1.勝つようにしてくださる方
今回の記事の中で最も重要な思想は、新生、義認、聖化はすべて聖霊の力によってなされるということです。ローマ7章と8章のいくつかの聖句は、人間の救いのための聖霊の働きをよく説明しています。ローマ7章でパウロは、神様の律法の役割として、人間の絶望的な罪の状態を明らかにすることについて説明しています。
「わたしたちは、律法は霊的なものであると知っている。しかし、わたしは肉につける者であって、罪の下に売られているのである。わたしは自分のしていることが、わからない。なぜなら、わたしは自分の欲する事は行わず、かえって自分の憎む事をしているからである。もし、自分の欲しない事をしているとすれば、わたしは律法が良いものであることを承認していることになる。そこで、この事をしているのは、もはやわたしではなく、わたしの内に宿っている罪である。わたしの内に、すなわち、わたしの肉の内には、善なるものが宿っていないことを、わたしは知っている。なぜなら、善をしようとする意志は、自分にあるが、それをする力がないからである。すなわち、わたしの欲している善はしないで、欲していない悪は、これを行っている。もし、欲しないことをしているとすれば、それをしているのは、もはやわたしではなく、わたしの内に宿っている罪である」(ローマ7:14-20)。
律法に拘束されている人間の状態について、パウロは次のような説明を加えました。 「すなわち、わたしは、内なる人としては神の律法を喜んでいるが、わたしの肢体には別の律法があって、わたしの心の法則に対して戦いをいどみ、そして、肢体に存在する罪の法則の中に、わたしをとりこにしているのを見る」(ローマ7:22,23)。