3月8日のブログで紹介した「大飯原発再稼働と脱原発列島」だが、おかげさまで発売から半月で増刷が決まったとのこと。
県内では金沢ビーンズ(明文堂書店金沢県庁前本店)に置いてあるのを見つけたが、3.11後の原発関係の本が爆発的に売れた時期はすでにピークを過ぎており、売れ行きを心配していたがホッとする。
3.11後、首相官邸前の行動に象徴されるように脱原発を求める運動は一気に拡大していった。しかし、昨年暮れの総選挙で脱原発、原発ゼロ、卒原発等の勢力が分散する中、漁夫の利とも言うべき大勝利を得たのが再稼働路線の自民党だった。
原発のない社会に向けて陣形を再度組み立て直す時期にあたって、本書は言わば昔のたたかいの再確認ともいえる記録である。
実は本書の編集に、小浜の中嶌哲演さんとともにあたられた土井淑平さん、長く鳥取県人形峠のウラン残土の問題に取り組んでこられた方で、名前は以前から知っていたがまだ直接お会いしたことはない。
私が最初に土井淑平さんの名前を知ったのは、1989年の珠洲市長選挙の少し前、 「クリティーク」という雑誌に掲載されていた土井さんの「『ニューウェーブ』と『オールドウェーブ』を超えて 伊方闘争の意義と反原発運動の地平」というテーマの文章であった。
当時はチェルノブイリ事故の恐怖が冷めやらぬ中、伊方原発の出力調整実験への反対運動が全国的に大いに盛り上がった時期だった。女性・若者を中心に新しく反対運動に関わる人が一気に増え、それまでの労組を中心とした革新系の反原発運動との関係をどう築いていくか、難しい局面を向かえていた。
土井さんの論稿は、運動に深く関わりつつ、状況を冷静に分析し、新たな地平をどう切り拓くかという運動論が展開されていた。
そこで展開されていた分析と提言は、その時点で予期していたわけではないが、その後の珠洲の運動にとっても大いに示唆に富むものだった。
そして3.11後のいまの状況は、全くの相似形ではないが、当時のニューウェーブ+オールドウェーブが丸ごとオールドウェーブとなって、新たな運動の拡大との関係の中での新しい運動の構築が問われているタイミングでもある。
一見、昔話をたどるような回り道かもしれないが、いまだからこそ原発計画を実際に止めてきた各地のたたかいの経験からもう一度学ぶべき時期という土井さんの運動の直感が本書の出版につながったのではないかと思う。
ということであらためて「大飯原発再稼働と脱原発列島」のPRである。
県内では金沢ビーンズ(明文堂書店金沢県庁前本店)に置いてあるのを見つけたが、3.11後の原発関係の本が爆発的に売れた時期はすでにピークを過ぎており、売れ行きを心配していたがホッとする。
3.11後、首相官邸前の行動に象徴されるように脱原発を求める運動は一気に拡大していった。しかし、昨年暮れの総選挙で脱原発、原発ゼロ、卒原発等の勢力が分散する中、漁夫の利とも言うべき大勝利を得たのが再稼働路線の自民党だった。
原発のない社会に向けて陣形を再度組み立て直す時期にあたって、本書は言わば昔のたたかいの再確認ともいえる記録である。
実は本書の編集に、小浜の中嶌哲演さんとともにあたられた土井淑平さん、長く鳥取県人形峠のウラン残土の問題に取り組んでこられた方で、名前は以前から知っていたがまだ直接お会いしたことはない。
私が最初に土井淑平さんの名前を知ったのは、1989年の珠洲市長選挙の少し前、 「クリティーク」という雑誌に掲載されていた土井さんの「『ニューウェーブ』と『オールドウェーブ』を超えて 伊方闘争の意義と反原発運動の地平」というテーマの文章であった。
当時はチェルノブイリ事故の恐怖が冷めやらぬ中、伊方原発の出力調整実験への反対運動が全国的に大いに盛り上がった時期だった。女性・若者を中心に新しく反対運動に関わる人が一気に増え、それまでの労組を中心とした革新系の反原発運動との関係をどう築いていくか、難しい局面を向かえていた。
土井さんの論稿は、運動に深く関わりつつ、状況を冷静に分析し、新たな地平をどう切り拓くかという運動論が展開されていた。
そこで展開されていた分析と提言は、その時点で予期していたわけではないが、その後の珠洲の運動にとっても大いに示唆に富むものだった。
そして3.11後のいまの状況は、全くの相似形ではないが、当時のニューウェーブ+オールドウェーブが丸ごとオールドウェーブとなって、新たな運動の拡大との関係の中での新しい運動の構築が問われているタイミングでもある。
一見、昔話をたどるような回り道かもしれないが、いまだからこそ原発計画を実際に止めてきた各地のたたかいの経験からもう一度学ぶべき時期という土井さんの運動の直感が本書の出版につながったのではないかと思う。
ということであらためて「大飯原発再稼働と脱原発列島」のPRである。
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