好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 ルービンシュタイン/バレンボイム/ロンドンフィル

2022-01-29 22:25:10 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番 

ピアノ…ルービンシュタイン
指揮…バレンボイム
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

組み合わせからしてそうなるだろうが、貴婦人のような気品とか美しさとか、でなく、この曲なのに、交響曲のような大きさと力強さを感じさせる演奏である。
でもルービンの実直で力強いピアノにはバレンボイムの大きさを誇示するような響きも結構合って、大きく骨太感さえ感じるような4番となってそれはそれで聴き応えのある演奏のように思う。
ただ、第2楽章までオケはちょっと響き過ぎではなかろうか、せっかくのルービンの情があふれるような響きを聴かせる雰囲気をつくれていないような気がする。
とはいえ、ルービンの実直で力強く色濃い情が感じれるピアノはルービンらしくていいし、まぁこれくらい思い切って響くこの曲もある意味爽快で悪くないようにも思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ゼルキン/小沢/ボストン響

2022-01-23 09:56:13 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…ゼルキン 
指揮…小沢 
演奏…ボストン響
好み度…4(5点満点)

印象としては柔らかくほのかに明るい。
上手いとか圧倒されるとか、だったり、官僚的で無機的な美しさだったり、というのでなく、人間味のあるおおらかな温かさだったり美しさだったり、そんな印象を受ける。
うまさを誇示しようとか、というところは感じられず癒されるくらいに自然でおおらかな雰囲気である。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 カッツ/バルビローリ/ハレ管

2021-12-25 11:55:50 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…カッツ
指揮…バルビローリ
演奏…ハレ管
好み度…4.5(5点満点)

ピアノは冒頭から猛烈な指回りで、明るく覇気ある響きが印象的、強打は結構快活豪快に、弱音は素朴に澄んで美しく、オケも活き活き堂々と鳴って、脇役でなく堂々颯爽とした鳴りっぷりで、ピアノとオケの溶け具合も程よく、活力のある爽快な皇帝となっている。
この演奏の快活爽快な印象にはオケの寄与も結構大きいような気もする。どの楽章もよいが、第2楽章の弦もピアノも情緒に満ちたような美しい調べも印象的。
溌剌堂々としつつ、ロマンの香り漂う、バルビらしい、気品とか風格とかとはちがうが、闊達爽快な聴いて満足感の高い演奏のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 フレイレ/シャイー/ゲヴァントハウス管

2021-11-27 09:55:07 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…フレイレ 
指揮…シャイー 
演奏…ゲヴァントハウス管 
好み度…4(5点満点)
このコンビのブラームスは1番も2番もよかったが、皇帝はちょっとすとんと落ちては来なかった。
ティンパニがちょっと出過ぎなのと、ピアノもブラームスで感じたほどには温かみのある大きさといったようなものも感じられなかったかな。
ちょっと何者にもなりきれなかった感を感じた。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「「皇帝」 カーゾン/クーベリック/バイエルン放送響

2021-10-31 08:52:31 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「「皇帝」 

ピアノ…カーゾン
指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響
好み度…4.5(5点満点)

個人的にはカーゾンのピアノというよりはむしろ爽やかな活気を聴かせるバイエルンの響きが魅力的な印象を受ける。
ピアノは結構自由な雰囲気で闊達に弾いているような感を受けるが、終楽章のちょっとクセのあるアクセントなんかも個人的にはちょっとしっくりこないところもあったり、カーゾンのピアノは併録の4番のほうが深みと美しさが感じられてよいように思う。
とはいえ標準以上のピアノと魅力的なオケの響きで、大きさとか広がりを感じるというタイプではないが、ライブの熱気も含めて活気に満ちたよい皇帝のように思うし、第2楽章の美しさはピアノもオケも特筆ものの感あり。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 内田/ザンデルリング/ロイヤルコンセルトヘボウ管

2021-10-03 15:35:21 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…内田 
指揮…ザンデルリング 
演奏…ロイヤルコンセルトヘボウ管
好み度…4(5点満点)

コンセルトヘボウのしっとりした木管や弦の響き、ザンデルのゆったり大きな指揮、内田の特別な深みといった趣ではないかもしれないが情をからめて大きく、ときに繊細、ときにダイナミックさを感じさせるピアノ。
どちらかといえば貴婦人とか令嬢的なイメージのこの曲に、しっとりした大きさを感じるような演奏のように思う。
その分、きらめくような小気味よい明るさのようなものは感じられなくなっているようにも思う。
ザンデルと内田のコンビは、その重みを帯びたスケール感ゆえ、大きな演奏が合う曲(4番と皇帝なら皇帝)が合うようにも思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 フジ子ヘミング/シモノフ/モスクワフィル

2021-09-26 12:00:18 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…フジ子ヘミング 
指揮…シモノフ 
演奏…モスクワフィル 
好み度…4.5(5点満点)

ピアノはテクニックの披露とかでなく、奔放というほど強い自我ではないが自然で自由な感じが感じられ、素朴な心のこもったような音色とちょっと独特な語り口が心地よく、弱音部のそんなに小さくならない凛とした音なんかがむしろ印象的。
それと予想外といっては失礼かもしれないがオケがいい。特有の音色とか巨匠然としたとかでないが自然に伸びやかに活気を持って美しく、華奢にならずに力強くも颯爽としたアンサンブルが心地よく、この演奏に清風のような活気とスケール感を与えているようである。
高い完成度とか名盤とか形容される類の盤ではないように思うし、何かに圧倒されるといったようなことはないが、オケ・ピアノと一体となった、気負いや世評等に縛られずやりたい音楽をやる、といったような爽やかで純な雰囲気が心地よい演奏のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 ブレンデル/ラトル/ウィーンフィル

2021-07-11 16:57:14 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…ブレンデル 
指揮…ラトル
演奏…ウィーンフィル
好み度…4.5(5点満点)

皇帝もよかったけど、ここでのラトル/ウィーンフィルも流石の美しさ。
この空気はウィーンフィルならではだろうし、この類の美しさは交響曲でなくてやっぱり協奏曲だから聴けるようにも思う。
といって室内楽的なものではなく、むしろ他の盤よりもゆとりのある自然な大きさのような雰囲気を感じさせている。
ブレンデルのピアノもここでもその余裕を感じさせる美しさは上質のウィーンフィルの響きともよく合って、特に激しさや情を求めないこの曲でもあり、この曲の王道といってもよいような演奏と思う。
第1楽章終盤のカデンツァが他とちがうのが個人的にはちょっと残念。
ブレンデルのピアノもいいけど、やっぱりなんと言ってもラトル/ウィーンフィルがいい。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 エッシェンバッハ/小澤/ボストン響

2021-06-20 12:18:12 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…エッシェンバッハ 
指揮…小澤 
演奏…ボストン響
好み度…5(5点満点)

PENTATONのリマスター盤で聴いたが、美しい録音というのはそれだけで価値の1つだな、と思う。
もちろん元の演奏がしっかりしていなきゃダメだろうけど。元の盤をちゃんと聴いたことがないので比較はできないが、ピアノも音の分解もよいし何か大袈裟に言えば打鍵する質感すら感じられるような、生っぽい美しさのように感じられ、その中でエッシェンバッハの情感込めた響きが生きてくるように思う。
小澤もイメージとして情を乗せずに華麗で美しく、交響曲等聴くとそれ故のもの足りなさを感じたりしているが、この演奏ではその華麗な美しさが効を奏しているように思う。
巨匠と呼ばれるにはまだ若い二人の情と生気が瑞々しく響いてくるような、爽やかな覇気を感じる瑞々しい華のある美しい皇帝のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 カーゾン/クーベリック/バイエルン放送響

2021-06-05 17:29:17 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…カーゾン 
指揮…クーベリック 
演奏…バイエルン 
好み度…5(点満点)

カーゾンのピアノはライブならではの熱も少し含んで濁らず、弱音部では余韻に情を引くように澄んで美しく、バイエルンの響きは、透き通るような透明感があって、それでいてどこか敬虔な深みを感じるような、活力ある響きで、やっぱりピアノ協奏曲は協奏曲なわけでオケの良し悪しも結構影響するよなぁ、と改めて思わせる。
第2楽章のピアノ・オケとも切ないほどの陰を漂わせた美しさも印象的。
ピアノもオケも、繊細とか作り物感とかでない、なんか、情も熱も含みつつとても自然で素直な美しさを感じさせる、そんな名演なのではないかと思う。

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