オヤジの弁当箱

日々の手作り弁当だけが生甲斐のしょぼくれオヤジ。弁当メニューと併せて日々の雑感を付記。

ヘビーだね・・・

2015-05-20 | Weblog

5/20(水) 今朝も五時過ぎに目覚めていた。暫く蒲団の中で時をやり過ごすが、我慢が出来ず弁当作りに入った。昨夕は、KATOU先輩が小伝馬町まで来てくれたので居酒屋「小伝馬」にて酌み交わした。

なにしろスタートが五時を廻ってすぐの時刻。店には他の客の姿はない、おそらく開店早々の時間であろう。以前に此処で一杯やり、先輩はこの店が気に入ったようだ。生ビールから日本酒となったので、ぬる燗を頼んだが、燗具合はいまいち宜しくなかった。二人で、二合半徳利を二本、一合を一本でお仕舞にしたが、丁度良い具合か。

KATOUさんと初めて会ったのは入社二年目、その頃両国に在った会社の体育館の剣道場である。先輩は資材局に転勤されて2~3年目の頃だったろうか。私は現場の庶務課庶務係で給与事務や雑用をしていた。あれから四十余年が経つが、何時まで経っても世話になりっぱなしである。

若かった頃のあれこれ、山岳人となった先輩の山の話。昨年四十日を掛けて廻ったと云う、四国八十八ヶ所巡りの旅のことなど。私の郷里にある27番札所「神峯寺」に至る町でご接待に与かった思い出など、当時の記録を手に聞かせてくれた。

「小伝馬」で懇談は終わり、一人「ちょっぷく」に顔を出してハイボールを二杯、それで切り上げた。昨夜最寄駅に着いたのは21時と、滅多にない早い時間。駅前で翌日の菜を少々贖っての帰宅となった。

今朝のメニューは、前夜に買ってきた安い牛肉の「肉ジャガ」と「カツ煮」、「チンジャオロースー」の変型判、「焼き鮭」である。炊飯器を仕掛けて、ご飯が炊きあがった丁度に菜も整った。

              

然し、今日の弁当は少々ヘビーだ、こんな物を喰ってちゃ太るな!弁当を受け取りに寄った長女に『太るぜ!』と、注意信号だけは発した。後は当人の問題だ。

                     

 

― 車谷 長吉さん逝く―

昨日の新聞か、作家の「車谷 長吉」(くるまたに ちょうきつ」氏が亡くなったと出ていた。六十九歳とあったが、早い逝去である。氏の著作を初めて手にしたのは、当時住んでいた横須賀の書店であった。直木賞を受賞した「赤目四十八滝心中未遂」で、何気に読む気になったのだ。

著者自身であろう主人公の青年が、どん底を這うように暮らす大阪の場末。その三畳一間のアパートに蠢く人間模様と哀しさが、私が十代の最後に暮らした東十条の踏切脇の三畳間のアパートと重なった・・・。

氏の文書から、己が身を切り刻み、身内までも鋭く切りつけていく作家の情念と厳しさを、物書きの半端なき自己否定と昇華を、まざまざと見せられた。物を書く人間の覚悟、その凄ざましさに圧倒された。類い希な作家としか、いいようがない。そんな作家がいなくなった、残念としかいいようがない。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする