石川県教育研究集会、今年は昨日(10月14日)と今日(15日)、七尾市、中能登町を会場に開催された。
船塚俊克県教組委員長のあいさつ、来賓あいさつ、そして今年の基調提案。専従役員が自らの現場経験を踏まえ「今、語り合いたい」というテーマで報告し、満場の拍手で確認された。
続いて記念講演。
演題は「みんながつくる みんなの学校 ~いつも一緒があたりまえ~」。
講演に先だち全国870か所に貸し出され自主上映された大ヒットドキュメンタリー映画「みんなの学校」の上映。
(貸出期間は1週間なのでおそらく数千回は上映されているとのこと)
そして講師の木村泰子さん登場。
肩書は「前大阪市立大空小学校校長」。
県教組の集会の講演に校長経験者が話すことは異例。
しかし、映画を見て、さらに講演を聞いているうちに、疑問は「ここまで信念を貫き、教委に対してもしっかり発言できる先生がなんで校長になれた?しかもあの大阪市で!」と変わっていった。
「すべての子どもたちの学習権を保障する」
これが大空小学校の理念である。障害をもった子も排除しない。
全国学力調査は人権侵害の最たるもの。
ずばり「悪です!」と断言。
木村校長はみんなの学校をつくるため、強力なリーダーシップを発揮した。
ただしリーダーシップの向かう方向が大半の校長とは全く異なる。
大多数の校長は校内でリーダーシップを発揮し、教育委員会に対しては追従あるのみだ。
木村校長のリーダーシップは教育委員会など校外に対して向かい、校内ではコーディネーター役に徹している。
映画で紹介される様々なシーン、もしかしたら数十年前の学校では見られた光景かもしれない。
が、いまこんな学校、特に公立学校は全国、他にはどこもないだろう。
目から鱗の連続である。
2日目の今日は分科会。
会場は鹿島小学校と中能登中学校に分かれる。いずれも大規模統合による立派な施設だ。
私は鹿島小学校へ(下写真)。
私は今年も「民主的な学校づくり・地域・保護者と結ぶ教育」の共同研究者として参加。
民主的な学校づくりでは超勤・多忙化の解消を巡る取り組みが相次いで報告された。
深刻な、ブラック企業化した現状に対して、改善は微々たるもの。壁は厚い。
削減に向けて管理職が先頭に立って頑張っているかと思えた事例は、よくよく聞いてみると子どもたちのためには削減してはならない業務が減らされている。
残された業務はといえば全国学力テスト対策に特化している。
文科省が音頭をとる業務改善は、その内容をよくよく吟味しなければならない。
午後は地域・保護者と結ぶ教育。
文句なしでU小の実践は素晴らしい。
全国教研での報告が楽しみだ。
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