北陸自動車道のフェンスに、黒色に黄色と赤色の模様の蛾の幼虫がいました。一見してセスジスズメの若齢幼虫かと思ったのですが、スズメガに特有の尾角がありません。
後で『イモムシハンドブック』で調べると、ヒメエグリバの幼虫のようです。
ヒメエグリバの幼虫の食草であるアオツヅラフジは、このフェンスのところどころに生えていて、今は青い実をつけています。
《アオツヅラフジを食べていたヒメエグリバの幼虫 2020/09/20》
《アオツヅラフジを食べていたヒメエグリバの幼虫 2020/09/20》
《青い実をつけていたアオツヅラフジ 2020/09/20》
私は、植物もそれほど得意ではないので、植物の名前については同じ日本海側地方の植物をわかりやすく詳しく解説してあるウェブサイト、『松江の花図鑑』を参考にさせていただいています。ちなみに、同ウエブサイトでは、アオツヅラフジについて、次のように書かれています。
「落葉つる性木本
北海道、関東地方以西〜沖縄の低地の草原や道端、林縁などに生える。枝は淡黄褐色の毛が生える。つるは右巻き。葉は互生。葉身は長さ3〜12cm、幅2〜10cmの広卵形〜卵心形。葉の形は変化が多く、ときに浅く3裂する。縁は全縁。両面とも淡黄褐色の毛がある。葉柄は長さ1〜3cm。雌雄別株。枝先と葉腋に小さな花序をだし、黄白色の花をつける。花弁と萼片は6個。雄花の雄しべは6個。雌花には雌しべ6個と仮雄しべが6個ある。花弁の先は2裂する。果実は核果。直径6〜7mmの球形で、10〜11月に粉白を帯びた黒色に熟す。核は直径約5mm。中心がへこんで、まるまった芋虫のような形をしている。外面には横方向に、やや細かいしわがある。別名カミエビ 花期は7〜8月。(樹に咲く花)
子房が6個の心皮に分かれ、花後に心皮が離れ、各々が1個の果実になる。
学名は、Cocculus trilobus
ツヅラフジ科アオツヅラフジ属
似たものにツヅラフジがあるが、葉柄が長く、茎や葉が無毛。」
※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 48/56 オオミズアオ(春)
「オオミズアオ」の副題は、「あの世から来たと言われたら信じたと思う」です。オオミズアオは、幻想的という言葉がふさわしい蛾、後翅に長い突起がある均整のとれた姿に、吸い込まれるような美しい水色をしています。オオミズアオはあの世から来たという迷信を子どもの時に聞いていたら、丸山さんは信じてしまいそうと言っています。
私は、子どものころにオオミズアオを見たことはありません。写真を探しましたが、死骸の写真しか見つかりませんでした。何かに食べられたようで、翅だけが残されていました。
《オオミズアオの死骸 2010/09/03 頼成の森》