自伝の「じょうちゃん」を読み終わった。
これまで、松谷さんの本は大好き。
でも、お話の中身に興味はあっても書いた人のことを考えたことは無かった。
民話について、農民の暮らしについて
「じょうちゃん」とお手伝いさんいよばれて暮らしてきた都会の子が
どういうイメージを持っていたのか
書いてあって、面白かった。
長塚節の「土」にも触れていたけれど
暗いイメージを持ったって。
同じ本にに書いた夏目漱石の序文も
農民の暮らしを下等なものを見るような逼塞した暮らしと読むような
書き方で
東京の知識人階級の人の目って、こんな風なんだとびっくりしたもの。
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お話が、語られて命を吹き込まれることも書いてあった。
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あまり記憶がはっきりしないけれど
私の友人が舞台装置の会社に居て
TBSに良く遊びに行った。
そのときの仕事が
竜の子太郎の太郎座の仕事だったような気がする。
そのころ松谷さんは、大変だったのね。
やがてご主人と別れることになる。
戦争をはさんでさまざまなことをとおり
こういう人形劇団や民話の会を経てお話がどう作られたのだろうと興味が尽きない。
姉妹のありようも、なかなかのものがある。みよ子さんは妹、うちのおばさんも妹。
姑は姉。母は妹。姉妹って一筋縄ではいかない複雑な思いがあるようですね。
続きの「小説・捨てていく話」を読みたい。