徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

3.11 あの日から10年

2021-03-11 09:46:03 | 
 あの日から10年が過ぎた。悲しいけれど年々記憶が風化しつつある。この10年間にブログに取り上げた「3.11」関連の記事の中から三つ選んで再掲し記憶を更新したい。

▼あの日(2011.3.11)
 こんな凄まじい光景は初めて見た。自然の猛威の前には人間は全く無力であることを今さらながら思い知らされた。明日の九州新幹線全線開業を前に、リレーつばめのラストランの写真でも撮ろうと、母と家内を連れ立って田原坂に向かう車中、どういうわけだか、日本でもまた大きな地震が起こりそうだな、なんて話をしながら行った。写真を撮ってから事務所で待っていた母たちと合流すると、なんと「大地震が東北の方であった!」という。あまりの偶然に驚いたが、帰りながらラジオの速報を聞くと、地震と大津波の被害は東北地方だけにとどまらず、日本全国に及んでいるという。これで、九州新幹線全線開業の祝賀ムードも吹っ飛んでしまった。さっそく九州新幹線全線開業のイベントはすべて中止になったというテロップが流れる。いろんな意味で忘れられない日になりそうだ。
 各地の被災者の皆様に心よりお見舞申しあげます! 



▼琵琶経 ~3.11後の供養曲~(2015.2.22)
 2月22日、森都心プラザホールで行われた「くまもと全国邦楽コンクール」の各年度最優秀者による「邦楽新鋭展」において、第12回最優秀賞の薩摩琵琶奏者・北原香菜子さんが演奏した「琵琶経 ~3.11後の供養曲~」に感動した。




▼東日本大震災七回忌追善公演(2017.3.29)
 3月29日、仙台市の電力ホールで行われた「東日本大震災七回忌追善公演 ふるさとの春まつり」に舞踊団花童が出演。これは3年前に38歳の若さで夭逝した作詞家おのりく(園田凌士)さんとのご縁で実現したもの。おのさんは少年時代を熊本で過した方で、十代から音楽活動を始め、作詞家となってからは多くの歌手に歌詞を提供している。今回の「ふるさとの春まつり」では、おのさんが生前、東日本大震災の被災者へ、復興への願いを込めて贈った歌を花童が踊った。
 下の動画は熊本の玄宅寺で行われた公演の時の様子。


【歌の解釈】
 奥州平泉で非業の最期を遂げた源義経。この世の未練断ち切りがたい義経の魂が高館の杜を彷徨っていると、どこからかカラヴィンカ(迦陵頻伽)の妙なる歌声が幽かに聞こえて来て、やがてひとすじの希望の光が差し、阿弥陀如来の来迎を予感させます。そして義経の魂はお浄土へと導かれるのです。義経の物語に仮託しながら東日本大震災のすべての犠牲者を供養しているのだと解釈しています。