関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

正直ガッカリ・だが展望は確か~参院選結果について~

2007年08月01日 | 政治全般

 参院選挙で安倍自公政権に国民の大変厳しい審判が下されました。
 自民党は過去最低水準の歴史的大敗、公明党も議席を減らし、非改選議席とあわせても参議院で過半数を下回ることになりました。
 日本共産党は比例代表で1議席減となりましたが、得票数では前回、前々回を上回る440万を超す支持を得て、3議席を獲得しました。選挙区では議席獲得はできませんでしたが、東京・大阪・京都などで得票を伸ばしました。
 私自身は、市議会議員になってから、県議選に続く2度目の選挙として、日本共産党支持者の皆さん、友人・知人など多くの人と対話し、選挙カーなどでの街頭宣伝にも取り組んできました。活動の中で日本共産党を支持し、私を激励して下さった皆さんに、心から感謝申し上げます。

 旧藤島:竹原田で見つけたオモシロかかし

 選挙結果に対する私の考えを述べる前に、選挙についての様々な論評の中で、私が共感したものをいくつか挙げておきます。(それぞれの論者の主張すべてに賛成している訳ではありません)
 1)共同通信配信の「識者座談会 参院選と日本の進路」(山形新聞から)
 ~選挙結果の感想~
  「自民党の最後のとりでである農業、中小企業が大きく崩れ始めたと感じた。自民党が終わりに近づいた印象だ」田中秀征氏(福山大学客員教授。元衆議院議員。細川内閣の首相特別補佐官)
  「小泉政治が神話だったことがはっきりして
ホッとしている。6年振りに溜飲が下がった。『安倍』という名の『小泉』が負けた」高橋伸彰氏(立命館大学教授)
 ~民主党勝利の原因は自民党の自滅か~
  「敵失。どっちも嫌だという人が一番多かったのでは。赤城徳彦農相の問題が出てきて、こっちの方がましという貧しい選択だった」大宅映子氏(評論家)
  「自民党から後ずさりしていったら、民主党の敷地に入っていたようなもの。民主党への期待ではなく、自民党プラス霞ヶ関への不信感が大きかった」田中氏
  「努力した者は報われるという小泉改革のフレーズがうそで、実は競争に勝った者は報われるということを国民が見抜いたからだ」高橋氏
  2)朝日新聞7月31日付「座談会 参議院選挙を振り返る」
  ~(自公)大敗の理由~
  「最終的に安倍首相を信用するかしないかという選挙だった」御厨貴氏(東京大学教授)
  「05年の郵政総選挙のときに自民党を勝たせた選択が正しかったのかどうかについて国民が関心を持続させ、この2年、政治を割合冷静に見てきたのではないか。大臣の言動や政治とカネの問題、談合問題、今度の自身における原発の安全性に対する不透明さなどが、現政権および官僚制度の行き詰まりとして国民の目に映った」渡辺正太郎氏(りそなホールディングス取締役。経済同友会終身幹事)
 3)8月5日付「しんぶん赤旗日曜版」
  「創価学会にもいよいよ自民党を支える力はなくなってきた。・・自公政治への怒りから民主党に票が大きく流れました。民主党は参院の単独過半数を手にしたわけではありません。他党との共同が不可欠です。日本共産党には、政治転換の世論づくりをつうじて、民主党に小さくない影響を与える役割を期待したい」石川康宏氏(神戸女学院大学教授)

 

~再び私の意見~
 私は、今回の結果は、個々の閣僚の失敗の問題にとどまらず、小泉内閣から安倍内閣に受け継がれた自公政治の根本に対する審判と考えます。
 日本共産党は、年金問題、医療・介護・福祉など社会保障の問題、庶民増税と大企業減税の逆立ち税制の問題、憲法と平和の問題などなど、国民が関心を持つどの問題でも、自公政権の政策を根本的に切り替える対案を示してたたかいました。
 その活動は、国民が巨大な怒りの審判を下すまでの世論を形成していく上で、間違いなく大きな役割を果たしてきたものと思います
 
 実際、私自身も街頭での訴えでも、有権者との個別の対話でも、日本共産党の主張と政策に対する共感、党の役割に対する大きな期待をヒシヒシと感じてきました。それを得票と議席の前進に結びつけることができなかったことは、主体的力量がまだ不足していると言うことだと思います。
 安倍自公政権に対する怒りが余りにも大きいがために、それが民主党への投票に一気に集中する流れがつくられ、それを乗り越えるまでの組織力量が無かったということです。
 
 しかし、民主党が自公政権に変わる政治の担い手として認められたということではありません。
 民主党は、税制、社会保障、外交、教育など多くの重要な問題で、自民党と基本的に同じ立場に立つ政党であり、国民が求める政治の根本的転換の方向を示すことはできません。



 従って、今回の選挙結果が示すものは、
 自公政治が終焉に向かって大きく進み、政治の転換に向かう大きな一歩が踏み出されたこと
 同時に、転換の方向は示されておらず、その方向をめぐる大きなたたかいの開始が告げられたこと、と言えるのではないかと思います。

 衆議院総選挙がいつになるのか分かりませんが、次のたたかいでは、多くの国民の皆さんのご期待に応えて前進を勝ち取ることができるよう、私もそのたたかいに貢献できるように、今から倦まずたゆまず努力していきたいと思います。