北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

原子力規制委員会発足1年

2013-09-19 | 脱原発
 原子力規制委員会が発足して今日で1年とのこと。
 おめでたいメモリアルデーでもないが、一応一つの節目であり、各紙、規制委この1年の総括と当面の課題をまとめているので少し紹介したい。


 北國は活断層、再稼働、汚染水の課題を掲げ、早々と正念場とする。
 何が正念場に晒されているのかといえば、その独立性である。
 再稼働へ強まる政治的圧力、そして汚染水問題では東電やエネ庁と作業部会を作った。規制と推進の分離の原則が危うい。


 北陸中日は独自に情報収集する能力がなく電力頼みの実態を指摘する。こちらも独立性に関わる重要な課題だ。
 

 朝日は少し先を見て人材育成の課題を指摘。
 人材育成が重要なことは言うまでもないが、規制委員会発足時の法律では独立行政法人「原子力安全基盤機構(JNES)」を廃止し、規制庁と統合して、組織の強化と増員を図る方針が明記されている。
 JNESといえば、原発の安全研究費を食い物にしてきた組織であり(こちら参照)、さらに放射能拡散シミュレーションでも丸投げでミス続出が大きく報じられたのは記憶に新しいところである。
 しかも理事の多くは官僚の天下り。統合が遅れた理由はJNESの給与水準は国家公務員より高く、しかも50~60代の職員が60%を占める関係で配置や給与体系の調整が難航しているそうな。
 単純に人が倍になればいいという話ではない。統合が遅れたことを幸いに、法律自体見直さないと組織の強化には絶対につながらない。 


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