以前から、ススキの葉を巻いて巣にしているクモのことは気になっていて、何度か写真に撮ろうとしましたが、「このクモには毒がある」と言われていたので、独りで巣を開いて飛び出すクモをうまく写せませんでした。
このところよく犬と散歩する北陸自動車道に沿った車道の縁のススキにも、カバキコマチグモのものと思われる巣がいくつもあります。今回は慎重に開いて、何枚かの写真を撮ることができました。
ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/カバキコマチグモ』(2020/07/26参照)によると、カバキコマチグモの「カバキ」は「樺黄」で体色が黄色いことから。日本在来のクモの中で最も毒が強く、国内のクモ刺咬症例の大半を占めている毒グモです。ススキなどの大型のイネ科植物の葉を巻いて巣にし、巣は脱皮や交尾など目的別に作り替えるとされます。いわゆるクモの巣は張らず、夜間草むらを徘徊して昆虫を捕食。♂は♀の巣に侵入して交尾。♀は夏に巣の中で100前後の卵を産み、孵化するまで巣の中で卵を守り、生まれた子グモは、1回目の脱皮がすむと一斉に生きている母グモにとりついて体液を吸い取り、母グモは半日程度で体液を吸い尽くされます。
一つ目の三角形に折りたたまれた巣には、♂だけが入っていました。
二つ目の巣には、♂と♀が入っていました。
《ススキの葉に作られた三角形の巣(♂だけが入っていました)2020/07/09》
《ススキの葉に作られた三角形の巣(♂だけが入っていました)2020/07/09》
《ススキの葉に作られた三角形の巣の中の♂ 2020/07/09》
《ススキの葉に作られた巣(♂と♀が入っていました)2020/07/09》
《ススキの葉に作られた巣(♂と♀が入っていました)2020/07/09》
《ススキの葉に作られた巣に入っていた♂ 2020/07/09》
《ススキの葉に作られた巣に入っていた♂ 2020/07/09》
《ススキの葉に作られた巣に入っていた♀ 2020/07/09》
カバキコマチグモの毒性については、ウェブサイト『アウトドア趣味 HOME > 死ぬほど危険な生き物情報 > 日本の毒グモ カバキコマチグモ』(2020/07/26参照)に次のように書かれていました。「カバキコマチグモは日本在来種の毒グモ…。人間の死亡例はありませんが、咬まれると激痛に襲われます。…「猛毒動物最恐50」(今泉忠明著、サイエンス・アイ新書)によると、カバキコマチグモの半数致死量(LD50)は0.005mg/kgとされ、その毒性は世界最強の毒ヘビとされるインランドタイパン(LD50=0.025mg/kg)の5倍、ハブクラゲに次いで猛毒ランキングの第6位にランク付けされています。幸いにも、カバキコマチグモは牙が小さく、注入される毒量も少ないことから人間が死亡した事例は見当たりません。…」
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