まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

ぬるい2冊

2017-08-04 08:51:02 | 

このごろ小説を読んでも気難しくなっていかん。四の五の文句を言ってしまう。
だからなんだ自分、といぶかしく思ってしまう。困った傾向だ。
じゃあ記事に書かなきゃいいじゃないかという話なのだけれど、その文句を書きたくなってしまうのよ、変。

何かが足りない歯がゆさを感じる作品で。

女性作家の2冊 『小さいおうち』中島京子さん 『永い言い訳』西川美和さん

うーん、どう言ったらいいのかしら。なんとも表現しがたい。
共感はしない、じゃ全く理解できないなで蹴散らしていいかというとそれとも違う。

甘ったれるんじゃないよとも言ったらいいのか、いや違うな。
結局、だからなんだっていうのよ、どうなのよというのかな。
浸りきれないというのかな。

両作品共映画化され高い評価を得ているのね。

 『小さいおうち』   

もうこの表紙絵に惹かれて手に取った次第でして。
窓辺では奥様とタキさん。二人が手をつないで外を見ている図は、意味があったのね。読み終わると分かる。

昭和初期、女中奉公にでた少女タキは赤い屋根のモダンな家と若く美しい奥様を心から慕う。だが平穏な日々にやがて密かに“恋愛事件”の気配が漂いだす一方、戦争の影もまた刻々と迫りきて―。晩年のタキが記憶を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれてゆく最終章が深い余韻を残す傑作。

「女中さん」 私が小学生のころ近所の庄屋さんにいたから何となくその存在は想像できる。
都会と田舎じゃ全く違うけれど。
12年以上平井家に奉公していたタキさんが綴ったノート。
昭和初期中流階級の生活の雰囲気は充分感じ取れるけれど・・・
うーーん、ともやもやしたぬるさがなんとも言い難く。結局タキさんは何が言いたかったのでしょう。

 
『永い言い訳』   ずいぶんキッパリさっぱりした表紙。

「長い」と「永い」 違いは何でしょう。西川さんが「永い」を選んだ意図は何かしら。

長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、
同じ事故で母親を失った妻の親友の一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。
突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。

中高生ならいざ知らず、作家として社会的にそこそこ成功している30代にもなった男が、
己のことを観念的にとらえて、ぐじぐじ悩んで。
地に足付けて生活を営んでいると思える他人と関わることによって、
自分を見つめ直し自己再生を図っていくというそれが気に入らないのよね。

私じゃ手におえないから、こちらに助けていただくことにします。

https://cakes.mu/posts/14242 

西川さんは映像作家のほうが表現できるのかもしれない。一度も作品を見ていないのに言うのもなんだが。

 

コメント
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