やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

ヒメアトスカシバ(虫こぶ・繭・幼虫)(富山市太田南町~横内)

2022-03-31 05:35:52 | 昆虫類

2020/02/10のブログ「ヒメアトスカシバ(虫こぶ)」以来、機会があればヒメアトスカシバの虫こぶを探してきました。ヘクソカズラは北陸自動車道のフェンスの至る所にからまっているのですが、ヒメアトスカシバの虫こぶはそれほど見つかりません。見つけた虫こぶも、既に羽化の終わった古いものなどで、現在繭が入っているものがなかなか見つかりません。

この日は、新たに見つけた新しそうな虫こぶ4個を持ち帰り、そのうち一つの中を調べてみました。

虫こぶを中身を傷つけないよう端から慎重に切っていくと、前回同様、中から黒い俵状のものが出てきました。ヒメアトスカシバの繭です。今回は、この繭の中を調べました。

小さいのでなかなか上手く開けず、少し中を傷つけてしまいましたが、中から出てきたのは白いウジ虫状のもの。幼虫なのか、前蛹なのか?ウェブサイト『かのんの樹木図鑑/昆虫図鑑/ヒメアトスカシバ』は、「幼虫越冬」としています。

できれば、もう少し虫こぶを集めて、段階的に繭の中の状況を確認したいと思います。


《フェンスに絡まったヘクソカズラにできた虫こぶ 2022/03/27》


《フェンスに絡まったヘクソカズラにできた虫こぶ 2022/03/27》


《フェンスに絡まったヘクソカズラにできた虫こぶ 2022/03/27》


《集めてきたヒメアトスカシバの虫こぶ 2022/03/27》


《ヒメアトスカシバの虫こぶの中から出てきた繭 2022/03/27》


《ヒメアトスカシバの繭の中 2022/03/27》


《ヒメアトスカシバの繭の中から出てきた幼虫?前蛹? 2022/03/27》

※ 昨年の秋ころから、私がいつも散歩する付近の北陸自動車道法面の樹木の伐採などの管理が行われています。道路の管理上は必要なことですが、生きもの観察にはチョット寂しいことです…。
  公園でも、ほどほどに管理された公園の方が、きれいに管理された公園(薬剤散布、除草、倒木・枯木・落ち葉などの持ち出し処理、立ち入り規制、小川や池の泥浚い)より生きものの影は絶対的に濃いので、私は好きです。


《伐採整理されて明るくなった北陸自動車道の法面 2022/03/27》

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キジ(富山市太田南町)

2022-03-30 03:40:10 | 鳥類

3月の下旬となり、雪の消えた水田などでは、繁殖期を迎えて縄張りを守る♂キジの姿があちこちで見られるようになりました。

キジは、「山地から平地の林、農耕地、河川敷などの明るい草地に生息…地上を歩き、主に草の種子、芽、葉などの植物性のものを食べるが、昆虫やクモなども食べ」ます。「繁殖期のオスは赤い肉腫が肥大し、縄張り争いのために赤いものに対して攻撃的になり、「ケーン」と大声で鳴き縄張り宣言…その後両翼を広げて胴体に打ちつけてブルブル羽音を立てる動作」をします。「オスが縄張りを持ち、メスは複数のオスの縄張りに出入り」しますが、「非繁殖期には雌雄別々に行動」します。(ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/キジ』)


《北陸自動車道そばの水田で餌を啄む♀キジと見張る♂キジ 2022/03/27》


《北陸自動車道そばの水田で餌を啄む♀キジと見張る♂キジ 2022/03/27》


《北陸自動車道そばの水田で餌を啄む♀キジ 2022/03/27》


《人家付近の水田で縄張りを見張る♂キジ 2022/03/27》


《人家付近の水田で縄張りを見張る♂キジ 2022/03/27》

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モンシロチョウ(初見)(富山市太田南町~横内)

2022-03-29 04:23:29 | 昆虫類

今年、私にとっては初見のモンシロチョウが1匹、水田の畔などに咲いたオオイヌノフグリの花から花へと飛んでいました(2022/03/27)。一つ一つの花の蜜が少ないのでしょう、すぐに次の花に移っていきます。

気象庁の「生物季節観測の情報」によると、富山地方気象台のモンシロチョウの初見は、平年値が4月2日、最早値が3月17日(2017年)、最晩値が5月3日(1956年)ですから、平年より少し早めです。

このモンシロチョウ、飛び方が少しおかしいと思ったら、ビーク・マーク(beak mark)なのでしょうか、翅の一部が鳥に啄まれて欠けていました。


《オオイヌノフグリの花で蜜を吸うモンシロチョウ 2022/03/27》


《オオイヌノフグリの花で蜜を吸うモンシロチョウ 2022/03/27》


《翅の一部が鳥に啄まれて欠けていたモンシロチョウ 2022/03/27》

※ 昨日(2022/03/28))の北日本新聞朝刊に、『「春の女神」降臨』と題して、富山市八尾の山中でギフチョウを写真に収めたとの記事が出ていました。私がいつも出かけるところでギフチョウに出会えるのは、もう少し先だと思います。


《「春の女神」降臨(北日本新聞朝刊) 2022/03/28》

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ギンリョウソウ(芽生え)?(富山市[大山町]東黒牧)

2022-03-28 03:00:00 | 植物

早春の雑木林で久しぶりに倒木の虫探しをしたものの、虫がほとんどみつからず、帰ろうとしたとき、苔の生えた古い切り株の根元に1~2㎝の楕円形をした白いものがたくさん顔を出しているのに気づきました。よく確かめもせず、これは蛾の蛹か何かだろうと早合点、でも念のため自宅に少し持ち帰りました。

持ち帰ったものをよくよく見ると、植物のようです。思い当たるのは腐生植物のギンリョウソウ。ウエブサイトで調べると、どうやらギンリョウソウの芽生えのようです。しばらくしてから、現地で再確認しようと思います。


《苔の生えた古い切り株から顔を出していたギンリョウソウ?の芽生え 2022/03/26》


《苔の生えた古い切り株から顔を出していたギンリョウソウ?の芽生え 2022/03/26》


《ギンリョウソウ?の芽生え 2022/03/26》

ウェブサイト『October Deer/ギンリョウソウ 光合成をやめた植物』には、「ギンリョウソウの根はアメ色で丸く、菌類が共生する菌根というもの…」との記述があり、上の写真の茶色い楕円形のものが根なのでしょうか?よく分かりません。


《ギンリョウソウ?の芽生えの横断面 2022/03/27》

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ルイスオオゴミムシ(富山市[大山町]東黒牧)

2022-03-27 04:02:06 | 昆虫類

富山市(旧大山町)南部、立山連峰の麓・東黒牧台地にある、きれいに下刈りされた小さな雑木林で、久しぶりに倒木の虫探しをしました。小一時間ほど探して、出てきたのはルイスオオゴミムシと思われるゴミムシ1匹だけ。期待外れでした。晴れて暖かな日だったのに、ヒオドシチョウなども飛んでいません(何日か分のブログネタを確保しようと思ったのですが…)。

ルイスオオゴミムシは、体長20㎜弱、頭部と前胸背は光沢の強い赤銅色、前胸背には縦溝があり側縁は丸みを帯び、上翅は黒色で深い条溝があります(ウェブサイト『虫ナビ/ルイスオオゴミムシ』など参照)。


《腐朽の進んだ倒木の中で越冬していたルイスオオゴミムシ 2022/03/25》


《腐朽の進んだ倒木の中で越冬していたルイスオオゴミムシ 2022/03/25》


《ルイスオオゴミムシ(頭部と前胸背は光沢の強い赤銅色、前胸背には縦溝) 2022/03/25》

※ 市立図書館から3月26日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『図鑑を見ても名前がわからいのはなぜか?』(須黒達巳・著)
   2 『古民家の四季』(カール・ベンクス・著)
   3 『作家と珈琲』(平凡社編集部・編)
   4 『庭は私の秘密基地』(銀色夏生・編)
   5 『フランスの小さくて温かな暮らし365日』(荻野雅代・桜井道子・著)
   6 『100万回生きたねこ』(佐野洋子・著)

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ナナホシテントウ(常願寺川左岸堤防/富山市大島)

2022-03-26 03:46:09 | 昆虫類

朝から晴天、風は少しあるものの暖かいので、妻と今月末には大学進学のため上京する孫娘の三人で、常願寺川の堤防にピクニックに出かけました。眼前に広がる春霞の雄大な立山連峰を眺めながら、蕗味噌の握り飯です。

私のズボンにテントウムシがとまっているよと、孫娘。ナナホシテントウです。私の視覚外なので、孫娘に写真を撮ってもらいました。

ナナホシテントウは、名前のとおり橙赤色に七つの黒い紋がある代表的なテントウムシ。成虫で越冬するため、春早くから動き出します。


《ズボンにとまったナナホシテントウ 2022/03/25》


《ズボンにとまったナナホシテントウ 2022/03/25》

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クロテンフユシャク♂(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-25 08:18:16 | 昆虫類

公衆便所の壁に、フユシャクが3匹とまっていました。ウスバフユシャクによく似ていますが、外横線が「く」の字に角張っているので、クロテンフユシャクだと思います(ウスバフユシャクは発生が12月~2月、外横線はなめらか)(ウェブサイト『日本産フユシャクWEB図鑑/ウスバフユシャク』参照)。


《公衆便所の壁にとまっていたクロテンフユシャク♂ 2022/03/24》


《クロテンフユシャク(外横線が「く」の字に角張っています)♂ 2022/03/24》


《公衆便所の壁にとまっていたクロテンフユシャク♂ 2022/03/24》

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ヒメツチハンミョウ♀(越冬?)(擬死)(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-24 15:55:27 | 昆虫類

春になって初めて、寺家公園にでかけました。

冬囲いの外された公衆便所の壁際に、ヒメツチハンミョウの♀がいました。昨年の初冬(2021/12/10)に同じ公衆便所の壁でヒメツチハンミョウ♀を見ているので、同じ個体かも知れません。「ヒメツチハンミョウの成虫は秋に出現し、成虫で土中で越冬し、翌年早春から初夏にかけて現れ」(『原色日本甲虫図鑑(Ⅲ)』)るので、近くの土中で越冬したのでしょうか?、それとも、公衆便所の床で越冬したのでしょうか?

壁際にいたヒメツチハンミョウを広いところに出すと、死んだふり(擬死)をしました。


《公衆便所の壁際にいたヒメツチハンミョウ♀ 2022/03/24》


《公衆便所の壁際にいたヒメツチハンミョウ♀ 2022/03/24》


《触ると擬死したヒメツチハンミョウ♀ 2022/03/24》

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オオカマキリ(卵のう)(被食)(富山市布市~石屋)

2022-03-22 04:00:01 | 昆虫類

北陸自動車道のフェンスに絡まった蔓に産み付けられたオオカマキリの卵のうが、何者かによって破壊されていました。

この仕業の主は、現場を見た訳ではありませんが、どうやら鳥のようです。

ウェブサイト『Yahoo!知恵袋』には、「カマキリの卵を食べる鳥?」という問いかけに対する次のような回答が載せられていました。
昔、野鳥を飼っていたときに、カマキリの卵を与えていました。 卵嚢を半分か、1/4に切って与えると、それはもう喜んで食べましたね。 食べたのは、ヤマガラ、メジロ、シジュウカラで…何層にもなった隙間から、卵をきれいに食べるものなんですね。 1mmくらいの隙間から、奥の方まで食べつくし、きれいな筋状だけが残ります。 …」
我が家ではケヤキの木の上でカラスがカリカリと食べていましたよ。 気が付いたら足元にたくさんの卵嚢(らんのう)が落ちて居ました。 こんな中に食べられるものが入っているなんて良く分かるものです。 それ以外の鳥では見たことがありません。」

この壊されようは、小鳥では無理で、カラスの仕業の可能性が大きい気がします(でも、カラスの大きな嘴では、中の小さな卵だけを食べるのは無理な気もします)。


《壊されていたオオカマキリの卵のう 2022/03/21》


《壊されていたオオカマキリの卵のう 2022/03/21》

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エサキモンキツノカメムシ(越冬)(上堀八幡宮/富山市堀)

2022-03-21 16:02:07 | 昆虫類

今日は春分の日、彼岸の中日です。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、時々晴れ間がでるものの、にわか雨も降るうすら寒い一日でした。

ソメイヨシノの開花はまだですが、そろそろスギカミキリが出てくるころではないかと近くの公園のスギの樹を探しましたが、新しい脱出口も成虫も見つかりませんでした。

それではと、同じ神社の境内にあるエノキの大木で、幹に張り付いた苔を剥がして下に潜んでいる虫を探してみると、背面の黄色いハート形の模様が目立つエサキモンキツノカメムシがいました。苔の下で越冬していたのだと思います。


《エノキの幹の苔の下で越冬していたエサキモンキツノカメムシ 2022/03/21》


《エノキの幹の苔の下で越冬していたエサキモンキツノカメムシ 2022/03/21》

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ギンシャチホコ(繭/蛹)(富山市営農サポートセンター/富山市月岡町)

2022-03-19 14:48:52 | 昆虫類

このブログで紹介するネタがなくなったので、今にも降り出しそうな天気ではありますが、いつもの公園に出かけてきました。目当ては、ギンシャチホコ(のものと思っている)繭。半割の回転楕円体のような形で、同じような形のヒロヘリアオイラガの繭より二回りほど大きく、幹に密着していて、樹肌の一部のように見えます。

公園のロックガーデンにあるコナラ(?)の幹に、目的の繭が数個ついていましたが、1個だけが蛹の入った繭でした。真っ黒い蛹で、ウェブサイト『新開孝の昆虫手帖/ギンシャチホコの越冬蛹』に書かれているように、頭部に一本の小さな突起が生えていました。

念のため、この蛹は持ち帰り、羽化させてギンシャチホコかどうか確かめようと思います。


《ロックガーデンに生えているコナラ(?) 2022/03/19》


《コナラの幹に張り付いていたギンシャチホコの繭 2022/03/19》


《コナラの幹に張り付いていたギンシャチホコの繭 2022/03/19》


《ギンシャチホコの繭の中の蛹 2022/03/19》


《ギンシャチホコの蛹(背側)(頭部に一本の小さな突起) 2022/03/19》


《ギンシャチホコの蛹(腹側) 2022/03/19》


《ギンシャチホコの蛹(羽化済みのもの) 2022/03/19》

※ 市立図書館から3月19日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『もうひとりのイルカ物語』(イルカ・著)
   2 『ボタニカ』(朝井まかて・著)
   3 『スイスの谷』(安野光雅・著)
   4 『旅の絵本Ⅸ』(安野光雅・著編)
   5 『日本の絶景ーいまいちばん心ときめくー』(MdN編集部・編)

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ノコメトガリキリガ(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-17 06:08:35 | 昆虫類

2021年12月上旬の観察記録です。

公園駐車場の公衆便所の窓枠に積もった落ち葉に、うすい茶色の蛾がとまっていました。

赤褐色でほぼ直線的な内横線と外横線があるので、ノコメトガリキリガと思いますが、ヨトウガ亜科に特有とされる環状紋と腎状紋(輪郭)が見当たらないので少し心配です。


《公衆便所の窓枠に積もった落ち葉にとまっていたノコメトガリキリガ 2021/12/10》

※ これで、昨年の在庫の写真がなくなりました。これからは今年の観察記録だけになりますが、晴れ間には庭の片付けなどがあるので、思うようには野外に出ていけません。

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オオバハガタヨトウ?(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-16 05:48:27 | 昆虫類

2021年11月上旬の観察記録です。

公園の公衆便所の壁に、黒っぽいヤガがとまっていました。

あまり特徴がなく、よく似た蛾がたくさんいるので、私にはよくわかりませんが、オオバハガタヨトウかな?と思います。間違っていれば、指摘いただければと思います。


《公衆便所の壁にとまっていたオオバハガタヨトウ? 2021/11/03》


《公衆便所の壁にとまっていたオオバハガタヨトウ? 2021/11/03》

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ヤマナメクジ(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-15 06:01:57 | 貝類

2021年11月上旬の観察記録です。

公園のアスファルトの舗道の上を、10㎝くらいもあるヤマナメクジが這っていました。這った後には白くなった粘液?で這い痕が「?」形にくっきりと残っていました。どうして途中からはっきり残っていたのか、よくわかりません。

(3月も半ば、そろそろ昨年の写真のストックを使わなくてもいいだろうと思っていたのに、まだ今年の生きものの写真がほとんど撮れていません。)


《舗道を這っていたヤマナメクジ 2021/11/03》


《舗道を這っていたヤマナメクジ 2021/11/03》


《舗道を這っていたヤマナメクジ (途中から白い這い跡がはっきり残る)2021/11/03》

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マツヘリカメムシ(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-14 04:00:40 | 昆虫類

2021年12月上旬の観察記録です。

猿倉山森林公園の近く、寺家公園の公衆便所の壁に、ヘリカメムシの仲間と思われる2cmほどの細長いカメムシが数匹とまっていました。

ウェブサイト『理科教材データベース/昆虫図鑑TOP/カメムシの仲間/カメムシ亜目』などで調べると、北米原産の外来種でマツに寄生するマツヘリカメムシ(ヘリカメムシ科)のようです。

ウエブサイトで、マツヘリカメムシの富山県内の記録を確かめましたが、見つかりませんでした。石川県の記録については、ウェブサイト『きゃんつくばっと/マツヘリカメムシ、青リンゴのような甘い香り』(2020/1/14)に初採集記録が載っていました。
「マツヘリカメムシが石川県内で初めて採集されました。…甘い香りを出すカメムシです。見つけたのは、昨秋…石川県ふれあい昆虫館を訪れた能美市湯野小学校の本多柚音君と友人。本多君らは昨年10月下旬、ふれあい昆虫館屋上の展望台の壁に張り付く1匹のマツヘリカメムシを発見しました。…展望台で新たにもう1匹が見つかり、こちらも採集しました。石川県内で初めて標本として記録される昆虫と判明しました。…石川県内では輪島市沖北約50キロにある舳倉島で、写真記録が残されています。発見を受け渡部晃平学芸員が論文を執筆…発見者として本多柚音君らの名前を盛り込み、専門誌「月刊むし」に掲載されました。」
ひょっとすると、この記録が、マツヘリカメムシの富山県内初記録なのでは…。「ふつう」と思われている生き物を記録しておくことが大切と言っていながら、「珍しいもの」「珍しい生態」「美しいもの」など「ふつう」でないものに出会うと、なぜかうれしくなります。

少し長くなりますが、ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/マツヘリカメムシ』による説明を紹介しておきます。
「マツヘリカメムシ(松縁椿象・松縁亀虫)… は北米大陸西部原産のヘリカメムシ科の昆虫の一種。主にマツ類に付き、その種子や新芽などから吸汁する。
 北米大陸では20世紀中期に在来地である西部から東部に分布を拡げるとともに、…欧州各国で急速に分布を拡大させた。日本の外来個体群は、2008年に東京の複数箇所で確認報告されたのが最初で、ほぼ同時期に埼玉県や神奈川県を含む首都圏からも記録されたが、その後10年あまりで東北地方から九州までの広い範囲で確認されるようになった。」
「成虫は体長15-20mm、体幅5-7mmでカメムシとしてはやや大型。胴体も頭部も縦長で全体に赤褐色〜褐色、…光沢はなく錆色に見える。後脚の脛節に先端方向に広がるオール状の葉状片をもつのがこのグループの目立つ特徴で、本種の葉状片は脛節本体を挟んでほぼ左右対称で、…後脚全体は他の脚よりも太く発達しており、腿節後縁には7個前後の小棘が並ぶ。…背面に重ねた翅の中央付近には横切るようなジグザグ状の白線斑か、もしくはその一部のみが残った小さい菱形状の紋があるが、これらは時に不明瞭となることもある。翅の外縁からはみ出している腹部側縁(結合板)も濃淡のダンダラ模様となる。」


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《マツヘリカメムシ (後脚の脛節に先端方向に広がるオール状の葉状片)2021/12/10》

2022/03/14
ウェブサイト『2022年1月25日富山市ねいの里(色々な虫の仲間Ⅰ)①』に、マツヘリカメムシの記録がありました。

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