クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

自分史ネコー2 その名はクーに

2008-08-16 09:35:08 | Weblog
昨日の続きをお話しよう。
疲れ切っていた仔猫は、夕方までソファーの上で、ご飯も食べずに眠り続けた。我家で育てるとなれば、名前を付けねばならぬ。その頃茶の間には、ジュースクーの詰め合わせの入った箱と、350g缶のカートンが置いてあった。家内の目にそれが入り『ジュースのキャラクターのクーような元気な猫に』との祈りを込めて、クーと名付けた。目が覚めた仔猫に「今日からはクーと言うのよ。クーちゃんよ」と言い聞かせ、側に居た息子の彼女の知子にも話した。
この日の僕は、仔猫の事が気になり、全く仕事が手に付かなかった。何度携帯電話を出したことか。ただ、良い年をした親父が電話をするのは、沽券に係る故、思い止まった。翌日以降に回せる仕事には、手をつけなかった。我ながら情けないが、こんな日もあるさと。終業時間になると、さっさと車に乗り込み、帰宅した。車を門の前に止め、一旦降りて、車庫に仔猫が居ないのを確かめてから、バックで入れた。玄関を入った僕は家内に「チビどうしている?」と。家内は「居るわよ。名前をクーと付けたの。クーちゃんよ」。家内の言葉を聞くと、体の力が抜けたのを、5年経った今も思い出す。
今に入るとクーは、息子に抱かれて出て来た。首には、小さな鈴が下がり「大きい人に踏まれると可哀想だから、鈴を付けたのよ」と家内は話した。僕が帰宅後直ぐに、若いカップルがやって来た。息子と同年輩の男性は手に紙袋を提げていた。女性は知子の姉で、動物看護師である。この二人も息子達の後半年して結婚している。知子の姉はクーを抱き上げると「生後2ヶ月半~3ヶ月位の雌ですね」と言った。続いて家内が与えた食事を見て「これは大人の猫用で、この子にはまだあげない方が良いの。こう言う事だろうと思って、病院からサンプルを貰って来ました。これを与えて下さい」と紙袋から猫缶を出してくれた。この時教えて頂いた事が、後にココを引取った折、どんなに役立ったか知れないのだ。
若い連中が食事に出た後、空いている椅子にクーを乗せ、夫婦は夕食を取った。クーはテーブルに手を置いて立ち上がり、僕達の献立を眺めていたが、静かで良い子だった。しかし、これは猫を被っていたに過ぎず、翌日の夕食は大騒動となったのである。続きは月曜日に。