開庁50周年記念航空祭を控えた小松基地であわや大惨事という事故がおきた。
<F15戦闘機>燃料タンク落下 石川・小松基地近く
7日午前8時45分ごろ、航空自衛隊小松基地(石川県小松市)の北北東約4キロの上空で、同基地所属のF15戦闘機の左主翼に設置されていた燃料タンク(直径0.8メートル、長さ6.6メートル、重さ155.6キロ)1本と空対空模擬ミサイルの一部が落下した。破損したタンクなどは能美市山口町や同市根上町で見つかった。タンクは空だったが落下直前に同基地の管制官が機体から火が出たのを確認しており、空自が被害状況と原因を調べている。
空自によると、落下したタンクは、胴体と両主翼の下部に取り付けられていた3本の1本。取り付け部分を残し、大きく三つに分解した。火薬が詰められていない模擬ミサイルはその横に設置されており、後部の羽根部分が落ちた。タンクが落下する際にぶつかって破損した可能性がある。
同機は日本海で戦闘訓練を行うため、午前8時6分、他の3機とともに小松基地を離陸。訓練を終え基地に着陸する直前だった。基地の管制官は「機体から火が出て何かが落ちていくのを目で確認した」と話しているという。飛行前の点検では異常はなかった。事故を受け、空自はF15の訓練を中止する。【鈴木泰広】
◇防衛相が謝罪
一川保夫防衛相は7日午前の記者会見で、空自戦闘機のタンク落下について「非常に地域の方々に心配や迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪し、原因究明と再発防止の徹底を指示したことを明らかにした。
小松基地では1昨年12月の胴体着陸以来の事故だが、F15は今年7月の那覇基地はの墜落事故、2008年には築城基地で墜落事故を起こしている。
築城基地では2009年の航空祭でも部品落下事故を起こし、この年には千歳基地でもエンジン部品が落下している。
本家本元の米軍でもF15の事故は続発している。個々の事故にはそれぞれの原因があり、それなりの再発防止策が講じられてきたが、事故は止まらない。欠陥機との指摘もある。
戦闘機はハイテクの塊である。その一方で、戦闘能力を極限まで追求し超高速・高圧の過酷な飛行環境におかれる。シュミレーションでは安全は確保できても、人間がコントロールできる限界を超えてはいないか、根本的な技術論から軍事技術を見直す必要はないのだろうか。
それはさておき、10月30日には小松基地開庁50周年の航空祭が予定されている。式典に小松市出身の一川防衛大臣も出席し故郷に錦を飾りたいのはやまやまだろう。
現場では航空祭に間に合わせるために不眠不休の原因究明がおこなわれることだろう。そして上辺だけの原因究明と安易な再発防止策で訓練再開を迎えるという展開が目に浮かぶ。
防衛大臣就任時に、地元の小松基地に触れることもなく、防衛問題の素人を自認した一川大臣だからこそ、ここは国民目線、そして小松市やその周辺住民の目線に立って、徹底した原因究明と基地の安全対策の確立を目指してもらいたい。
今回の燃料タンク落下が万が一人身事故につながっていれば一川防衛大臣辞職もありうる重大事故だったことを肝に銘じてもらいたい。
間違っても航空祭開催ありき、「防衛大臣就任記念」航空祭ありきであってはならない。
<F15戦闘機>燃料タンク落下 石川・小松基地近く
毎日新聞 10月7日(金)11時11分配信
7日午前8時45分ごろ、航空自衛隊小松基地(石川県小松市)の北北東約4キロの上空で、同基地所属のF15戦闘機の左主翼に設置されていた燃料タンク(直径0.8メートル、長さ6.6メートル、重さ155.6キロ)1本と空対空模擬ミサイルの一部が落下した。破損したタンクなどは能美市山口町や同市根上町で見つかった。タンクは空だったが落下直前に同基地の管制官が機体から火が出たのを確認しており、空自が被害状況と原因を調べている。
空自によると、落下したタンクは、胴体と両主翼の下部に取り付けられていた3本の1本。取り付け部分を残し、大きく三つに分解した。火薬が詰められていない模擬ミサイルはその横に設置されており、後部の羽根部分が落ちた。タンクが落下する際にぶつかって破損した可能性がある。
同機は日本海で戦闘訓練を行うため、午前8時6分、他の3機とともに小松基地を離陸。訓練を終え基地に着陸する直前だった。基地の管制官は「機体から火が出て何かが落ちていくのを目で確認した」と話しているという。飛行前の点検では異常はなかった。事故を受け、空自はF15の訓練を中止する。【鈴木泰広】
◇防衛相が謝罪
一川保夫防衛相は7日午前の記者会見で、空自戦闘機のタンク落下について「非常に地域の方々に心配や迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪し、原因究明と再発防止の徹底を指示したことを明らかにした。
小松基地では1昨年12月の胴体着陸以来の事故だが、F15は今年7月の那覇基地はの墜落事故、2008年には築城基地で墜落事故を起こしている。
築城基地では2009年の航空祭でも部品落下事故を起こし、この年には千歳基地でもエンジン部品が落下している。
本家本元の米軍でもF15の事故は続発している。個々の事故にはそれぞれの原因があり、それなりの再発防止策が講じられてきたが、事故は止まらない。欠陥機との指摘もある。
戦闘機はハイテクの塊である。その一方で、戦闘能力を極限まで追求し超高速・高圧の過酷な飛行環境におかれる。シュミレーションでは安全は確保できても、人間がコントロールできる限界を超えてはいないか、根本的な技術論から軍事技術を見直す必要はないのだろうか。
それはさておき、10月30日には小松基地開庁50周年の航空祭が予定されている。式典に小松市出身の一川防衛大臣も出席し故郷に錦を飾りたいのはやまやまだろう。
現場では航空祭に間に合わせるために不眠不休の原因究明がおこなわれることだろう。そして上辺だけの原因究明と安易な再発防止策で訓練再開を迎えるという展開が目に浮かぶ。
防衛大臣就任時に、地元の小松基地に触れることもなく、防衛問題の素人を自認した一川大臣だからこそ、ここは国民目線、そして小松市やその周辺住民の目線に立って、徹底した原因究明と基地の安全対策の確立を目指してもらいたい。
今回の燃料タンク落下が万が一人身事故につながっていれば一川防衛大臣辞職もありうる重大事故だったことを肝に銘じてもらいたい。
間違っても航空祭開催ありき、「防衛大臣就任記念」航空祭ありきであってはならない。
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