全国市議会議長会研究フォーラム2日目は午前中が議会基本条例をテーマにしたパネルディスカッション。
帯広、越前、伊賀、京丹後の各市議会からのパネリストによる報告と討論。
改革先行型で議会改革を進めた帯広、北陸3県で初めて議会基本条例を制定した越前、市議会で全国で初めて議会基本条例を制定した伊賀、議会改革ランキングでトップクラスに位置づけられる京丹後。それぞれ独自の議会改革を進め、開かれた議会、討議する議会を追及し、改革をリードしてきた各議員の討論は非常に刺激的である。
パネルディスカッションならではの、書籍で書かれていない本音の発言が次々と出てきて会場から笑いももれてくる。
伊賀市議会は条例制定から5年を迎え、見直しに向けた取り組みが進められているなど、議会改革の最先端の動きもそれぞれのパネラーから聞かれる。非常に贅沢な2時間のデスカッションであった。
私にとっては、緒についたばかりの珠洲市議会の議会改革の議論に参考になることばかりで、一字一句メモをしたいような内容であった。
各議会の基本的な改革の報告のあと、議会基本条例を策定するにあたって議論となる条例をつくる意義(条例制定の必要はあるか)、反問権、一問一答の質疑、議会報告会、最高規範としての位置づけなどについて討論したあと、会場から3ない議会(市長提案議案に対する否決なし、修正なし、議員提案の条例なし)が変わったかどうかの質問があった。伊賀市議会は予算凍結、総合計画修正、議員提案の条例制定あり、京丹後も議案の修正は毎議会とのこと。本会議の緊張感は珠洲市議会とは月とスッポンである。
もちろん、こうした議会は全国のごく一部の議会に違いないが、今回のフォーラムに全国から約2400人もの議員が集まっている事実は大きい。今回のフォーラムでの議論の内容が、全国の多くの議会の目標になり、スタンダードになっていく。
こうした議会改革の動きを珠洲市議会内でいかに共有していくか、市民の皆さんといかに情報共有していくか、大切な課題である。
午後からは青森県内の視察。私は五所川原・金木伝統文化と青森西海岸、白神山地自然探訪コース。
青森市のねぶたは有名で、ねぶたを展示した「ねぶたの家 ワ・ラッセ」が青森駅前に最近建設され、昨日観てきたが、五所川原の「たちねぷた」はもっとすごい。高さ22メートルは「ねぶた」の迫力の比ではない。13年前に復活させた祭りを一気にまちの一大イベントに押し上げたパワーも見事。
たちねぷたの館で観光カリスマの角田周さんの講演も示唆に富むものだった。
最後は太宰治の生家「斜陽館」。なんとまあ立派な建物か。太宰治は「風情も何もないただ大きいのである」と書いたそうだが、家の構え、金箔の襖だけでも圧倒される。
といってもここでの成長が太宰文学にどんな影響を与えたのか、私には解説するほどの素養はまったく持ち合わせていない。だからというわけではないが「斜陽館」前のみやげ物売り場で太宰の「津軽」をつい買ってしまった。
新沼謙治が「津軽恋女」で「こな雪 つぶ雪 わた雪・・・」と津軽の7種類の雪を歌ったその出所がここにある、と角田周さんが語ったのを聞いたからである。
単純な購買動機・・・
さて、明日はミニ白神山地へ。この視察コースを選んだのはブナ林を見たかったからである。
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