北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

原子力規制委専門家チーム、現地調査終える ~マスコミ報道より~

2014-02-23 | 志賀原発
 2日間にわたった原子力規制委員会専門家チームによる志賀原発の現地調査が終わった。
 各委員の判断は不明だが、報道から確認できるのは①北電が示したS-1の位置は間違いないこと(1号機の建屋直下を通ってる)、②福浦断層は活断層であるということ、そして③各委員の間で現時点では見解の相違はないとうこと、以上の3点かと思う。

 加えて、事前会合(2月14日)では、S-1についてシーム(岩盤の割れ目)ではなく断層であること、活動した年代測定の方法は不十分であることなどの指摘があり、北電は認めざるをえなかった。これらについても現時点では各委員の認識は一致しているのではないか。

 今後の焦点は福浦断層がS-1をはじめとした直下の断層に及ぼす影響である。

 専門家チームが追加の調査を求めていることもあり、約1か月後といわれる評価会合では北電の最終報告を容認する結論となることはないと思われる。 

 なお、明日は志賀原発を廃炉に!訴訟の第8回口頭弁論が開かれるが、被告・北陸電力からは2月17日付けで最終報告書の内容についてまとめた準備書面(6)が提出されている。ここでも、s-1など直下の断層についてしつこく「シーム」との認識を示している。

 以下、今日のマスコミ各社の報道を紹介する。

<石川テレビ>
2014/02/23 Sun 20:03
志賀原発での現地調査が終了 追加のボーリング調査を要請

 志賀原発の真下に活断層があると指摘されている問題で国の専門家チームによる2日間の現地調査が終了し、今後、追加のボーリング調査を要請しました。22日から始まった現地調査には原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理と専門家4人のあわせて5人が参加しています。
 23日は海岸そばにみえるシームの状態を調査し、北陸電力の担当者が「志賀1号機の真下を通るS1と同じような段差が波の浸食によってできている」と説明しました。その後、志賀1号機の東1.4キロにある福浦断層についても専門家の調査が入りました。
 原子力規制委員会は周辺の断層とS1が連動して動くかどうか調査するよう求めていて北陸電力は「将来活動する可能性が否定できない」としながらS1との連動性については否定しています。
 現地調査は23日で終了し、島崎委員長代理は「調査の鍵となるポイントは把握できた」とした上で、専門家からの要請に基づき今後、追加のボーリング調査を行うよう要請したことを明らかにしました。原子力規制委員会は1か月後をめどに評価会合を開き、今回の現地調査について総括することにしています。

<MRO>
2014年02月23日(日)18:48
原子力規制委が志賀原発の現地調査終える

 22日から行われてきた、国の原子力規制委員会による志賀原発の現地調査は23日、北陸電力が活断層の可能性を否定できないとした福浦断層の調査などを行い、すべての日程を終えました。
2日目の調査では、北陸電力が去年12月に規制委員会へ提出した最終報告書の中で、「活動性を否定できない」との判断を示した、福浦断層の調査が行われ、敷地内の断層との連動性を検証するためのデータなどを集めました。
福浦断層は、志賀原発から1・4キロ離れた敷地外に位置する全長2・7キロの断層です。
調査団は、のり面の地層の様子や、調査のため掘り下げた溝に露出した福浦断層の状況を詳しく調べました。
原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理は、北陸電力が活断層の疑いがあると報告した福浦断層については、専門家と電力側との間で意見の違いはなかったとの認識を示しました。
原子力規制委員会では、1か月後をめどに評価会合を開き、現地調査で得られたデータや、北陸電力に追加で求めた資料に関する分析と検討を行う予定です。
焦点となっている原子炉の真下を走るSー1断層が今後、活断層と判断されれば、国の規制基準に違反するため、志賀原発1号機の運転は認められないことになります。

<NHK金沢>
02月23日 12時45分
志賀原発近くの福浦断層を調査

 志賀町にある志賀原発で断層を調査している原子力規制委員会の専門家は2日目の23日、将来動く可能性のある福浦断層で、地層の状態などを調べました。
原子力規制委員会の島崎邦彦委員と外部の専門家4人は、22日から2日間の日程で志賀原発の断層を調査しています。
23日は午前中、志賀原発から東に1キロあまり離れた位置にある福浦断層を調べました。
島崎委員らは福浦断層が見えるように4メートルほどの深さまで地面を掘り返した場所を訪れ、北陸電力の担当者から説明を受けました。
委員らはしま模様のように見える地層の形を観察し、福浦断層が動いた影響で上にある地層がゆがんでいることを確認しました。
北陸電力は「福浦断層が動いても原発の真下にある断層が連動するおそれはない」としています。
一方、規制委員会は、23日の調査結果を踏まえ、福浦断層が動いた場合に原発の真下の断層と連動する可能性がないか検証する見通しです。
国の新たな規制基準では、将来動く可能性がある断層の真上に、原子炉など重要な設備を設置することは認められていないため、志賀原発は調査の結果によっては運転を再開できなくなる可能性があります。
午後の調査では敷地内にある「S-2」と呼ばれる断層を見るほか、22日に訪れた「S-6」も改めて確認する予定です。
島崎委員は22日の調査で1号機の真下にある「S-1」を中心に見て回ったあと、「専門家の間では共通の認識ができつつある」と述べましたが、断層の評価については東京で開く会合で議論する考えを示しています。

<HAB>
2014年02月23日(日) 18時24分
原子力規制委員会が志賀原発の調査を終了

 志賀原発をめぐっては、1号機の真下を通る「Sー1」断層が「活断層の疑いがある」と専門家から指摘を受け、北陸電力が調査を行ってきました。そして去年12月、「Sー1断層は活断層ではない」とする最終報告書を原子力規制委員会に提出、きのうから規制委員会による現地調査が始まりました。
 調査は規制委員会の島崎邦彦委員と外部の専門家4人で行い、きょうは、原発の東側1.4キロにあり、活断層の可能性がある福浦断層の地層の断面を観察したほか、海岸部の地質や岩盤も調べました。
 現地調査はきょうで終わり、今後は有識者による委員会を開いてS―1断層が活断層かどうかなどの結論を出す予定です。原発の新規制基準では、活断層の上に原発の重要施設の建設を認めていないことから、もし活断層と判断されれば志賀原発の再稼働は難しくなります。
 


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