徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

地謡(じうたい)に覆面

2020-10-28 17:31:49 | 伝統芸能
 先週日曜日に放送された「古典芸能への招待」(NHK-Eテレ)は、今夏、能楽界のトップスターが一堂に会した「能楽公演2020~新型コロナウイルス終息祈願~」の中から、狂言「茸」と能「道成寺」が放送された。
 宝生流による能「道成寺」では、地謡の面々が覆面をつけるなど感染防止に最大限の注意が払われた。最初は異様な風体に違和感を感じたが、よくよく考えると古典芸能では覆面が使われることもあり、特に珍しいことではない。謡の声がこもるのではとも思ったが、聞いていて気になるようなことはなかった。しばらくはこのスタイルが当り前になるのかもしれない。


黒覆面をつけた地謡の皆さん


奈良春日大社の春日若宮御祭で行われる細男(せいのお)の舞


能「望月」のシテは覆面をつけた獅子の姿で舞う


阿国歌舞伎絵図の覆面をつけたかぶき者に扮した阿国


森田曠平が描く出雲阿国の「かぶき踊り」では覆面をつけた囃子方