都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

非常識な建築業界(森山高至):設計、施工、経済と時流、建築家の性癖などまとまりがよい

2016-06-30 04:21:38 | 都市開発

 「表現建築家」による「脱構築建築」を主体とする、「どや建築という病」がテーマ。設計・施工・経済環境と時流がパラメーターとなり、さらにオリジナル志向のわりに流行を追う建築家の性癖を活写している。

 なお、同窓でもあり、建築卒業後、政経も卒業して、一級建築士は都市計画とMBAの当方のキャリアと通じる。

知見は:

・コンペの裏方のシンクタンクはRFPを作れない→そうなのか!まともな条件がなければコンペにならない

・建築家は審査員と応募者の役割を循環、相互の配慮と好みを狙う→当選ありき

・コンペの結果は見直して良い→そのとおり、市民の同意が前提、留保条項を入れるべき

・磯崎新は解説付き建築の元祖→文才があった

・隈研吾は環八にあるパルテノン風のM2を設計のくせに「負ける建築」とは笑止→そのとおり、お茶の経験を売り物にして和風もどき

・吉阪隆正の八王子セミナーハウスはアジトで逆向きピラミッドは違和感、しかしディティールは味がある→確かにそうだ、しかし好きだ

・似た形、似た色で「どや建築」が増える、流行を追う建築家

・単純化は雨仕舞などが悪く、高い、ファイン・アート志向は無駄が多い

・職人の高齢化と減少、現場監督のOJT不足、報告書至上主義がゼネコンの弱体化、下請けに責任を被せる傾斜マンション問題、ゼネコンは商社で責任を取る立場

・ゼネコン社内での知識の受け渡しの継承が不足、一人が多すぎてチームがない

・槙文彦の小さな単位で継続した街づくりは仕上げも多様で人間的

・リファイニング建築がこれからの姿

・駄馬の鑑定法、つまりは作ってはいけない建築を排除するのが得策

 いや楽しめる

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鮨 はや田(大阪 本町):鮨というよりつまみと日本酒

2016-06-29 04:17:31 | 食べ歩き

 2階で会食、御通しは山菜で食べず、子持ち昆布は凡庸、空豆は丁寧に切れ込みも入り2皿堪能。

 お刺身はまあまあ。山葵が大盛。繊細というより船盛で大胆。焼きもののメバルや金目鯛は楽しめたがこれも大まか。

 お寿司は穴子と鰻が良かった。

 お酒は獺祭など各種、焼酎もおいしい。

 どちらかというと鮨もある割烹という雰囲気

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平等院と宇治上神社を楽しむ

2016-06-28 04:20:33 | 京都

 先日、行きそびれた宇治の世界遺産を探訪。平等院は、浄土の宮殿のコンセプトが明確。清潔で、蓮の花が咲き、各所に小さな鉢も置いてある。

 鳳翔館での解説や修復工事ヴィデオが分かりやすく、昔は宗教のパヴィリオンであったことが良く分かった。修復された鳳凰堂の姿と内部も圧巻で、愚妻と「圧倒された」と感じた。特に、実物と鳳翔館での修復再現の差異に驚いた。浄土信仰の力、仏と音楽の再現を感じた。

 宇治上神社は端正。左右のアンバランスやきりっとした屋根が興味深い。うさぎのモチーフが可愛い。

 満たされた午前のひととき

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平野屋のお揚げと豆腐のお料理

2016-06-27 04:16:16 | 食べ歩き

 夏が近づき、食欲減退。いつもの平野豆腐で愚妻の帰りを待ちながら料理。

 お揚げは、2つに切り、電子レンジで温め、中をナイフで広げる。納豆を練り、大量の九条葱(4本位)を小口切りにして入れ、混ぜて馴染ませる。お揚げに詰めて、口を楊枝で閉じる。フライパンに載せ、蓋をして片面を焼き、蓋を開けてひっくり返して焼く。仕上がりにキッチン・ペーパーで油を取る。

 豆腐は冷奴で水を切る。酢橘の皮を卸して薬味に。絞って醤油と合わせる。

 手軽で美味しい初夏の夕べ

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マーケット進化論(横山和輝):日本の市場形成歴史

2016-06-26 04:00:16 | マクロ経済

 このような著作が少ないため楽しめた。

時代の大まかな区分

①律令:黎明期(8~11C)→寺社は造営、写経で商業セクター、門前は市の開催地

②鎌倉・室町:市場経済の発展(12~15C)→荘園の解体、一揆による室町幕府の権威失墜

③戦国時代:公権力(16C)→市場法、楽市楽座、金融:蔵元(蔵管理)と掛屋(収納・送金)

④徳川時代:全国覇者(17~19C前半)→検知と石高制(300歩(坪)で1石の生産)

水上交通と大坂の発展、下りもの

三貨体制(金・銀・銭貨)、両替商、江戸為替(先物)、末期のインフレで破綻

⑤明治維新:産業化(19C後半~20C初頭)→横浜開港はビジネス・チャンス、博覧会、地租改正、秩禄処分(領主の家禄がなくなる)、株式会社、政商に官営工場払い下げ

⑥関東大震災:1920→GDPの30%超の被害、長期的な成長に、

⑦昭和:市場経済冬眠:1930~→電力と産業化の進展、金本位制離脱、技術革新、金融市場の発達で不況の脱却

知見は:

・大山崎神人:荏胡麻油の販売権、石清水八幡宮と大山崎 離宮八幡宮

・鉄道:江戸・大坂 19日 11.36円が20時間3.67円に短縮・低廉化

 なかなか面白い

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シャム(四条千本):タイカレーラーメンは好みでなく、高い

2016-06-25 03:59:21 | 食べ歩き

 テニスの後、暑さでタイカレーも良いかなと訪問。タイカレーラーメン・ポーク(並)750円とカオマンガイ小(350円)で1,100円。

まずカオマンガイが出るが、チキンにごまだれがかかる和風。刺激が少なく、テーブルの辣油とレモンをどっさりでどうにか。パクチーはあまり好きではないがつきもの。

 タイカレーラーメンはねっとりしたスープで重い。レモンと辣油を足す。確かにカレーラーメンであり、さっぱりもしているが好みではない。カオマンガイを入れて食べるとどろどろでいまひとつ。味が重なりすぎる。また、ポークも炒めたものでねっとりではっきりしない。

 混沌が広がり、後味は悪くないが残した。再訪するなら隣の担担麺かな。この値段ならはふうでサラダ付きのカレーが良いな。

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国宝消滅(デービッド・アトキンソン):小手先の戦術で、戦略がない、解説・特別化・高額化はラーメンと同じ

2016-06-24 04:02:15 | 京都

 京都在住、イギリス出身でもとゴールドマン・サックスのアナリストで観光立国を提唱する。漆塗りを生業とする小西美術工藝社の社長に請われ就任。

 全体に、戦術立案はあるのだが、観光客や観光施設所有者、行政、コミュニティにどう満足してもらうかの戦略が薄い。我が国の観光施設の独自性は次の二点だ。

1.マクロ:アメニティとは、イギリス発祥で産業革命にともなう長時間労働を癒す歴史物や自然を保存したのが発祥

我が国では神社仏閣が観光施設となっても周辺の森や神山や名木の自然が主体では。これを手入れする費用・人工は多きく氏子、檀家の支援が不可欠だ。本著では観光施設の漆塗りなどに傾斜しているが、木を見て森を見ずの感が否めない

2.記号論としての変遷:かつてのパヴィリオンの社寺もいまは「枯れた姿」が定着。丹塗りの派手な「当時」から神仏と社会の関わりが変容、つまりはSignifiant Signifie ( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A8 )の関係の変容だ。現代の社寺に、丹塗りや漆塗りは本当に必要なのだろうか。むしろ、伊勢神宮の遷宮など様式を伝える建て替えが、伝統の維持と施設の永続性、産業育成につながっている。

 役に立つ知見もある

・解説・特別・高額化は誘致と経営のため→一つ間違うとラーメン屋の「高額限定」のSNS解説になる懸念も

・ガイド、体験、生活展示→これこそ教育

・施設維持のため入場無料が有料に→好ましくない入場者の排除のためでは

 大英帝国博物館、ルーブル美術館やアメリカのメトロポリタン(MET)やボストン博物館(MFA)は1日でも見切れない観光拠点。日本では、このスケールの施設がない。群としてまとめ、地勢、歴史、様式、生活などをとりまとめたチケットとガイド体制整備にするのが望ましいのでは。教育にも、対話にもなる。例えば、エリアチケットには、ガイドブックを用意し、見どころ、体験どことを明記する。現地では、「生活体験」と「文化解説」を重視する。体験で壊れた家具の修理すら見世物になる。これらはアメリカのNational Park Service でも行われている。

 日本でも National Park Service のような組織が欲しい。Lowellの水力紡績工場と運河の見学体験は忘れられない。( https://www.nps.gov/lowe/index.htm )

 本著は考えが表層的だ。観光は、施設・運営者とコミュニティで面白さが決まり、産業政策として公共資金や政策で協力するのが基本だ。

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はふう(京都 烏丸御池):ハンバーグもうまい

2016-06-23 03:58:27 | 食べ歩き

 初夏の陽気のなかテニスのあと訪問。開店後すぐ満席のご盛業。ハンバーグ(1,580円)は焼いたハンバーグにドゥミグラス・ソースたっぷり、横に白スパゲティ。玉葱たっぷりサラダを相手にお箸で食べると和むおいしさ。

 ドゥミグラス・ソースは最後に白スパゲティに絡めてごはんと。ごはんが柔らかすぎた。漬物は市販のキューちゃん漬けとハリハリでMSG炸裂。味噌汁は玉葱と若芽のどろどろ濃いめでテニスの後には良かった。

 最後はアイスド・コーヒーで〆る。

 楽しめる安心のお肉のお味、漬物はあかんぞ

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カラスに襲われ烏丸通を歩く

2016-06-22 04:01:25 | 京都

 この時期、カラスは営巣し、神経過。朝の5時過ぎに東洞院で御射山公園を通りがかると、電線に二羽連携しながら移動し襲ってくる。しかし、高倉を歩くとあまり面白いお店がないし、東洞院錦の八百屋のおばあさんに挨拶もできない。

 遠回りだが、ここ当分は六角堂を過ぎて烏丸通を歩く。閉まっている六角堂の門やオフィス街の佇まいも目新しく感じる。電線がなくカラスもいなくて安心だ。よく見ると店が入れ替わっている。

 生活感がなく、挨拶できないのが難点

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はなぶさ(大阪 堺筋本町):麺が美味くなった

2016-06-21 03:57:34 | 食べ歩き

 ふつうは醤油ラーメンを食べるがここでは塩ラーメンに塩の尖りがなくこちらしている。チャーメン丼の醤油味との対比もできる。

 麺が若干太くなり、腰がある(粘弾性で粘りが強くなり、弾力も増した)。とてもうまいが、チャーメン丼とのセットだと最近食べきれないのが情けない。ごはんとタレを少な目にするのが解決策になるかな。

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平野屋のお揚げと九条葱できつね丼が好評

2016-06-20 04:06:30 | 京都

暑くなってきたが、丼が食べたい気になった。平野屋の豆腐は冷奴で水を切り、酢橘の皮を卸して薬味に、果汁も絞る。
 お揚げは幅を半分にして、5㎜くらいの拍子に切っていく。九条葱4本は斜切りに。お揚げを油抜きしてから市販のお出しで強火に。薄口しょうゆ大匙一杯、みりん大匙2杯で味を足す。
 九条葱の白いとことから入れて、煮詰めていく。仕上げに青い部分を入れてひと煮たち。ご飯によそって山椒を振る。

 二人分のきつね丼のできあがり、愚妻に好評

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あくた川(京都 今出川):不調でも食べられた、スープが熱くなっている

2016-06-19 04:24:36 | 食べ歩き

 体調いまいちななか、朝ごはんも食べられなかった。やっとお昼にお腹がすいて、二巡目は11時50分。若者の旺盛なごはんのお代わりをみていると40年前の早稲田でのオトボケの大盛ごはんを思い出す。

 閑話休題、並にキャベツで750円。固め、薄目、脂なしのアラカン仕様。麺がおいしくなった。太くて熱い。胡麻をたんまり、胡椒を少し。キャベツとほうれん草が心地よい。

 スープがうまい。レンゲのスープに酢をいれたりして楽しむ。麺は残した。

 こってりスープで回復

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京都コンサート・ホール(2):ジュリアード弦楽四重奏団はいまひとつ

2016-06-18 04:28:04 | 趣味

 ジュリアードというと、若くて新しい解釈のイメージがあったが、結成71年を経て、第一ヴァイオリンのマンも97年に退任、現在は若いジョセフ・リンが2011年から。曲目は無難な2曲に、現代のワーニックを挟む構成。

モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番「不協和音」

ワーニック:弦楽四重奏曲 第9番(日本初演)

ドビュッシー:弦楽四重奏曲

 配置は、V1、V2、Ce、Vl、音がはっきりせず70年代のBoseの音を思い出す艶のなさ、中低域は響くが低域がない。前から2列目の真ん中は同じシート。隣は家族連れだが、中学生の落ち着きがない。なんで連れてくるのか、欧米なら大人の社交場だが。

 永田音響設計にもムラタ・ホールの詳細はない( http://www.nagata.co.jp/sakuhin/factsheets/kyoto.pdf )Recital Hallとあるのみ。平面は6角形で木が少なく、金属と多孔の吸音が多い仕様で6角という対向面の反射を嫌ったのがありあり。6角という設計自体に難がある( http://www.kyotoconcerthall.org/pdf/hall2.pdf )

 しかも下はスロープで、対向面をテンション・バーで締めているという構造は疑問。このスロープも意味がない上、疲れるというもので磯崎建築によくある不可解。

 演奏は第一ヴァイオリンが頑張り、高齢の3者が補足のような感じ。まとまりが悪い。しかも梅雨であり湿気でチューニングが狂うのか調整を演奏中にも。弦もほつれたりなかなか大変。昔のジュリアードの演奏とはだいぶ違う。イメージが狂った。ワーニックは面白い。

インターミッション後、最後のドビッシーでは松脂の臭いがした。秋葉原を思い出したのは半田付けの臭いからか。

 アンコールでは「どうもありがとうございます」と流暢。ベートーベンの16番3楽章を披露。これは良かった。力が抜けて、艶がやっと出る。

 次の日は紀尾井町ホール、あそこの音は好きだ

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古潭 かっぱ横丁店(大阪 梅田):中津からが近く、安く、丁寧、薬味が多い

2016-06-17 04:23:49 | 食べ歩き

 もやしラーメン(670円)が野菜を摂れてお気に入り。50円のもやしは安くしゃきしゃき。中津からが近いくらいで梅田からは距離がある分安い。

卓上のニラを入れ、摺りごまをたっぷり、胡椒に、ガーリックで味の変化を楽しむ。麺は鉄砲笊でなく、平笊であげるため滑らかでさっぱりしている。

固めで端切れのチャーシューはもやし、ニラと食べるとうまい。スープは薄目だが、店内で炊いており、コラーゲンがこってり。

窓際で阪急インターナショナルを眺めながら、頭上の阪急電車のごとごとを聞きながら食べる

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大格差(タイラー・コーエン):AIとチェスから今後の人間とAIの協働と生活様式

2016-06-16 04:26:59 | マクロ経済

 Averag is Over が原題。AIと仕事、所得の関係を説くが、自身の好きなチェスの話が多い。知見は:

・人件費は高騰、非貿易部門の雇用は安定しすぎ、質が低い

・大卒者の多い都市にますます大卒者が流れ込む循環

・野心的で才能豊かな若者は生活コストの安いブルックリンに→ITクラスター出現、ベルリンも

・所得の二極化で、仕事と生活に良いところを選ぶか、生活コストが安いかに選好性も二極化、しさんの二極化で良い立地の不動産はさらに上がる

・「友達が成功するたびに、私の内面が死ぬ」作家のゴア・ヴィダル、「知性」か「富」か敬意を奪いあう関係

 まとまりが悪い

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