北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

社民北信越ブロック自治体議員団会議研究集会

2011-09-05 | 活動報告
 9月4~5日にかけて七尾市内で社民党北信越ブロック自治体議員団会議の総会ならびに研究集会が開催された。

 久々に会う富山や新潟の議員との再会に話も弾んだが、なにより昨日の又市征治社民党副党首の「国政報告と今後の課題」、そして、はんげんぱつ新聞編集委員の末田一秀さんの「原子力防災計画&案z年協定締結の取組み」の2本の講演は大いに勉強になった。

 又市副党首は政権交代以降の政治の流れを振り返りながら、菅政権の特徴と問題点を厳しく指摘、さらに野田新政権の課題や懸念材料、そして衆参ねじれ国会への対応などについて分析し、社民党として脱原発を柱とした運動の展開と社会民主主義の立場に立った政策展開の必要性を訴えた。

 菅政権については、端的に言えば新自由主義回帰で鳩山政権以上に悪かったという評価。3.11以降の脱原発依存表明はあったが、震災対応、原発事故対応がまったくできていないとバッサリ。

 私は、菅首相の脱原発依存の表明や再生可能エネルギー買取法の成立への努力を全く評価しないわけではない。しかし、自民党政権時代からの流れを引き継ぎ原発輸出に一気に踏み込み、原子力産業の生き残りを政権あげてバックアップしてきた彼が、元々昔から脱原発派だったなどと飄々ということ自体(仮に昔そうであったとしても)とても信頼できる政治家ではないと思っていたので、なんかすっきりした気分。

 野田政権に対しては「国民の生活第一」を掲げたマニフェスト(の理念)と民主・社民・国民新党の三党合意に戻るべきとし、ここ1~2日の案外高い世論調査の結果については菅でなければ誰でもいいという国民世論が反映しただけと一言。
 党人事や閣僚人事は気を配っているが、主要政策について党内論議ができていないという民主党の根本的弱点を指摘し、バラバラになる懸念を示した。
 ねじれ国会を前に、自公への歩み寄りを続けているが、政府案が無条件で通るのが当たり前という思い込みを捨てて、国会の議論で政府案は修正されるものという原則的立場で臨むべきと民主党の国会対応を批判した。

 末田さんは能登ピースサイクルのメンバーとして珠洲にも何回も来ており、私自身も韓国で開催されたノーニュークス・アジア・フォーラムはじめ、国内での様々な集会で一緒になっており、旧知の仲である。ということで、この間の原子力防災や放射性廃棄物問題などの取り組みは私なりに承知していたが、震災後、はじめて聞く講演は、長年の地道な取り組みに裏づけられた非常に中身の濃い、熱いものだった。 

 情報の中央統制による避難の遅れ、幾重にも重なる政府・東電の情報隠蔽の発覚は9月に入っても続いていると怒りで震えながらの訴え。
 防災計画で事故自体は防げないが、長年彼が指摘してきた防災計画の問題点を少しでも政府が受け止めていれば防げる被曝がたくさんあったことも明らかになる。無念であり、悲しくもあり、政府に対する怒りも止まらない。

 防災体制をこのままにして、ストレステストでお茶を濁して再稼動など絶対にありえないという確信を持てる講演だった。

 
 さて、明日から9月議会。
 質問準備もできていないが、明日開会日の対応で今日の午後はどっと疲れる。


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