北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

がんばれ!一川防衛相

2011-11-21 | 雑感
 就任時の「私は安全保障の素人だが、それが本当のシビリアンコントロールだ」発言で、ん???大丈夫か?と支持者はもちろん多くの国民が首をかしげた一川保夫防衛大臣だが、ブータン国王夫妻を招いた宮中晩餐会を欠席し、またまた批判にさらされている。

 まさかヒマラヤの麓の貧しい小国の国王だから「まあいいか」という思いはなかったと信じたいが、一国の国王夫妻の来日である。ブータンと日本の友好関係もある。国民総幸福量で世界一幸福な国として知られ、しかも新婚旅行という話題まで加わって訪日が大きく注目されるという判断が働かなかったことだけは間違いない。

 外務大臣とともに国際情勢に一際精通していることが求められる防衛大臣が、同僚議員の政治資金パーティーで「こちらの方が大事」とあいさつしたそうだから、前回選挙で投票した一人として残念でならない。

 立場を忘れ、目の前にいる人たちの歓心を買う発言は同郷の森喜朗元首相と通じるものがある。 

 ところで、就任時の「素人発言」だが、なぜハッタリでも「私の地元にも航空自衛隊小松基地がある。基地の果たしてきた大きな役割や隊員の皆さんのご苦労、さらには基地周辺の騒音問題など基地周辺住民の皆さんの思いも含め、安全保障を巡る諸課題には大いに関心をもってきたところである」くらいのことを言わないんだ、と私は冗談を言ってきた。
 
 私の冗談が耳に入ったわけでもないだろうが、普天間問題で沖縄を訪問した際、仲井間知事に「自衛隊の小松基地を抱える石川県に生まれ育ったので苦労も十分わかっている」と言ったそうな・・・

 沖縄の基地がすべて自衛隊基地なら(それでいいというわけではもちろんないが)、沖縄の人たちはここまで悲惨で怒りに満ちた歴史を歩んでいないだろう。
 
 小松基地周辺の皆さんも、爆音に悩まされ、健康障害も受け、さらに事故の危険におびえる日々を送っている。さらに最近は日米合同演習も毎年のように行なわれ、米軍基地の下請け的な存在になってきているのは事実だ。
 それでも米軍基地と自衛隊基地を同列に見ているような発言をしては、安全保障問題に素人というか無知であることをさらけ出すようなものだ。
 米軍基地とは何か、米兵はどんな振る舞いをしてきたのか、そして沖縄は米軍の世界戦略の中でどのように位置づけられてきたのか、沖縄についての無知もさらしてしまった。

 喜んでいるのは自民党、特に同郷の森喜朗首相である。
 
 燃料タンク落下事故によるF15の訓練再開時期が注目されている。
 能美市議会、小松市議会はまだ同意していない。原因が究明されていない中であり、当然だ。筋を通していて立派と思ってみているが、筋を通しているのか、森元首相の顔を立てているのか、さてさて・・・

 実は一川大臣とは91年に一緒に石川県議会に入った仲でもある。
 議員野球大会ではバッテリーを組んだこともある。安定したキャッチングと強気のリードが印象的に残る。

 自民党につけ入るすきなど与えず、沖縄県民の声、小松基地周辺住民の声をしっかり受け止めた施策を展開し、後々、名大臣だったと評価される仕事を是非成し遂げていただきたい。
 ガンバレ!一川防衛相。
 


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