都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

老いる家 崩れる街 (野澤千絵):観点はよいが、まとめきっていない、まとめを提案する

2017-04-30 04:36:50 | 都市計画

大阪大学大学院を経て、ゼネコン、東大で博士(2002年)、東洋大学の教授。内容は、フランクで「負動産」など刺激的な言葉がある。しかし、内容は散漫でまとまりがない。恐らく経済学などビジネス・スクールの観点と実際の世の中の経済への理解が少ないためと思われる。よくできた、東洋経済の特集記事まとめのような内容だ。

 観点は、①住宅需要と社会変化、②住宅供給とストック活用、③住宅の開発コントロール、④住民参加のコミュニティ形成 が挙げられ、この区分での再整理が望まれる。

 また、都市計画区域( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%BD%E5%B8%82%E8%A8%88%E7%94%BB%E5%8C%BA%E5%9F%9F )の「非線引き区域」を問題視しているが、問題は、都市計画(国交省)の及ばない農地(農水省の管轄)での農地転用だ。この都市計画と農地の規制は縦横のマトリクスとなっているが、この観点が欠けている。なお、「日本農業への正しい絶望法(神門善久)」( http://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/s/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%AD%A3%E3%81%97%E3%81%84%E7%B5%B6%E6%9C%9B%E6%B3%95 )は農地から見た開発管理の課題提起として参考になる。

 

 また、都市の歴史の観点も不足している。人口増大(当時はこれが社会課題で移民まであった)による、都市の拡大、都市の公害による田園都市構想の進展があり、郊外開発と都市の滲み出しであるスプロールが発生した。また、自家用車の保有率が上がり、郊外生活を支えた。

 

 それが、いまや人口減少に転じ、量から質へ、拡大(人口)から集中(密度)に向かっている。具体的には、コンパクト・シティを目指しジェイコブス的な街づくりに転換した、更に、インフラを含めストックの拡大ではなく再活用、積極的な市民参加と資産防衛が政策だ。(この内容のブレーク・ダウンが筆者の7つの方策提言になっている)

 内容をまとめ直すと:

 

都市と住宅開発の歴史の俯瞰:

郊外都市からコンパクト・シティへのパラダイム・シフトと土地神話の崩壊と所有のリスクへ

・GDP、全総、開発(都市計画学会に住宅開発の歴史まとめがある)

以下の①と②、③と④を対照し、マトリクス構成がまとまり良いと考える:

①住宅需要と社会変化

・一戸建て志向、郊外が安いため買いたい、都心は高すぎるうえ、マンションしかない

・中古住宅は欠陥(レモン:情報の非対称性)が懸念され、新築志向

・相続税回避のため、借上げ賃貸住宅建設とタワー・マンション購入に

・高齢自動車運転の危険性

 

②住宅供給とストック活用

・売れるから作るディベロッパー

・人口を増やしたい自治体の開発放任

・農地の転用の進行

・ストック再利用の遅れ→京町屋などは再活用の兆し、リニューアルも

 

③住宅の開発コントロール

・自治体の開発欲求と都市計画での規制の限界と農地転用

・再開発地区計画など都市開発のボーナス容積

・大規模跡地など街がないエリアでの都心開発(都会での開発とはならない)

・相続税制(借入金で節約)、低利の住宅ローンでの住宅志向

・行き先のない低利資金が不動産へ向かう経済

 

④住民参加のコミュニティ形成

・開発負担のないフリー・ライダー開発→人口増だが、生活の質が低下

・投資余力のない自治体などを頼れない状況と高齢者増加による余裕時間の増加

・街の自治と資産防衛を目指したソフトからの再開発活動の着手

・街に必要な機能の育成と不要な機能の排除、街づくりのトレード・オフからの解放(工業と騒音・大気汚染など)

 

 著作というより、社会面記事として活用できる

 

 

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桐麺(大阪 十三):つけめんは鶏の濃い目、割スープがおいしい

2017-04-29 04:32:29 | 食べ歩き

 つけめん(850円)にチャーシュー2枚(100円)は茹でるのに時間がかかる。つけだれは鶏の白湯で刻み玉葱が入っている。チャーシューは2枚入っている。底には平べったいメンマが。全粒粉の麺はふつう、つけだれが重めでけっこう腹に溜まる。チャーシューはうまい。だんだん飽きてくる。

 割りスープは魚介系でうまくなるが、甘さと塩っぱさを感じた。

 食べるなら清湯のしょうゆラーメンが良いな、店長のおすすめでもある

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ヒラリー・ハーンのシベリウス・ヴァイオリン・コンチェルトに驚嘆

2017-04-28 04:35:42 | 趣味

 Sonyの全集で良いなと思い、移籍先のDGを聴く。シベリウスには驚愕した。

 まず、サロネンの指揮が独自でシベリウスの暗さがなく、輝いている。北の国での夏のようだ。しかも、ハーンの演奏も絵画的で、短い線を組み合わせたような弾き方、強く真っすぐ引っ張る弾き方、強弱をきれいにつける弾き方など自由闊達で、しかもそれを支えるテクニックがある。

 ハイフェッツの正確性と音の色気、オイストラフの実直とダイナミクス、グルーミオーの音色と安定などを凌駕している。

 驚いた、聴いていて楽しい。祇園東の小桃姉さんもとも盛り上がった

 ぜひ、コンサートで聴いてみたいものだ、そのためなら海外でも。

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うどん ながれ(大阪 西天満):南久宝寺から移転、安くてうまい

2017-04-27 04:31:40 | 食べ歩き

 女性スタッフと近くのカレー森元を目指すと月曜も休業。プランBとして、ながれ で梅こぶうどん(540円)に稲荷寿司(200円、2個)にする。

 二日酔い気味の体に、梅干しと紫蘇、とろろ昆布と鰹節、葱が優しい。出汁もおいしく、うどんも柔らかく滑らか。濃い目のお揚げの稲荷寿司と卓上の昆布のあっさり佃煮が佳い相性。

 同行の女性は鶏ちくわ天うどん。天ぷらが大盛りで880円。おいしいしお腹一杯になるそうだ。

 南久宝寺のお店はビルの関係で突然閉店、こちらに移転してきたとのこと。安く、おいしい。大盛りが50円と安いため、次は和牛筋カレーの大盛りでも狙おうか

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人口と日本経済(吉川洋):碩学は人口減でもこれから生活の質向上で成長と示唆

2017-04-26 04:34:32 | マクロ経済

 イェール大学博士で東大教授の著作はまっとうで感心。新書でもあり読まないと損だ。

 マクロで人口の歴史と地域、需要の分析があり長寿命(乳幼児の死亡率の低下)が人口増の要因と分析。つまりは平和で衛生的で楽な社会が実現されたとの結論。80歳以上の長寿命化は期待できない。次なる需要創造は高齢化のQOL(健康寿命 など)のためのイノベーション

 産業革命が人口増の転換点。その前は「過剰人口」という悩みがあり、移民が発達した。つまりはマルサス理論に基づき、養えないほど増えた人口だった。当時は、人口(P)と失業(U)の悪魔という経済学だったという。

 収入と健康の格差の大きい高齢者の社会保障費が増大、また人口減少の地域のインフラ負担(水道料金は10倍近い格差)という「格差」が問題。

 AIもイノベーションなら労働生産性の成長を阻害しない。むしろ企業の投資不足(貯蓄性向が問題)

 先進国の出生率の低下は、女性の高学歴化、コスト負担、教育費用からか→楽しみが増え、セックスしか楽しみがないというのではなくなっているからか、また乳幼児死亡率も低下し多産の必要もない

 日本は第二次世界大戦前や江戸時代は大問題ありきの社会、寿命が延びたのは戦後で戦前は全く伸びなかったのは世界で異例。戦前はジニ係数も高く格差が大きい。江戸時代は長屋のストレスもあり短命で体格も悪い。

 「恋愛と贅沢と資本主義」(ヴェルナー・ゾンパルト https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88 )は贅沢の根源は女性がリードする「恋愛」に行きつく→賛同する、エロ、スケベは経済の根源だ

 GDP成長は長寿の根源になりうる→衛生やサービスに関しては賛同できる、但し、初期の産業革命時は公害や長時間労働で短命になったように思う

 需要は必ず飽和する→新規のサービスのための商品開発が必要

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高安是空(京都 烏丸):定食はとんでもない量、麺と水が悪いが卓上の大根とニラがうまい

2017-04-25 04:30:22 | 食べ歩き

 なんと、新築開店で2階がメイン、1階は窓際3席と奥に2席。自転車は駐輪禁止で、テニスの後、烏丸から室町をあるく。六角下ると住所にあるが、実際は蛸薬師上るで、修正した方が良い。( http://www.syasin.biz/page/agarusagaru/ 

 お洒落な店内は、キッチン1名、ホール2名、ハイテクの注文と勘定システム完備。水と竹の水差しが出るが、水がまずい。浄水器くらいは通した方が良い。

 卓上にはニラ和えと大根の角切り柚子なます。メニュー裏面のラーメン唐揚げセット(1個)970円にした。

10分ほど待つ間に大根がうまい。ご飯の大盛、大きなカレー味唐揚げとサラダ、ラーメンが登場。いつもの高安のお味。麺が細くうまみがない、スープにニラと胡椒をいれるとうまい。ご飯に唐揚げがあう。スープが追いかける。麺以外はまことにおいしい。これなら麺は少な目でごはんお代わりが良いかもしれない。しかも、大根が口休めになる。

 あっさり関西型薄目豚骨はニラが入ると補強される。どしどし食べてもなかなかなくならない。30分ほどで完食した。お腹いっぱいだ。唐揚げ3個は割安になっている。近くだし、2個持ち帰り前提で注文するのも良いかもしれない。

 きれいなお店で和んだ、夕食は要らないくらいだ

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春の桂離宮:名残の桜と、咲き始めの躑躅、そして案内が

2017-04-24 04:33:22 | 京都

 何故か疲労感のある春爛漫の良い天気。入口でアメリカ人女性二人と話して盛り上がる。この日は29人で少な目。案内はなんと、修学院離宮で祝詞のような節で覚えている柳原さん。桂でも同じ口調で、しかもそれぞれのスポットで先頭が到着するとすぐ始める(行列の後ろの方には聞こえない)という唯我独尊スタイル、修学院では良いが、行列の長い桂では如何なものか。

 とまれ、名残の葉桜となっている染井吉野、咲き始めの霧島躑躅、赤い紅葉の花など多彩であった。雲井の鶴と名付けられている松琴亭手前の杜若の青々とした葉が綺麗だ。

 但し、集団のシルバー女性が苔を踏みまくりながら歩くは、写真を撮るはというマナーに閉口した。件のアメリカ人二人は松琴亭前で写真を撮って差し上げると大喜びだった。

 拝観者増加も良いが、マナーや案内の説明が雑になっており、前ほど楽しくない

 帰りに、中村軒でお菓子を買い、修学院離宮にも行こうとしたが疲労で諦める。歳だな。

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食堂おがわ(京都 河原町):一晩3回転の3回目はスタッフもお疲れ

2017-04-23 04:35:44 | 食べ歩き

 久々の おがわ は20:30で2人の予約で筍狙い。

 

 店は盛況でワインやスパークリングが席巻。20:30の組の最終。お凌ぎは餅に唐墨のいつものもの。唐墨を炙って、大蒜でトーストなんかでも良いな。

 たのしみの筍は1種類しかない。鯛の子煮、甘鯛唐揚げ、若竹煮、出汁巻は忘れられて追加で八幡巻、じゃこ炒飯を頼む。

 まとめてロット方式の調理で、30分料理がこない。生ビールをちびちび。鯛の子ならすぐ出るかと思ったら当てが外れる。待たされて出てきたのはパッドから移された鯛の子に生姜の繊切を足しただけだった。お味は良い。

 甘鯛唐揚げは良く頼む。今回は腹身と頭、鱗が松毬になりうまい。たっぷりのレモンで楽しむ。

 若竹煮は、薄目の出汁、柔らかで香りが薄い筍、どろどろ若芽の吸い物風で、これでもかと木の芽がのる。

 八幡巻はキャラメリゼ風がうまい。

 じゃこ炒飯はいまひとつ。独自性に欠ける。香の物は、蕪、山芋、茗荷の薄味に昆布がきいてうまい。

 

 お勘定は2人で生ビール2杯、お燗2本を加え12,500円。居酒屋並の値段で、調理はしっかりだが、サービス速度と和やかな雰囲気に欠けるお値打ちとは思わない。食事を「出される」感じだ。しかも、忙しく「情」に欠ける。値段を上げて、ゆったりへの方針転換が良いのでは。また、半分作り置き形式のため、同じ献立が多く季節感に欠けるように思う。

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御所の桜を堪能

2017-04-22 04:38:11 | 京都

 遅れた桜を、4月の中旬に。( https://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/topics/img/090217_2.pdf )

 出小川の枝垂桜は早咲きのため半分葉桜だが、緑と桜色の取り合わせがしなやか。妖艶な出番を終えた花魁が服を脱いでゆったりした姿の様。

 八重桜系の車返桜はサトザクラで、今が盛り。白いぽんぽんした花と葉が八重桜の証。心が和む桜だ。

 奥の近衛邸跡は遅咲きの枝垂れが咲き誇る。桜色と空の蒼さの対比は、柔らかで図面の彩色にもよく使った。ポストモダンの建物にマイケル・グレイブスが使っていたような記憶がある( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%B9 )

とまれ、桜色と蒼い空は春の喜びだ。

桜色の雪崩のような枝垂桜を手前に、奥に葉桜の緑の雪崩が対比し、平板な空の蒼さも加わるとなんとも変化と色の競演がある。思わず写真に撮る。

 自転車でのんびり、駐輪で倒れてチェーンがはずれ、たまたまティッシュ切れで手が真っ黒。あらら

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桐麺(大阪 十三):再度訪問、醤油が濃くなった

2017-04-21 04:34:50 | 食べ歩き

 春めいてきて、再訪し醤油の大盛りにチャーシュー2枚追加で950円。前より、生姜と醤油が強い感じ。(鼻風邪が治ったからかもしれない)麺はうまく、スープが熱い。鳴門と海苔が東京風で、お味も中華そばを想い出す。嫌味なところがなく飽きない。

 駅から近いのが便利

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マスクでテニス:サングラスが曇り、呼吸が苦しい

2017-04-20 04:37:29 | 京都

 依然として、スギ花粉とPM2.5が多い時期。大事をとって、テニスは土日ともマスクで2週間対応。マスクをするとサングラスが曇り、ボールがよく見えない時があるのが難点。他にも数人マスクがいる。

 呼吸にも悪影響があり、ゼイゼイとなる。しかも、合間にうがいと鼻かみが入るのが面倒だ。

 アレルギーの様でもあり、鼻風邪の様でもあるがしつこい。喉に鼻が落ちて、吐き出すのも面倒で、口も荒れる。(結局、喉も荒れている鼻風邪になっていました)

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龍門(大阪 北浜):北浜で土着の中華麺は熱さの塊

2017-04-19 04:34:02 | 食べ歩き

 久々に地下のお店に。チャンポンは740円で、友人はマーボー麺(740円)、天津カレーチャーハン(790円)と名物シリーズ。

 チャンポンはとにかく大盛りで餡がきつい。麺がなかなか掘り起こせない。キャベツ、木耳、筍、もやしとお肉などが入っている。食べても食べても減らない。味の変化に胡椒とお酢が活躍。

 だんだん、餡が唾液でゆるくなって最後は具をすくう。麺はとんでもない量で食べきれない。お味はMSGが効いた下町中華。昔は150円追加の大盛りを食べたものだが。

 北浜名物をご紹介、近くのびざんの焼きそばの話でも盛り上がる

 

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寒い春雨の桂離宮:笑意軒の枝垂れ桜がちらほら

2017-04-18 04:36:34 | 京都

 東京からの2人を案内し花見をもくろむ。あいにくの寒さと春雨で苔が映え、石の表情が良い。松琴亭の葺き替えた屋根が新しいため白いのが目立つ。30数人と多いため、若い上村さんもゆっくり歩き、留まっての説明は短い。

 同行2人に解説し見どころを教えながらで忙しい。終わってから穂垣や桂垣をゆったり見て、中村軒で桜餅、焼き草餅と熱いお茶でほっとする

 寒く、桜が遅い

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リストランテ・ヒロ(大阪 西梅田):パーティ料理なのにうまい

2017-04-17 04:31:48 | 食べ歩き

 30人での歓迎会でブリーゼまで。飲食店は入れ替わりが多く、盛田のねのひ もなくなっており、音楽教室や健康関連のテナントもある。白基調で賑わいの感じられない内装や地下通路からのアクセスが陥穽だったのだろう。

 唯一、賑わっているお店で歓迎会。スタッフも多く、スパークリングと白ワインもうまい。(赤はあわなかった)

 初めの、鰆の切り身をオリーブ・オイルで和え、フルーツ・トマトと食べるのがうまい。次はホワイト・アスパラガスのフリットにオーランディーズ・ソースが。衣をはがして太いアスパラガスを堪能。(アレルギーとダイエット)

 桜海老と九条葱のペペロンチーノは熱く、よくできている。香ばしさと葱のねっとり甘さが対比している。パンも色々でオリーブ・オイルがお皿に。

 もち豚のローストも低温とあるくらいで柔らかでジューシー。ソースも素直で珍しく食べきる。

 エスプレッソとジェラートも良かった。白ワインがすすみ軽く酔う

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日本建築家協会創立100周年事業 槇文彦記念公演:楽しめた、お元気そうで良かった

2017-04-16 05:06:08 | 都市開発

 無料でしかも大阪市中央公会堂で近く、内部見学もできるため参加。

 対談形式で倉方俊輔准教授が実際は司会進行で100周年事業との関連をとりまとめ。

 槇文彦の公演は、会の趣旨にあわせ、まずは建築家100年の歴史から。45分をゆったり講演、88歳でもあるがお元気。

著作は「漂うモダニズム」や「新国立競技場、何が問題か」を読んだ。( http://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/54a5a04c7748dcb3129262e632f7bf4a )社会学的な見地が広く、「知性」のある建築家で語り口は優しいが辛辣でもある。80年代のウォーターフロントのシンポジウムで、護岸の柵を作るなら駅のホームがもっと危険だ とか 今回も整いすぎた街並みは北朝鮮の軍隊行進のようだとの論評も。

 ニューリベラリズム( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E8%87%AA%E7%94%B1%E4%B8%BB%E7%BE%A9  )として、現在の金満主義(格差拡大での富裕層の振る舞い)の施主による

「目立つ建物」志向を批判している。経済学として、正しくは、格差経済、または富の偏在とするのが経済・社会学的で必ずしもリベラリズムではない。金満主義と言うべきだが上品な言い方なのかもしれない。

ブラジル コスタ( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF ) との会話に基づき、新規な形態や発想よりも淡々と使う側に立つ設計態度が必要と説く。「美は細部にやどる」、時が建築を評価するというは槇の矜持でもある。

 嫌いな建物として432Park Ave (マンション http://www.432parkavenue.com/ )は超高層ペンシル・ビルで眺望を独占し、しかもニューヨークの景観を害している→見た時、違和感があった、マンションにしても細すぎる。マッチ棒というのがふさわしい。新国立競技場には触れず、ザハへの言及もなかった。

大きな建築も「家」をつくるようなもの、孤独(個室)と群れ(リビング)、そして外部に。MITメディア・ラボもこの考え。→近傍のフランク・ゲーリーの建築と全く違うたたずまい孤独の時間も意味がある。群れる価値のため場を作る。

 生と死があるのは人間も建築も同じ、時間の要素がある。人の集合が都市、建築の集合も都市。外部空間が入り込み相互にからむ

 これからは「新しいヒューマニズム」で「人間学」(見田宗介など提唱)への展開が重要、無償の愛、文化、共生から生まれる同情などが建築設計にも基盤となるという提言があった。

 施主さまざまで格差 施主を説得、啓蒙、コントロールが必要。Four World Trade Center( https://en.wikipedia.org/wiki/4_World_Trade_Center )でもディベロッパーの説得エピソードなど披露し笑いを。なお、共同設計のパートナーとなる事務所の担当者の格差も多きいとのこと

 しかし、以上は建築家の視点だ。当方の開発者の視点として(経験も含め)建築家はやりたい(賞をうけたい)バイアスがあり、施主を誘導し、使いにくく、目立ち、すぐに老朽化する建築(北山通の高松伸などはその一例)などを進めてしまう傾向がある。建築とは芸術よりも実用で投資だ。

社会を作るため、施主、建築家がいるなら、新規性や時代性というマイクロを判定する学会、永続性や機能を評価するマクロの団体の監視がより必要と感じ、提言したい。

 歩く姿もお元気そうで、この柔らかな語り口で施主を説得できるのと、知性を感じた

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