貝ぬしは同じ世代の貝をだいたい一緒に住まわせていることが多いのです。
何故かといえば、若い貝が年長貝を襲うトラブルがたびたび起こるために、別々の館にさせざるを得ないっ💧
襲うといってもかたつむりは気分だけで仲間を攻撃することはまずないため、育ち盛りの子どもがおやつを求めて目の前で寝ている美味しそうなカルシウム(殻)を齧りたいだけ、、ということなんですけどね、、😓
で、はなしを戻す🐽
そんな同じ世代で3年以上の歳月を過ごしてきた貝どもの館の最後の住民が先日とうとう鬼籍にはいってしまいました。。
この最後の住民というのが、長い貝飼いのなかでも貝ぬしの記憶に残る1匹だったわけでして、改めて出会いから振り返ってみることにします。
それは三年前の夏。。。🐌
大きな台風被害を受けた東京湾に面した内房の小さな町までボランティアに出かけた貝ぬしは、ある一軒の住宅で崩れ落ちた家財や庭の木をノコギリで細かくしてはトラックに積む作業をひたすらやっていたのです。あれは今思ってもかなりの労働でした💧
そんなときでも貝に関してはかなり鋭い嗅覚を持つ貝ぬしは、庭先の生垣にたくさんのかたつむりがくっついていることは決して見逃しはしなかった‼️
とはいえ、貝への探究心よりも目先の疲労には勝てず😓、、被災ゴミの廃棄場へと向かったわけなのです。
そこで大量の被災ゴミを捨てたトラックの荷台のうえに、コロリと落ちていたのが、今回最後の住民となった貝との出会いだったのです。
そんなわけで、新たな貝の家🏠の住民となった貝の特徴は、、
💡まずは小ぶり。そして、食べ方が他の連中と違い、慎ましい。
💡動きが穏やか。群れが嫌いでケースの片隅で、いつもひとり静かに休んでいる。
💡なにをしていてもその所作が美しく見えてしまう✨
💡なぜか、生殖口が見当たらない。だから、同居仲間らとの交尾も一切なかったように思われる。
貝ごときでアンタ、何言ってんのっ❓❓
…と思われそうですが、まぁ十余年もいろんな貝を毎日観察しているわけなので、他と比較するとそう見えてしまうんですよっ😅
貝の種類としては身体に一本のスジがあるので、ミスジマイマイの血筋とも思われますが、実際に樹上性のミスジマイマイと同居させてみて、こういう違いが見られたってわけなのです。
その気質の違いは、今回の貝が内房の海に面して、緩やかな緑が広がる場所を生息地として、繁殖を繰り返してきた個体だからかと思われます。
国内のかたつむりの種類は7〜800とかなりの数に及んでいるのは、こんなに狭い日本にも関わらず、余りにも多様な条件に基づいた環境が存在することに起因しているわけでしょうから、普段から貝ぬしが見慣れている土臭い関東ロームに生息する貝と千葉の内海の山あいに産まれた貝だって、たとえ同じ動作をしていても、目に見えて違いが出るのは決しておかしなことではないような気がするのです。
そんなわけでながながと小理屈を並べましたが、結局のところ貝ぬしはこのきれいな貝がお気に入りだったのですよー💦
最後はこのようにケヤキの樹皮の上で三日三晩休んだまま、静かに旅立っていきました。。。😢
貝として産まれて、3年余りの命を全うしたわけですから、まぁ仕方ないんでしょうが、こうしてまたひとつ世代が終わってしまいました。
次はどの貝をフィーチャーしようかな笑