係悪化によりロシア産天然ガス離れが始まり、特にガスプロムは経常黒字の大半を西欧諸国との取引に依存していたとのこと。

 ガスプロムは輸出の一部を西欧以外の一部の国に振り分けはしたものの、西欧諸国との取引を補う規模ではなかったとし、また、パワーオブシベリア2ガスパイプラインのような新規施設投資へ資金を集めることはできず、西欧諸国との取引停止による損失を埋め合わせられた代替輸出は5%から最大で10%にしかすぎないと分析しました。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 迂回輸出などの制裁逃れを監視し関係する国々への制裁を拡大するという監視能力強化について、日本が出来るウクライナ支援のもうひとつの選択肢とおもう。

 ロシア国営ガスプロムの年間損失について、5月12日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告では、ロシアのウクライナ戦費調達への影響度合いの大きさとして2023年にガスプロムからのロシア政府が課した課税金額が2兆5000億ルーブル、米ドル換算で280億ドルに達するとし、これはロシア政府収入全体の9%に相当すると指摘している。

 ガスプロムへの課税規模は拡大しており、逆に過大な徴税がガスプロムに代替市場へ天然ガスを供給するガスパイプライン建設などの資金投資の余裕を奪っているとイギリス国防省は分析、実際ガスプロムは2024年の設備投資規模を前年比マイナス15%へ縮小すると発表、少なくとも2030年までは利益を縮小したままと分析している。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 厳しい状況ばかりつづいていますが砲弾の供給さえ間に合えば逆に射程の長い火砲で一気に無力化できそうでもある。

 ハリコフ州でのロシア軍侵攻状況についてISWアメリカ戦争研究所は5月12日付戦況分析において、ハリコフ州北部のリプシとヴォフチャンスクでロシア軍が前進したと分析しています。ロシア軍の目的は西側から供与された装備でのロシア本土攻撃を阻止するというロシア国内の政策的な要求の結果、ハリコフへ再侵攻したと分析する。

 ウクライナ軍は逆に国境のロシア側に所在する部隊集結地域や物資集積地域を攻撃することで大きな恩恵に預かれる可能性があるという。ただ、ISWはヴォフチャンスク近郊で任務に当たるウクライナ軍将校の話として、この地域には十分な要塞がないために防衛戦闘は苦戦を強いられているという発言を紹介しています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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