やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

ウスタビガ(繭)(富山市婦中ふるさと自然公園/富山市[婦中町]新町)

2016-03-31 03:02:22 | 昆虫類

従来イノシシは雪に弱く北陸や東北には分布していないとされてきましたが、近年、多雪地にも急激に生息の場をひろげてきています。いつもの駐車スペースに車を停め、歩く準備をしていると、地元の方のような男性から、イノシシが非常に増えているので気をつけて歩いたほうがよいとのアドバイスを受けました。整備されているハナショウブ田の周囲には、イノシシ除けでしょうか、ロープに青い短冊がぶら下げてあります。

《ハナショウブ田の周囲のロープにぶら下げてあるイノシシ除け?の青い短冊 2016/03/26》 

《ハナショウブ田の周囲のロープにぶら下げてあるイノシシ除け?の青い短冊 2016/03/26》 

山道を歩き始めると、目線より下の枝に鮮やかな黄緑色のものがぶら下がっていました。ウスタビガの繭で、羽化した後のものです。あたりが緑の季節には、気がつくのがむつかしいだろうと思います(この繭に気づくのは、いつもこの季節です)。

ウスタビガはヤママユ科の蛾で、繭はその特徴的な形から「やまかます(山叺)」と呼ばれます。4月頃に孵化して成長、6月中旬に繭を作りその中で蛹となり、10月から11月頃に羽化、産卵してそのサイクルを終える昆虫です(ウィキペディア『ウスタビガ』参照)。

《小枝にぶら下がったウスタビガの蛹 2016/03/26》 

《小枝にぶら下がったウスタビガの蛹 2016/03/26》

 

※ 本当は、このブログを見ていただいた方から、同定ミス、思い違いなどについて教えていただきたいのですが、厄介なことに巻き込まれるのが嫌で、これまで「コメントはいただかない」設定にしていました。しかし、しばらくの間「コメントをいただく」設定にしてみようと思います。

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ウバタマコメツキ(富山市婦中ふるさと自然公園/富山市[婦中町]新町)

2016-03-30 03:23:45 | 昆虫類

穏やかな日差しの早春の里山を歩いていると、ヤナギの花やショウジョウバカマなど常連の花々に出会います。はるか昔の中学生になった頃、都会の下町から郊外に引越し、一人で出かけた歩いて30分ほどの里山で初めてショウジョウバカマの花に出会い、非常に珍しい花に出会ったと感激した思い出が蘇ります。

ウバタマコメツキも、立ち枯れしたアカマツの樹皮下の常連です。いつごろ羽化するのかよくわかりませんが、見つけるときは蛹室の中で羽化した状態の成虫で、蛹を見かけたことはありません。成虫は、6~7月に現れるようです。

よく似た種に、前胸背板に明瞭な黒色円形の紋のあるフタモンウバタマコメツキ(オオフタモンウバタマコメツキ)がいます(「明瞭」とあっても、下の写真のコメツキにも黒色紋があるように見え、比較しないとよくわかりません)。 

《ヤナギの仲間の雄花 2016/03/26》

《路傍の斜面に咲くショウジョウバカマ 2016/03/26》

《樹皮の残る立ち枯れしたアカマツ 2016/03/26》 

《立ち枯れしたアカマツ樹皮下の蛹室で羽化、越冬するウバタマコメツキ 2016/03/26》

 

《立ち枯れしたアカマツ樹皮下の蛹室で羽化、越冬するウバタマコメツキ 2016/03/26》

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ブドウスカシクロバ(富山市婦中ふるさと自然公園/富山市[婦中町]新町)

2016-03-29 00:52:30 | 昆虫類

私として、今年は是非とも見つけて写真に撮りたい昆虫が幾つかいます。スギカミキリ、キクスイカミキリ、ホシベニカミキリ、ラミーカミキリです。スギカミキリの成虫はソメイヨシノの咲くころに出現するようなので、この日もスギ林のスギの幹を見てまわっていました。残念ながらスギカミキリの脱出口などの痕跡は見当たりませんでした。

そんなスギの幹に、剥がれかけた樹皮に挟まるようにして、腹部のメタリックな青さが目立つ虫がとまっていました。こんなに特徴的な虫ならすぐに名前がわかるだろうと、帰宅してから図鑑などのトビケラ目やハエ目の写真をパラパラ見ましたが該当するような虫はいませんでした。

あきらめて富山市科学博物館のNさんにアドバイスをもらいました。ブドウスカシクロバ、マダラガ科の蛾だとのこと。ブドウスカシクロバは出現期が5~6月、類似種との識別は困難(『日本の昆虫1400➀チョウ・セミ・バッタ』参照)なようです。見かけたのは3月下旬なので、ブドウスカシクロバであればふつうの発生時期よりかなり早いような気がします。

《スギの樹皮に挟まったようにとまっていたブドウスカシクロバ 2016/03/26》 

《スギの樹皮に挟まったようにとまっていたブドウスカシクロバ 2016/03/26》  

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ビロウドツリアブ(富山市婦中ふるさと自然公園/富山市[婦中町]新町)

2016-03-28 02:51:03 | 昆虫類

早春の雑木林で見かける昆虫は、それほど多くありません。ビロウドツリアブはそのような早春に常連の昆虫の一つです。

ビロウドツリアブは、特徴的な長い口吻をもったアブの仲間で、空中にホバリングしている姿をよく見かけます。

《枯葉にとまるとまわりに溶け込んでわからなくなるビロウドツリアブ 2016/03/26》

《尖った長い口吻が特徴的なビロウドツリアブ 2016/03/26》 

 

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カナヘビ(冬眠)(富山市婦中ふるさと自然公園/富山市[婦中町]新町)

2016-03-26 20:19:44 | 爬虫類

前日は雪が舞う寒い日だったのに、一転して暖かい一日。少し歩く場所をグレードアップすることにしました。

今回訪れたのは、「富山市婦中ふるさと自然公園」、富山市近郊の里山をとりこんだ公園です。1年ぶりです。最初に訪れたのは最もお気に入りの場所ですが、目的のクワの古木とエノキの古木がともに伐採されていました。トラフカミキリやヤマトタマムシの発生する大事な木だったのに…(これは私の思いで、管理する立場からすると、公園の木が倒れて人身被害などが出ないようにする措置だったと思います)。http://blog.goo.ne.jp/1948goodspring/e/e8fd1ac3c5dd8f1a5541556930bb945d

 《伐採されていたクワ古木(左下)とエノキ古木(右上) 2016/03/26》

《伐採される前のクワ(左)とエノキ(右) 2014/05/24》

気を取り直して、公園の奥に入ります。この時期の目的は、枯れ木です。立ち枯れの樹木を見かけると樹皮を剥がしてみたくなり、横たわる枯れ木を見かけると崩して中をみたくなります。

幾つかの枯れ木を覗くと、相当普及が進んで水っぽい枯れ木の中からカナヘビが顔を出しました。冬眠していたのではないかと思います。

《枯れ木の中から出てきたカナヘビ 2016/03/26》 

 《枯れ木の中から出てきたカナヘビ 2016/03/26》 

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コカマキリ(卵鞘)(丘の夢牧場/富山市[婦中町]富崎)

2016-03-26 03:38:58 | 昆虫類

立ち枯れしたスギの大木の樹皮の下に、カマキリの卵鞘が付いていました。コカマキリの卵鞘ではないかと思います。

コカマキリの卵鞘は、「地表の石や倒木の裏側や樹幹の低い位置に見られます」(『フィールド版昆虫ハンターカマキリのすべて』)。公園では、バネで樹木の幹に取り付けられた樹名板の裏側でもよく見かけます。 

 

《スギの樹皮の下に付いていたコカマキリの卵鞘 2016/03/16》

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ウスバカマキリ?(卵鞘)(神通川左岸/富山市[婦中町]塚原)

2016-03-25 01:29:19 | 昆虫類

何年か前に、富山市科学博物館のNさんから、「ウスバカマキリの情報があったら教えて欲しい」と頼まれていました(「薄馬鹿マキリ」ではありません)。

ウスバカマキリは、「生息が大河川の河川敷や海岸の草地などに限られ、産地・個体数とも少なく、最近では生息の確認がない」として、『レッドデータブックとやま2012』では〈情報不足〉とされています。

前回この河川敷で消波ブロックから見つけたのはウスバカマキリのものでしたが、今回見つけた3個の卵鞘は、消波ブロックのそばの転石の裏側に付いていたもので、今度こそウスバカマキリのものではないかと思いました。しかし、よく見るとコカマキリの卵鞘にも似ています。今回も、Nさんにこの写真を見てもらうと、ウスバカマキリの卵鞘と思うとの返事。夏には、この辺りを重点的に調べて、しっかりウスバカマキリの成虫を確認したいと思います。 

《神通川左岸の河川敷 2016/03/04》

 

 《転石の裏側に付着したウスバカマキリ?の卵鞘 2016/03/04》

  《同上の拡大写真 2016/03/04》

 

《転石の裏側の窪みに付着したウスバカマキリ?の卵鞘 2016/03/04》

 《同上の拡大写真 2016/03/04》 

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カワムツ(冷川/富山市今泉)

2016-03-24 02:13:26 | 魚類

富山市民病院の東を流れる冷川に、カワムツの群れが泳いでいました。ここでは、夏になると子供たちがよく釣りをしています。

カワムツはコイ科の淡水魚で、オイカワやウグイなどのように身近な川魚です。成魚の体長は10-15cmほどで、♂が♀より大きく、大型の♂では全長30cm近くなることもあります(ウィキペディア『カワムツ』参照)。

なお、カワムツの同定にあたっては、富山市科学博物館の南部さんに助言いただきました。

《富山市民病院の東を流れる冷川 2016/03/16》 

 《冷川で群れて泳ぐカワムツ 2016/03/16》 

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ハシブトガラス(京都市中京区木屋町)

2016-03-23 02:58:42 | 鳥類

2016/03/22のブログの続きです。

夜になると独特の雰囲気を醸し出す木屋町も、朝の光の中では素顔をみせています。今でも夜に生ごみを出す店があるのでしょうか、ハシブトガラスがゴミの中の餌を漁って、ゴミをあたりにまき散らしていました。

《木屋町の飲食店から出された生ごみを食べ散らかすハシブトガラス 2016/03/19》 

 《木屋町の飲食店から出された生ごみを食べ散らかすハシブトガラス 2016/03/19》 

 《木屋町の飲食店から出された生ごみを食べ散らかすハシブトガラス 2016/03/19》 

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アオサギ(白川/京都市東山区末吉町)

2016-03-22 02:46:18 | 鳥類

2016/03/21のブログの続きです。

コサギのいた所とほぼ同じ所に、アオサギもいました。アオサギも人馴れしていて、近づいても逃げていきません。

《白川の流れの中で魚を狙うアオサギ 2016/03/19》

《白川の傍の町屋の屋根で休むアオサギ 2016/03/19》

《白川の傍の町屋の屋根で休むアオサギ 2016/03/19》

《白川の傍の町屋の屋根で休むアオサギ 2016/03/19》

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コサギ(白川/京都市東山区末吉町)

2016-03-21 02:38:34 | 鳥類

前回に続き、先日も所要で京都に出かけてきました。社会に出るまでの20余年京都に住んでいましたが、名所的な所は無意識にほとんどパスしてきていました。

古希を間近に大病を患った所為か、今回は時間を作って、今まで訪れたことのない京都の人気スポットの一つである京都で最大の花街、祇園甲部にある「巽橋など白川周辺の祇園」をゆっくり歩いてきました。

白川南通りでは白川の流れに沿って美しい京町屋が軒を連ねていますが、その屋根に1羽のコサギが羽を休めていました。人通りが多いので人馴れしているのか、近づいても逃げませんでした。

白川のようなせせらぎに、サギの餌となるような魚が棲んでいるのか不思議に思ってウェブサイトを覗いてみると、 京都市の指定課題への報告として『市民生活における自然環境共生の知見と身近な生物相の実態評価』がまとめられ、白川にはヤリタナゴ、ヌマムツ、トウヨシノボリ、ドジョウなど28種類もの魚類が確認されたとありました。http://www.consortium.or.jp/wp-content/uploads/seisaku/5137/2013shiteikadai1.pdf

このブログのテーマである自然とはあまり関係のない話です。生まれてこの方、『粋』な世界とはまったく無縁の私ですが、生まれた所は「石塀小路」、叔母は「都おどり」で立三味線を務めていました。

《祇園甲部の北縁を流れる白川 2016/03/19》 

《白川に沿って建てられた町屋の屋根で休むコサギ 2016/03/19》 

 《白川に沿って建てられた町屋の屋根で休むコサギ 2016/03/19》

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ニホンヤモリ(太郎丸公園/富山市太郎丸)

2016-03-20 05:44:03 | 爬虫類

(2013年6月上旬の観察記録です。)

一部が浮き上がったケヤキの樹皮を剥がすと(悪い癖ですが、剥がれかかった樹皮を見かけると剥がして下に何かいないかと探したくなります)、ヤモリが潜んでいました。

ふつう単にヤモリと呼ばれるますが、正確にはニホンヤモリだそうです。中国東部、日本(秋田県以南の本州、四国、九州など)、朝鮮半島に分布し、学名の種小名はjaponicusですがユーラシア大陸からの外来種で、日本固有種ではないようです(ウィキペディア『ニホンヤモリ』参照)。

また、(九州西部を除くと)国内では民家やその他の建造物に生息していて、野外では見かけないようです(ウェブサイト『日本の守宮(ヤモリ)geckos』参照)。 

《ケヤキの樹皮下に潜んでいるニホンヤモリ 2013/06/08》 

 《ケヤキの樹皮下に潜んでいるニホンヤモリ 2013/06/08》 

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ワラジムシ(越冬)(丘の夢牧場/富山市[婦中町]富崎)

2016-03-18 01:49:50 | その他動物

オオトビサシガメが越冬していた同じ立ち枯れのスギの大木に、ワラジムシも集団で越冬していました。

ワラジムシは、〈甲殻綱〉〈ワラジムシ目〉〈ワラジムシ亜目〉〈ワラジムシ科〉に属する節足動物です。同じくワラジムシ目のダンゴムシとよく似ていますが、ワラジムシは刺激を受けても丸くなりません。

ワラジムシやダンゴムシについては、ウェブサイト『ダンゴムシ・ワラジムシ「ガイドブック」』にわかりやすく説明されています。http://ugawalab.miyakyo-u.ac.jp/f5/zhy/dango/04.htm

《スギの樹皮下で集団で越冬するワラジムシ 2016/03/16》

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オオトビサシガメ(越冬)(丘の夢牧場/富山市[婦中町]富崎)

2016-03-17 04:26:31 | 昆虫類

立山連峰や富山平野の眺めが素晴らしい丘の夢牧場は、イタリアの「トスカーナ地方」の雰囲気があると(女房だけが思っている)お気に入りの場所です。今回も晴れて暖かかったので、愛犬と一緒にピクニックに出かけてきました。

造成された牧草地の中に、ところどころスギ林などが残されています。立ち枯れしたスギの大木の樹皮の下に、オオトビサシガメ(だろうと思うサシガメ)が、群れで越冬していました。

オオトビサシガメは、大型で全体が茶褐色のサシガメの仲間で、樹皮下や樹洞、建物の壁などに成虫で越冬します。

関係のない話ですが、今年、今まで他人事のようにまったく平気だった花粉症が、今日突然発症し「クシャミ」「鼻水」が止まらなくなりました。

《丘の夢牧場 2014/09/12》 

《スギの樹皮下で群れで越冬するオオトビサシガメ 2016/03/16》 

 《スギの樹皮下で群れで越冬するオオトビサシガメ 2016/03/16》 

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ノコギリカミキリ(県民公園頼成の森/砺波市頼成)

2016-03-16 03:08:39 | 昆虫類

(2013年7月中旬の観察記録です。)

樹液の出たコナラなどを見て回るのは、(私だけかも知れませんが…)幾つになっても期待でドキドキして楽しいものです。

樹液の出たコナラにノコギリカミキリがきていました。ただ、樹液を吸っていたところを見てはいません。 

《樹液の出たコナラの幹にいたノコギリカミキリ 2013/07/19》

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