やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

オオミズアオ?♂(立山山麓家族旅行村/富山市[大山町]本宮)

2022-05-31 06:50:20 | 昆虫類

前回に引き続き、同じトイレの話題です。

トイレの入り口ドアに大きくて綺麗なオオミズアオ?を見つけて感激(基本的に、蛾は好きではありませんが…)。いつも見ている『ポケット図鑑日本の昆虫1400①』に、オオミズアオは「オナガミズアオとの識別は困難」と書かれていました。

ウェブサイトで調べると、『似た蛾の比較図鑑/オオミズアオとオナガミズアオ』に、両種が比較されていました。
「オオミズアオ本州以南亜種 全国に普通。バラ科、ブナ科、カバノキ科、ミズキ科など多数のホストが知られ東京の都心でも多数発見される本属最も普通種と思われる。春と夏に出現し、夏の個体は黄色みが強く、外横線が強くでる傾向にある。…。
オナガミズアオ本州・九州亜種 食草がハンノキ属に限定される故にオオミズアオより個体数は少ない。両種ともに♀は丸みを帯び、触角の髭は短い。オオミズアオと同時に得られる事も多く同定には注意が必要。この2種の中間型のような個体は外見でも判断が難しい。和名である「オナガ」は参考にしない方がよい。…。一般にオオミズアオより小さいが、かなり小型なオオミズアオもしばしば見られる。
翅 赤線で示したように翅頂がオナガのほうが尖り、外縁が丸みを帯びない。対するオオミズアオは全体的に丸みが強い。
  青矢印で示す後翅眼状紋はオナガのほうが円形に近い
  ピンク矢印で示した前翅前縁の赤紫の縁はオナガの方が鮮やかで、前半分が白色。…
  図示した標本にはほとんど見られない特徴だが、外横線はオオで波打ち、オナガで直線的な傾向
触角 緑矢印で示したようにオオでは黄色でオナガでは緑色(…)
止まり方 オオミズアオは平たく止まる一般的な形に対しオナガは後翅眼状紋を隠すかのように前翅を起てて止まる事が多い(新鮮な個体に多い?)
※ これらの比較ポイント全てに例外があるので一つの比較ポイントで判断するのではなく、総合的に見て判断するべきである。」

この比較ポイントを(私なりに)写真と比較すると、
 ① 翅は、全体的に丸みが強い→オオミズアオ
 ② (後翅眼状紋は前翅と重なっていてよく見えない)
 ③ 前翅前縁の赤紫の縁はオナガの方が鮮やかで、前半分が白色→オオミズアオ
 ④ 触角は、緑色とはいえないが…→オオミズアオ?
 ⑤ 止まり方は、後翅眼状紋を隠すかのように前翅を起てて止まっている→オナガミズアオ
周囲の環境なども含め総合的に考えると、オオミズアオかな?と思います。


《トイレのドアにとまっていたオオミズアオ? 2022/05/28》


《トイレのドアにとまっていたオオミズアオ? 2022/05/28》

オオミズアオについては、昆虫学者の丸山宗利さんが、『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』の中で、春の憧れの虫としてオオミズアオをとりあげています。
私も、このブログで、この本で取り上げられた丸山さん憧れの虫たち48種とともに、私の想い出と写真を紹介していました。オオミズアオの部分を参考までに再掲します。
「gooブログ「やまぼうしー自然の記録帳ー(ヒメエグリバ(幼虫)(富山市布市~石屋)2020/09/30)
(本文など省略)
※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 48/56 オオミズアオ(春)「オオミズアオ」の副題は、「あの世から来たと言われたら信じたと思う」です。オオミズアオは、幻想的という言葉がふさわしい蛾、後翅に長い突起がある均整のとれた姿に、吸い込まれるような美しい水色をしています。オオミズアオはあの世から来たという迷信を子どもの時に聞いていたら、丸山さんは信じてしまいそうと言っています。
私は、子どものころにオオミズアオを見たことはありません。写真を探しましたが、死骸の写真しか見つかりませんでした。何かに食べられたようで、翅だけが残されていました。


《オオミズアオの死骸 2010/09/03 頼成の森》」

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モンキシロシャチホコ(立山山麓家族旅行村/富山市[大山町]本宮)

2022-05-30 04:38:54 | 昆虫類

久しぶりに家族で立山山麓家族旅行村に出かけました。「レストラン”P”でカレーを食べ、緑の中をたっぷり歩きたい」という家族の要望です。

開店と同時にカレーを食べ、コーヒーを飲んだ後は、2時間ほど自由行動。私は生きものの姿を探しながら歩き回りました(この日の歩数は合計で10,758歩)。

立ち寄ったトイレの入り口ドアに白い蛾がとまっていました。小さいけれど暗い背景にすごく目立ちます。

近くで見ると、白地に赤橙色、黒色の模様、頭のあたりには黄褐色の長いふさふさの毛、まるで歌舞伎役者のような派手できれいなシャチホコガです。帰宅後、写真をもとにウェブサイト『みんなで作る日本産蛾類図鑑V2』の成虫縮小画像と較べていくと、モンキシロシャチホコでした(いつもこんなにかんたんに蛾の種名が分かると嬉しいのですが…)。

ここはオニグルミの木が多いので、今度は念願のムラサキシャチホコに会いたいと思います。


《トイレの入り口ドアにとまっていたモンキシロシャチホコ 2020/05/25》


《トイレの入り口ドアにとまっていたモンキシロシャチホコ 2020/05/25》


《トイレの入り口ドアにとまっていたモンキシロシャチホコ 2020/05/25》

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ルリカミキリ(富山市)

2022-05-29 05:32:14 | 昆虫類

我が家の庭のフェンスのコンクリートに、前翅が金属光沢のある藍色をした1cmほどのルリカミキリがとまっていました。数日前にも、庭で飛ぶ姿を見かけています。

我が家にレッドロビンは植えてありません。庭にあるバラ科樹木といえばバラ、クラブアップル、ジューンベリー、リキュウバイに今年苗を植えたハナカイドウ…。ここまできて、ハット思い出しました。2年ほど前から、クラブアップルの幹や枝が何かにひどく食害されていたのです。このときは、ルリカミキリのことは頭になく、てっきりガの幼虫だろうと思っていました。

今回の件でいろいろなウエブサイトを見ていると、クラブアップルの食痕はルリカミキリ幼虫の食痕に似ていたことに気づきました。まだ確認はしていませんが、我が家に現れたルリカミキリはクラブアップルから出てきた可能性があります。


《フェンスのコンクリートにとまっていたルリカミキリ 2022/05/27》


《フェンスのコンクリートにとまっていたルリカミキリ 2022/05/27》


《フェンスのコンクリートにとまっていたルリカミキリ 2022/05/27》


《クラブアップルに残されたルリカミキリ?幼虫の食痕 2022/05/28》

※ 市立図書館から5月28日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『まる ありがとう』(養老孟子・著)
   2 『松尾芭蕉を旅するー英語で読む名句の世界ー』(ピーター・J・マクミラン・著)
   3 『ラスト・ワルツー胸躍る中国文学とともにー』(井波律子・井波隆一・著)
   4 『鹿の王ー生き残った者ー』(上橋菜穂子・著) 
   5 『名著の話ー僕とカフカのひここもりー』(伊集院光・著)

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オオヒラタシデムシ(摂食)(呉羽山/富山市北代)

2022-05-28 07:06:04 | 昆虫類

車道路肩の落ち葉の積もったところに、ゴルフボールくらいの大きさの黒い塊がありました。何かなと近寄ってみると、オオヒラタシデムシが数匹、集団で何かを食べています。

カメラを近づけると、一斉に落ち葉の下にもぐりこみ、後に残されていたのは、ほとんど皮だけになったイモムシのようなものだけでした。写真から数を数えると、オオヒラタシデムシは全部で7匹でした。2~3匹で同じ餌を食べる光景はときどき見かけますが、このように大きな集団で同じ餌を食べるところは初めて見ました。


《集団で餌を食べるオオヒラタシデムシ 2022/05/25》


《集団で餌を食べるオオヒラタシデムシ 2022/05/25》

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クロアゲハ(呉羽山/富山市北代)

2022-05-27 04:00:21 | 昆虫類

呉羽山の稜線に設けられた車道を歩きました。建設後かなり年数がたっていること、1車線の狭い車道でありことから、見晴らしのために伐開されたところを除いてほとんどの場所が鬱閉していて直接陽が差し込みません。

ところどころにあるスポット的な陽当たりの一つに、クロアゲハやモンキアゲハ、ダイミョウセセリがやってきていました。ダイミョウセセリは縄張りにしており、クロアゲハとモンキアゲハは蝶道の一部として頻繁に行き来しています。

モンキアゲハは飛びっぱなしでとまりませんでしたが、クロアゲハは日の当たったヒメアオキでときどき翅を休めていました。

クロアゲハはオナガアゲハとよく似ていますが、尾状突起が短いので見分けられます。


《陽当たりスポットで翅を休めるクロアゲハ 2022/05/25》


《陽当たりスポットで翅を休めるクロアゲハ 2022/05/25》

参考に、以前(2016/08/07)、岐阜県鍋平高原で撮ったオナガアゲハの写真を載せます。クロアゲハに比べると尾状突起が長いのがわかります。


《木陰に翅を休めるオナガアゲハ 2016/08/07》

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ヤツメカミキリ(呉羽山/富山市北代)

2022-05-26 05:55:18 | 昆虫類

呉羽山の稜線に設けられた1車線の車道を、いつもとは逆、北に向かって歩いてみました。

車道沿いの植物や足元の路面などに(何かいないかと)気をつけて歩いていると、ササの葉の上に何かがとまっているのに気づきました。黄緑色の綺麗なカミキリムシで、規則的に並んだ黒い斑紋が目立ち、私にとっては初めて見るカミキリムシです。

帰宅後、写真で確かめると、ヤツメカミキリでした。

ヤツメカミキリの成虫は5~8月に出現し、温帯樹林帯のウメ、サクラ類の幹に多く集まって見られるます。成虫はサクラ類の葉を食べ、雌はサクラ類の伐採木や生きた樹木の損傷部の周りなどに噛み傷をつけてそこに産卵し、幼虫は樹皮下を食べて成長します。(ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/ヤツメカミキリ』参照。)

ヤツメカミキリは、「ふつう」に見られるカミキリだそうですが、綺麗で、初めて見る私にとって見つけたときはこの日でいちばん感動した瞬間でした。やはり、出歩く機会を多くすると出会える確率も高くなることを実感です。


《ササの葉にとまっていたヤツメカミキリ 2022/05/25》


《ササの葉にとまっていたヤツメカミキリ 2022/05/25》


《ササの葉にとまっていたヤツメカミキリ 2022/05/25》

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ベニカミキリ(富山市ファミリーパーク/富山市古沢)

2022-05-25 05:58:24 | 昆虫類

ファミリーパークは、整備される前の呉羽丘陵の里山の自然を残しながら動物を飼育展示している動物公園です。

モウソウチクの林が残された山道を歩いていると、この時期なら出会えると思っていたベニカミキリが飛んでいました。

ベニカミキリは、前胸や上翅が赤色(紅色)で、前胸には5個の黒い黒紋がある大きさ15mmほどの綺麗なカミキリムシです。幼虫はタケ類を食べて育ち、4~6月に成虫が出てきます。


《モウソウチク林の中で下草にとまっていたベニカミキリ 2022/05/20》


《モウソウチク林の中で下草にとまっていたベニカミキリ 2022/05/20》

ファミリーパーク内で見かけた花です。「鋸歯が粗くて先端は内側に曲がる傾向がある」ようなのでタンナサワフタギとしましたが、ここにはサワフタギも自生しています。


《「とんぼの沢」付近の山道で咲いていたタツナミソウ 2022/05/20》


《林の中で見かけたタンナサワフタギ? 2022/05/20》


《「みはらし広場」の芝生地の中のホオノキの花 2022/05/20》

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キアシドクガ(蛹)(富山市ファミリーパーク/富山市古沢)

2022-05-24 06:05:52 | 昆虫類

とんぼの沢の解説版に、粗い繭?に包まれた黄白色に黒点の模様がと特徴的なキアシドクガの蛹が着いていました。

キアシドクガについては、ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/キアシドクガ』の記載を抜粋引用します。「キアシドクガ(黄脚毒蛾)はチョウ目ドクガ科の昆虫。北海道、本州、四国、九州、…に分布する。 年1回発生、卵越冬。名称は成虫の脚が黄色いことに由来する。…一生を通じて毒は無いとされる。 日の高い内に成虫の飛ぶ姿を見て、多くの人は「白い蝶」と誤認する。…幼虫はミズキ、クマノミズキ、エゴノキの葉を食する。…」


《とんぼの沢の解説版に着いていたキアシドクガの蛹 2022/05/20》


《とんぼの沢の解説版に着いていたキアシドクガの蛹 2022/05/20》

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キイロスズメバチ(死骸)(富山市ファミリーパーク/富山市古沢)

2022-05-23 04:52:31 | 昆虫類

数十年ぶりに訪れるファミリーパークです。富山市の「とほ活」に登録した妻から、ファミリーパークでいっぱい歩きたいと誘われての利用です。(ちなみに、この日の私の歩数は、8,435歩でした。)

ファミリーパークは、1970年代から1980年代にかけ、その建設計画に対して呉羽丘陵の自然を守ろうという市民運動が大きな社会問題になった動物公園です。今では、ウエブサイトで調べても、「呉羽丘陵の自然を守る」という活動があったことは、まったく出てきません。

訪れたファミリーパークは、1984年に開園して以来40年近い年月がたち、落ち着いた動物公園になっていました。私のように展示動物ではない「生きもの」好きにとっては毎週のように訪れても楽しめそうな場所でした。

第1駐車場に車をとめ、西口(無料入口)から入園、六泉池沿いに設けられた木道を東口(有料入口)に向かいます。平日なので幼稚園(または保育園)の団体利用が目立ちます。

木道の上にハチが死んでいるのに、妻が気づきました。キイロスズメバチで、それほど傷んでいません。今の時期だと、1匹で巣作りに励んでいる女王バチのように思えます。どうして死んだのでしょうか?寿命でないことは確かです。

ウェブサイト『都市のスズメバチ/キイロスズメバチ』によると、キイロスズメバチは5月上旬には営巣を開始し11月一杯まで活動。働きバチは6月より羽化し、活動の最盛期には1000頭を越えます。オスバチ,新女王バチは9月~11月に羽化します。(昔、ハチに詳しいN氏から、ろくに実物を見ないでスズメバチの女王バチだと断定され少し驚いたことがありますが、こういうことが時期によっては可能なことがわかります。)


《木道の上で死んでいたキイロスズメバチ 2022/05/20》


《木道の上で死んでいたキイロスズメバチ 2022/05/20》


《木道の上で死んでいたキイロスズメバチ 2022/05/20》

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カマキリタマゴカツオブシムシ(半飼育)(富山市)

2022-05-22 04:44:09 | 昆虫類

我が家の庭の木の幹などには、生物農薬にならないかと、昨年秋からオオカマキリやハラビロカマキリの卵のうがいくつか取り付けてあります。このうち、オオカマキリの卵のうからは既に幼虫が出てきていて、このブログでも紹介しています。しかし、4個あるハラビロカマキリの卵のうからはまだ幼虫が出てこないので、庭に出たときは様子を見るようにしています。

この日、エゴノキに取り付けた一つの卵のうの表面に、数mmの小さな黒い甲虫が数匹付いているのに気づきました。私のカメラでできる目いっぱいの接写をしたのが、下の写真です。カマキリタマゴカツオブシムシの成虫です。

カマキリタマゴカツオブシムシについて、私が知りたいことを紹介したウエブサイトがありました。ウェブサイト『自然発見/カマキリタマゴカツオブシムシを知っていますか?』です。
「我が家のベランダに置いておいたオオカマキリの卵のうからときどき、別の昆虫が出てくることがあります。いつまでたってもカマキリの幼虫が出てこない、と思っていたら、黒い甲虫が出てきました。それは「カマキリタマゴカツオブシムシ」、カマキリの卵のうに産卵し、カマキリの卵を食べて成長し、蛹になり、やがて成虫が卵のうから出てくるのです。二化性で、秋には、卵の入っていないカマキリの卵のうにも寄生して、殻だけを食べて成長するのだそうです。
 カマキリの卵は、卵のうに守られていても、こうして寄生性の昆虫に食べられてしまうこともあるのですね。カマキリの卵のうは、ほかにもシジュウカラやヤマガラにも食べられ、オナガアシブトコバチという寄生蜂にも寄生されることがあるそうです。生き残るのも大変です。」

カマキリタマゴカツオブシムシを観察するため、幼虫が出てきた後の卵のうも、残してあります。


《ハラビロカマキリの卵のうから出てきたカマキリタマゴカツオブシムシ 2022/05/19》


《ハラビロカマキリの卵のうから出てきたカマキリタマゴカツオブシムシ 2022/05/19》

※ 市立図書館から5月21日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『あしなが蜂と暮らした夏』(甲斐信枝・著)
   2 『妄想美術館』(原田マハ・ヤマザキマリ著)
   3 『俳句で綴る変哲半世紀』(小沢昭一・著)
   4 『女の子はどう生きるかー教えて、上野先生!ー』(上野千鶴子・著)

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ナンカイカラスヨトウ?(終齢幼虫)(富山市)

2022-05-21 05:43:52 | 昆虫類

庭のバラ(殺虫剤は、まいていません)花殻を処分していて、蕾を食べている薄緑色の比較的大きなイモムシに気づきました。腹端背部が鋭く尖っており、以前にも見たことがある幼虫です。

『イモムシハンドブック③』で掲載種総一覧を見ていくと、オオシマカラスヨトウの幼虫でした。『イモムシハンドブック』でオオシマカラシヨトウの頁を見ると、「体色は薄緑色」「気門は黒色環に囲まれた白色」「第8腹節背面に円錐形のとがった突起」が特徴としてあげられており、ピッタリだと思いました。

念のため、ウェブサイト『みんなで作る日本産蛾類図鑑V2』で確かめると、幼虫の写真は庭で見たものと同じですが、(成虫は)ナンカイカラスヨトウに似ていると書かれています。少し気になって、同サイトのナンカイカラスヨトウの幼虫の写真を見ると、これも庭で見たものと同じように見えます。

何か気になってきて、ウエブサイトで「ナンカイカラスヨトウ」を検索すると、ナンカイカラスヨトウの幼虫についてまとめたサイト『KONASUKEの部屋/ナンカイカラスヨトウの幼虫20200517』が見つかりました。そこには、次のように書かれていました。
「分布:本州(関東地方南部~)、四国、九州 海岸部に近い低山地 …
 従来、オオシマカラスヨトウと混同されてきたが、1996年、新種として記載された。 …
    幼虫は晩春の頃、発生すると思われる。
    幼虫は黄緑色の体で、腹端背部は鋭く尖る。
    背中の中央を、比較的明瞭な縦線が走る。
    他にも不明瞭な縦線があり、全体に白い斑点を散らす。
    成熟するにつれ、突起部の先は黄色味を帯びる。
    体の横を、気門を結ぶように、黄白色のラインが走る。
    気門は白く、気門輪(気門を取り囲む輪状の紋)は黒い。
    (オオシマカラスヨトウでは気門も気門輪も黒い。)
    胸脚は黒点はあるが、全体は黒くない。
    (オオシマカラスヨトウでは、胸脚は全体が真っ黒。)
    肛上板(腹端部の尾脚の上付近)に黒紋はない。
    (オオシマカラスヨトウでは黒紋がある。)」

庭で見かけた幼虫は、「気門は白く、気門輪(気門を取り囲む輪状の紋)は黒い」「胸脚は黒点はあるが、全体は黒くない」ように見えるので、ナンカイカラスヨトウのように思えてきました。

ただ、我が家は海岸からは遠く離れた平野部の水田地帯に近い所で、関東南部以西にはあてはまりにくいのです。これも「気候温暖化」などの影響による分布の北上現象でしょうか?


《バラの蕾を食べていたナンカイカラスヨトウ? 2022/05/20》


《バラの蕾を食べていたナンカイカラスヨトウ? 2022/05/20》


《バラの蕾を食べていたナンカイカラスヨトウ? 2022/05/20》


《バラの蕾を食べていたナンカイカラスヨトウ? 2022/05/20》

2020/06/13に投稿した「オオシマカラスヨトウ(幼虫)/富山市」を再掲します。
「(はっきりとはしませんが)バラの花殻を取っているとき、何か重量感のあるものがポトッと落ちる気配がしました。確かめると、尾部に突起のある緑色の大きな芋虫です。とりあえず写真を撮って、(我が家の庭の中なので止むを得ず)処分しました。
後で、『イモムシハンドブック』でスズメガの仲間の幼虫の写真を探しました。すぐに見つかるだろうと思っていたのに、合うものがいません。名前調べはひとまずおいておいて、数日後、もう一度載っているすべての幼虫を順に見ていくと、ピッタリ合う幼虫がいました。オオシマカラスヨトウの幼虫です。
スズメガの仲間の幼虫の体型は特徴的で腹端に「尾角」と呼ばれる突起があるのですが、このオオシマカラスヨトウの幼虫にも第8腹節の背面に円錐形の尖った突起があったのです。
オオシマカラスヨトウの幼虫は、ブナ科、ヤナギ科、クルミ科など多くの樹木の葉を食べます」
このブログには、「ナンカイカラスヨトウ?」という訂正を入れようと思います。

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アカハライモリ(死骸)(富山市営農サポートセンター/富山市月岡町)

2022-05-20 06:13:21 | 両生類

公園を犬を連れて妻と散歩していると、園路に何かが落ちていました。近寄ってよく見ると、アカハライモリ(アカハラ、イモリ、ニホンイモリ)です。赤い腹側を見せて死んでいました。少し干からびていました。(ちなみに、この公園は水田に囲まれた農村地帯にあり、中央を大きな農業用水路が横切り、公園内には用水から引水した流れや池があります。)

アカハライモリは、昔は(といっても60年ほど前と歴史的な昔になりますが…)至るところで見かけたような気がします。

ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/アカハライモリ』によると、田園地帯や森林に囲まれた水域では目にする機会も多いのですが、市街地などの護岸された水域では少ないそうです。市街地での個体数の減少に伴い、2006年には環境省レッドリストでも準絶滅危惧種として記載されるなど、他地域でも絶滅が危惧されている個体群は少なくないようです。

アカハライモリは水生動物で終生水の中で生活しているイメージがありましたが、以前、山の中の倒木で越冬している個体を何度か見かけて、やはり両生類なのだと実感した覚えがあります。
同サイトには、こう説明されています。「幼生は十分成長すると、外鰓が消えて成体と同じような形の幼体となり、上陸する。幼生の皮膚は滑らかだが、幼体の皮膚は成体と同じくざらざらしており、乾燥には幾分抵抗性がある。…幼体は、森林内などで小さな昆虫や陸棲貝類、ミミズなどの土壌動物を捕食して3-5年かけて成長し、成熟すると再び水域に戻ってくる。」


《園路上で死んでいたアカハライモリ 2022/05/19》


《園路上で死んでいたアカハライモリ 2022/05/19》


《園路上で死んでいたアカハライモリ 2022/05/19》


《園路上で死んでいたアカハライモリ 2022/05/19》

※ 「富山で30.3度もう真夏日 暑さ全国一」
  今朝の北日本新聞の見出しです。昨日は午前中は晴れ間が多かったのですが、昼からは曇り空。滅茶苦茶暑いという感じではなかったのに、真夏日で全国一位の暑さだったのです。体がだいぶ暑さに慣れてきたのでしょうか。
  脳梗塞を再再発しないよう、野外では水分を十分摂るよう心がけます。
  同じ朝刊に、剣沢小屋の佐伯友邦さんの訃報が出ていました。79歳。病名は違いましたが、7年ほど前に同じリハビリ病院でリハビリしていました。ご冥福をお祈りいたします。

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アカガネサルハムシ(富山市太田南町)

2022-05-19 05:44:30 | 昆虫類

北陸自動車道に設けられたフェンスに絡んでいるノブドウの葉に、アカガネサルハムシがとまっていました。金緑色の光沢がある1㎝足らずの綺麗なハムシです。

アカガネサルハムシの成虫はブドウ、ノブドウ、エビヅルなどブドウ科植物などの葉を、幼虫は根を食べます。


《フェンスに絡んだノブドウの葉にとまっていたアカガネサルハムシ 2022/05/16》


《フェンスに絡んだノブドウの葉にとまっていたアカガネサルハムシ 2022/05/16》

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ナナフシモドキ(幼虫)(富山市布市)

2022-05-18 05:07:43 | 昆虫類

道路わきのヨモギの葉に、ナナフシモドキの幼虫がとまっていました。ヨモギの葉に溶け込んで、まったく目立ちません。幼虫は、脚に縞模様があります。

ここは、2年前にナナフシモドキの成虫を見かけた場所のすぐそばです。このあたりに生息しているのは間違いないようです。

2020/08/08のブログを再掲します。
「梅雨明けした(とみられる)のに、今にも降り出しそうな空模様。でも、早朝の1時間ほど、北陸自動車道に沿った道の自転車散歩(「ポタリング」)にでかけました。
北陸自動車道のトンネル脇に生えたススキの一叢をいつものように何気なく覗き込むと、まるで枯れ茎のようなナナフシが葉につかまっているのに気づきました。こんな平地でナナフシを見たのは、初めてです。
後で写真を見ると、触角の長さが前脚腿節より短いので、ナナフシモドキです(長ければ、エダナナフシです)。都市近郊にも生息しているようです。」


《ヨモギの葉に溶け込むようにとまっていたナナフシモドキの幼虫 2022/05/16》


《ナナフシモドキの幼虫(触角の長さが前脚腿節より短い) 2022/05/16》


《ススキの葉にとまっていたナナフシモドキ 2020/08/08》

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ハシボソガラス(摂食)(富山市上新保)

2022-05-17 04:03:23 | 鳥類

前日に公園から持ち帰った2匹のヒオドシチョウの終齢幼虫の餌、エノキの葉を採るため、1時間ほどポタリングに出かけました。

頭上から「ジャージャージャー」と騒がしいムクドリの鳴き声が続くので、見上げると、電線にとまったハシボソガラスが何かを食べています。そばで電線にとまったムクドリが騒いでいるので、てっきりムクドリの巣立ちびなが襲われたのだと思いました。

自転車を脇にとめ、写真を撮りましたが、何をたべているのかはっきりわかりません。数分見上げていると、カラスは食べるのをやめ、飛んでいきました。路上に落ちてきたものを確認すると、意外にもアズマモグラの死骸で、しかも新鮮なものでなく死後かなり時間がたったもののでした。


《アズマモグラの死骸を食べるハシボソガラス 2022/05/16》


《アズマモグラの死骸を食べるハシボソガラス 2022/05/16》


《アズマモグラの死骸を食べるハシボソガラスの傍で騒ぐムクドリ 2022/05/16》


《路上に落ちてきたアズマモグラの死骸 2022/05/16》


《路上に落ちてきたアズマモグラの死骸 2022/05/16》

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