クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

自分史ネコー5 クーの検診

2008-08-21 09:37:04 | Weblog
今日も昨日の続きである。
クーが来て4日目の9月26日(金)の午後、家内はクーを連れて、近くのK動物病院に連れて行った。出生時の身元や、健康状態が全く分からず、ただ拾い上げた仔猫であり、その確認の為に、近所で猫と暮らす方に、この病院を教えて頂いた。
当時の僕は、猫の伝染病の、白血病、エイズについての知識は全くなかった。家内は、4日間で猫の事を調べたり、知人に教えを受けていた。結婚直後雌の柴犬のコロと一緒に居た頃とは、病院の設備が大変に良くなっていたと言う。診察台は体重計も兼ねていたり、治療薬も格段に進歩していた。そして、K病院はご夫妻共に獣医師で、自宅ではワン・ニャンと暮らしておられるとの事だ。診察の後で家内は奥様から、仔猫の扱いについて教えて頂いた。
検診の結果、クーは体重1.3kg、エイズも白血病も陰性であった。ただ、数日間外で放置されたので蚤が居た。アルコールで全身を拭いて戴いた。第1回目のワクチンもこの時に接種されたのだ。医師の話では、何も問題のない仔猫と言う事で、家内も安堵したのである。動物病院には各種のペット用品のパンフレットも備えられ、通信販売のP社の猫向けの冊子を持ち帰って来た。
クーが来た当事我家には、デジカメは無く、フィルムカメラで写真を撮っていたが、写真をあまり写していなかった。今日の写真は、2週間目に写したもので、オルガンの椅子に座ってポーズを取るクーてある。

自分史ネコー4 さんま

2008-08-20 09:18:56 | Weblog
一昨日のブログの続きである。
若いカップルが食事に出た後、家内は夫婦の夕食となった。料理が食卓に並ぶと、クーは前日と同じように食卓の椅子に上がり、献立を覗き見した。この日は、旬の焼いたさんまがメインデッシュ。クーの鼻が大きく開いたり、閉じたりを繰り返し「ミャー・ミャー」と澄んだ声を出し続けた。「お魚美味しそう。クーちゃんにも頂戴よ」と言うのだった。そして、何とかして食卓に上ろうとするが、オチビのクーにはどうしても上がれなかった。食卓の周りをうろうろするだけだ。
この日から2週間程で、クーは食卓に上がれるようになった。そうなると、家内がレンジに魚を入れると、調理台の端に座り焼き上がるのを待ち、食べ始めると、食卓に登って大きな声で「ミャ~アーン」と言うのである。それは今も全く変わらない。クーの鼻先に刺身を出しても知らん顔をする。都会猫の悲しさで、焼き魚だけが、美味しい魚だと思っている。
この日以後家内は、生魚を焼く前の振り塩を止めてしまった。魚が焼き上がり、クーが食卓に来ると、家内は一番美味しいところを、一口取って冷まし、クーの茶碗に入れるようになった。クーも一口食べれば、後のおねだりはあまりしない。食卓の椅子には上がるが、舌なめずりをしながら、美味しい余韻を楽しむのである。
写真は、調理台の隅に置いてある、クーたん椅子で、今もレンジに魚が入ると、座って焼き上がるのを「お魚焼けろ、はーやく焼けろ、クーちゃんも食べたい」と言う様に見ているのである。

末っ子ココ

2008-08-19 09:23:17 | Weblog
今日は自分史ネコを休み、ココの事を話す事にしよう。
今日の写真は、06年12月16日に、ぐりぐら写のテケトさんが撮影された写真を拝借した。後ろに写っている女性はビートさん、右前の茶色の猫さんは、杏父さん。左後ろのチビ助がココである。
みなさんご承知のように、ココは生後2週間位の時に、捨てられていたのを、ビートさんの愛娘のリングちゃんに助けられ、ビート家の一員に加えられた。この時ビート宅には既に6ニャンが肩を寄せ合い、明るいニャン家族を作っていた。杏父さんはじめニャン家族は、何処の子だか分からないココを、温かく向かい入れてくれたのであった。人間で言えば、2~3歳児の分からんピーを遊ばせるだけでなく、猫として生きて行く上必要な教育もしてくれたのだった。仔猫が大人の猫ばかりの集団に紛れ込むと、爪弾きされる事もあるようだが、ココは杏父さんやニャン家族に愛され、末っ子として、時には我が侭も許されて成長した。
僕が引取った時、ココはニャンコとして生きる社会性を、ほぼ完全に身に付けていた。但し、末っ子としての甘えん坊でやんちゃな性格は、1歳10ヶ月になろうとする今も抜け切れていない。先日も家内に抱かれて、足の爪を切られている時の事、ココの目の前のテーブルの上で伏せていたクーの尻尾を、空いている手で、チョチョイと撫ぜ、クーが振り返った時には「クーちゃんどうしたの」とポーカーフェイスで、家内の腕に喰らい付いていた。
また、遊びも大好きで、紐等見付ければはしゃぎ回り、お腹が空けば、カリカリ容器を手と口を使って床に落とすのは、毎日の事。ダラ食いクーが残したカリカリは、クーが目の前に居ても、遠慮なく食べてしまう。それを側で見ているクーが怒らないのも不思議である。
このように、ココは今でも末っ子的な性格を持っており、それが可愛いのである。

自分史ネコー3 お母さんのお膝の上で

2008-08-18 10:21:24 | Weblog
クーは甘えたくなると、写真のように家内の膝に乗り、フミフミをする。この時のクーはうっとりとして、一番幸せな時である。
前回の続きである。食事が終ると、家内はクーを抱いて居間のソファーに座り、クーを撫ぜた。クーは目を閉じ家内の胸にフミフミを始めた。家内は
「クーちゃん、こんな事になるんだったら、もっと早くお家に入れて上げれば良かったわね」
クーに語り掛ける家内の目は、真に母の目であった。
この夜クーは、ソファーの上に置かれた、僕の靴の入ってあった箱に、洗い晒しのタオルを敷いた特製ベッドで眠った。
翌朝4時、僕は何時ものように目覚め、居間の電気を点けるとクーも起き出し、ソファーの上で猫体操で体を伸ばし、僕の居るパソコンの前に来た。インターネットを見ながら、クーを撫ぜると喉の辺りから、ゴロゴロと言う音が聞こえて来た。僕は不安になった。この子病気ではないかと。会社に行き、猫と暮らす女性に事の次第を話すと大笑いされたのだ。猫は嬉しい時喉を鳴らす事さえ知らなかったのである。この日は落ち着いて仕事を進め、前日の遅れを取り戻した。
帰宅し玄関を入ると、家内と一緒にクーも出迎えてくれて「ミャー」と一言。僕はクーを抱き上げ「只今。クー良い子してた」と。僕が帰宅して間もなく、若いカップルが大きな荷物を手に帰って来た。それには猫のトイレ、食器等が入っていた。そして知子からは、小さな鈴の付いた赤い首輪がプレゼントされたのだ。厳つい顔の息子の優しい心遣いに、思わず目が暑くなった。息子からのプレゼントされたこのトイレは、5年たった今も、居間に置いてココが使っている。

お盆

2008-08-17 08:06:40 | Weblog
今日日曜日は、僕の信仰随想です。
僕が子供の頃我家でも、母が茄子や胡瓜におがらを差して動物を作り、おがらを焚いて迎え火、送り火をしたものです。
サラリーマンだった頃会社で良く聞かれたのが「キリスト教ではお墓参りをするの?」と言う事でした。キリスト教でもお墓参りもすれば、死者の為にも祈りを奉げます。お墓参りは11月2日の諸魂日前後に、墓参りをする事を勧めています。僕の所属する、日本聖公会東京教区ではこの日には、多磨、小平、雑司が谷、八柱等の霊園には、司祭が分担して出掛け、墓前で祈りを奉げます。また、大半の教会では毎月第一日曜日の礼拝の中で、その月に逝去記念日(命日)を迎える方々の為に祈ります。教会にも、お寺の過去帳よりも詳しく記載した、教籍簿が備えられています。その内容は、生年月日、洗礼、堅信、結婚、逝去の年月日等が書かれています。死者への祈りは、直接亡くなった方への祈り・お経ではなく、亡くなられた方の魂が、主の御許で安らかに憩うようにと祈ります。
墓は聖なる場所であり、墓を建立した後は、司祭によって墓地の聖別を行います。我家の墓は、神戸・垂水の市営墓地にあり、母を埋葬する時に聖別をして頂きました。ただ住まいが東京なので、諸魂日には行けませんが、1~2年ごとには行くようにしています。花を立てて両親の魂の平安を神に願います。今日の写真は、明石海峡上から見た、舞子・垂水・明石の街並みで、画面右が垂水、正面は舞子、左が明石になります。

自分史ネコー2 その名はクーに

2008-08-16 09:35:08 | Weblog
昨日の続きをお話しよう。
疲れ切っていた仔猫は、夕方までソファーの上で、ご飯も食べずに眠り続けた。我家で育てるとなれば、名前を付けねばならぬ。その頃茶の間には、ジュースクーの詰め合わせの入った箱と、350g缶のカートンが置いてあった。家内の目にそれが入り『ジュースのキャラクターのクーような元気な猫に』との祈りを込めて、クーと名付けた。目が覚めた仔猫に「今日からはクーと言うのよ。クーちゃんよ」と言い聞かせ、側に居た息子の彼女の知子にも話した。
この日の僕は、仔猫の事が気になり、全く仕事が手に付かなかった。何度携帯電話を出したことか。ただ、良い年をした親父が電話をするのは、沽券に係る故、思い止まった。翌日以降に回せる仕事には、手をつけなかった。我ながら情けないが、こんな日もあるさと。終業時間になると、さっさと車に乗り込み、帰宅した。車を門の前に止め、一旦降りて、車庫に仔猫が居ないのを確かめてから、バックで入れた。玄関を入った僕は家内に「チビどうしている?」と。家内は「居るわよ。名前をクーと付けたの。クーちゃんよ」。家内の言葉を聞くと、体の力が抜けたのを、5年経った今も思い出す。
今に入るとクーは、息子に抱かれて出て来た。首には、小さな鈴が下がり「大きい人に踏まれると可哀想だから、鈴を付けたのよ」と家内は話した。僕が帰宅後直ぐに、若いカップルがやって来た。息子と同年輩の男性は手に紙袋を提げていた。女性は知子の姉で、動物看護師である。この二人も息子達の後半年して結婚している。知子の姉はクーを抱き上げると「生後2ヶ月半~3ヶ月位の雌ですね」と言った。続いて家内が与えた食事を見て「これは大人の猫用で、この子にはまだあげない方が良いの。こう言う事だろうと思って、病院からサンプルを貰って来ました。これを与えて下さい」と紙袋から猫缶を出してくれた。この時教えて頂いた事が、後にココを引取った折、どんなに役立ったか知れないのだ。
若い連中が食事に出た後、空いている椅子にクーを乗せ、夫婦は夕食を取った。クーはテーブルに手を置いて立ち上がり、僕達の献立を眺めていたが、静かで良い子だった。しかし、これは猫を被っていたに過ぎず、翌日の夕食は大騒動となったのである。続きは月曜日に。

自分史ネコー1 何も分からず

2008-08-15 09:37:16 | Weblog
今日から暫らくの間は、間もなく5年となるネコと僕の自分史を書くことにする。
僕が自分の意思で猫を最初に抱いたのは、03年9月23日(水)秋分の日の朝である。前夜車庫で一晩中鳴いていた仔猫は、息子が玄関に出た時に、車の下から出て来て、その後を追い掛け始めた。そのままにすれば、表通りで車の餌食になり命を落とす。僕は咄嗟に仔猫を抱き上げた。前夜も車庫に面した窓から、僕の腕に飛び込んで来た子の子を抱いたが、感動は全く無く、家に入れようとも思わなかった。抱き上げた仔猫の顔を見ると、大変にユニーク、口髭・あご髭を生やしたような黒い毛があり、体を見ると女の子であった。瞬間的に愛おしさが出た。「お家に入れるから、もう一寸待っててネ」と仔猫に語りかけて、車の下に戻して自宅に入った。丁度起きて来た家内に「車庫に居る仔猫を家に入れよう」と相談と言うよりも、宣言をした。
僕が出勤する時も仔猫は車の下から出て来て、家内に抱かれた。僕は仔猫の頭を撫ぜながら「行って来ます。良い子しているんだよ」と言い、車を発車させた。
前日この子と遊び、僕よりも早く仔猫に魅せられた息子は、仕事場に着くと家内に電話を入れ「あの仔猫今日1日預ってよ。飼い主を見付けるから」と話したとの事だ。猫に何の興味も無い家内もこうなっては、仔猫を家に入れる事にし外に出た。しかし仔猫は車庫には居らず、付近を捜すと斜向かいの車庫で、日向ぼっこをしていた。仔猫を抱いて家に入れ、ソファーの座布団の上に寝かせると、一晩中鳴き続けて疲れ切った仔猫は、直ぐに深い眠りに落ちた。その顔は天使のようであった。家内も愛おしさが込み上げて来た。
仔猫を家に入れてみたものの、僕も家内も猫と暮らすのは初めての事で何もからなかった。家内は猫と暮らす知人のFさんに電話を入れ、教えを請うたと言う。そして、家内はとりあえず必要なものを、近くのドラッグストアーで買い求めた。昼頃また息子から家内に電話が入り、家内はこの子を家の子とする旨話した。午後になると息子の恋人(今は嫁)がやって来た。

光の中で

2008-08-14 09:30:51 | Weblog
朝の9時頃の我家は、ニャンズ達の朝寝の時間である。家内が外出着に着替えている時居間に来て、朝ご飯を食べ、少し遊んだクーは、玄関の下駄箱に乗り、眠り始めた。「クーたんここは暑くなるよ。風の入る出窓で寝たら」と言っても、「私はここで寝たいのよ。邪魔しないでネ」と目を尖がらせる。
一方ココは、朝食後の6時頃廊下に出て、庭を見ていたが、廊下の本箱の上で一眠りし、家内が出かけた後、障子越しに僕を呼び、クーと入れ替わるように居間に入り、小走りで台所に行き、冷たい水を一杯飲むと、居間のカーテンの中に潜った。そこは、夏の強い日差しが入るが、頭を壁に持たせ掛けて、光の中で気持ち良さそうにマッタリとしている。カメラを向けた時だけ目を開けたが、直ぐに眠ってしまった。この場所なら、陽の光は入るがクーラーの冷風は、直接体に当たる事が無く、ニャンコがお昼寝をするのに一番良い場所であろう。
僕がパソコンに向かっている時、ココがモニターの前で横になり、足をキーボードの上に乗せ、邪魔される事が多いが、今日は全く静かである。昼ご飯の頃迄静かでいてくれれば有難いのだが。

冷蔵庫の上に

2008-08-13 10:02:39 | Weblog
夏場のクーは、冷蔵庫の上がお気に入りの場所となる。特に夕ご飯を食べた後、家内が夫婦の食事の準備を始めると、ココに登り「お父さんとお母さん今晩何を食べるのかニャー」と言う顔で見ている。そこに僕が、晩酌用の氷を取りに、冷凍庫を開けようとすると、迷惑そうな顔になる。時には「うるさいわね」とシャッーを言い出すのである。「クーごめんよ。氷を出すよ」と話しかけながら、冷凍庫の扉に載っている足を持ち上げるのだが、目は完全につり上がり、狐目となる。
クーが冷蔵庫に上がるようになったのは、我家に来て間もなくであった。2ヶ月半位の仔猫の運動能力の進歩は早い。家族となった直後は、冷蔵庫の上に登れなかった。クーは食卓に上がり、電子レンジの上を伝わって、冷蔵庫の上に行く。やんちゃ坊主のココは、お姉ちゃんのようなまどろっこしい事はしない。電子レンジの上に直接飛び上がり、冷蔵庫の上に行くか、流しに上がってからの2通りを、その時の気分で選ぶのだ。但し流しからだと垂直に近く、落ちそうになる事も。ココは冷蔵庫の上に登っても、長い時間は居ない。直ぐに飛び降りて、他の場所に行ってしまう。とにかく遊びたいのだ。

安眠妨害

2008-08-12 09:05:10 | Weblog
クーは家内が出掛けた後、台所に入って来て、遅い朝ご飯を食べた。パソコンで原稿を書いている僕の側に来ては「お父さん来てよ」と呼ぶ。何時もの事ながら少々煩い。しかし、クーも僕が台所に行く迄、何回も呼びに来る。根負けし、クーの後について行き背中を撫ぜると、安心してご飯を食べ始める。困った甘えんぼお姉ちゃんである。クーが静かになり、思考もまとまり、書く調子も乗って来た頃今度は奥の部屋から「ぼく、目が覚めたよ。扉開けてよ」と大きな声が聞こえて来た。この時僕は、クーが自分の部屋に戻り、箪笥の上か出窓で、お昼寝を始めたものと思っていた。そして奥の部屋の襖を開けると、ココは小走りで台所に入り、開いていた“クーたんのお窓"から外を見始めた。再び机に向かい原稿を書き始めて暫らくすると、猫の駆ける足音と、クーの「シャッー」と言う声が聞こえて来た。体をよじり台所を見ると、食卓の上にはクーが、椅子の上にはココがおり、にらみ合っていた。イケネ、やっちゃった。クーは自分の部屋に戻ったとばかり思っていたが、台所の奥の、レジ袋を入れる箱の中で、クーは寝ていたようなのだ。外を見飽きたココが、寝ているクーにちょっかいを出し、起したようだ。そして逃げるクーを追い掛けていたのだ。クーはココの隙を見て、今日の写真のように、電話機の前に座り、追いかけて来るココを叱りつけた。ココは暫らくクーの下に伏せていたが「つまんないの」と言う顔をして、お気に入りのカーテンの中に行ったのである。クーはココがいなくなると「あの子本当にウザイ」と言う顔をし、クーの側に行った僕を睨み付けてから、自分の部屋に戻った。
最近クーがテーブルの上で休んでいる時、家内に抱かれたココが、クーの尻尾に軽くチョチョイをするが、一瞬振り向くだけで起こる事はしない。側に居ても、ココが静かにしていれば、怒らないクーなのである。