好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ゼルキン/クーベリック/バイエルン放送響

2021-05-30 10:02:48 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…ゼルキン 
指揮…クーベリック 
演奏…バイエルン放送響 
好み度…4.5(5点満点)

世に名盤の誉れ高い盤のようだが、その誉れに違わない演奏のように思う。
クーベリック/バイエルンの響きは清清しく颯爽で申し分ないし、ゼルキンも気合いが入りつつ美しい音を響かせて、特に終楽章は熱気と、それでいて微塵も崩れずに美しさを感じさせて圧倒的な感すら受ける。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 ルービンシュタイン/バレンボイム/ロンドンフィル

2021-05-09 09:37:35 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番 

ピアノ…ルービンシュタイン
指揮…バレンボイム
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

皇帝なんかに比べると女性的なイメージのある曲だが、この盤では堂々として、ルービンのピアノは堂々としてかつ透明感があって、ルービンらしく一音一音しゃんとして美しい。第2楽章でも凛々しくも哀愁をも漂わせルービンらしい。
オケは併録の皇帝よりは少し絞っているようだがよく鳴って、ルービンのピアノと相まって自然で大きさを感じる演奏のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ミケランジェリ/チェリビダッケ/スウェーデン放送響

2021-05-09 09:31:24 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

ピアノ…ミケランジェリ
指揮…チェリビダッケ
演奏…スウェーデン放送響
好み度…5(5点満点)

名演として名高い盤のようだが、何せミケランジェリのピアノがダイナミックだし美しい。力強くダイナミックでしかし音は少しの濁りもなく突き抜けるようであり、大きくダイナミックな響きの中にも一音一音は明確な美しさを持って響いている。
ミケランジェリと言えば気難しい完全主義者との文を見かけるがここではむしろ他の盤にはないくらいほとばしる精気を感じそれがダイナミックさや美しさに昇華されているようで圧巻。
オケも良くも悪くもチェリ節はそんなに発揮されていないが活き活きとした躍動感ある響きで十分爽快に協奏している。ただ、それでも個人的な印象としてはミケランジェリを聴く盤との印象が強い。
ミケランジェリは最初から最後まで圧巻だが弱音部でも明晰に、特に音の大きさもあまり絞っていないので、それが美しく効を奏しているときもあるが、第2楽章でのうっとりするような情感を期待するならちょっとタイプはちがうかもしれない。
10年後のジュリーニとの録音と比べると、録音の関係もあるのかもしれないが、華やかさと躍動感漲るダイナミックさが際立つ。
力強い躍動感と美しさあふれる、「圧巻」の語が似合う、名演。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 エゴロフ/サヴァリッシュ/フィルハーモニア管

2021-05-01 22:19:42 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

ピアノ…エゴロフ
指揮…サヴァリッシュ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4.5(5点満点)
 
録音の加減なのだろうか、オケが熱く結構前にでて力強く重くどっしり響く。シンフォニックな演奏というか、そういう意味ではちょっと他の盤と違う雰囲気を感じる。
ピアノは重い低音がダイナミックに駆け回るといったタイプではないが、力不足感ということもなく濁らず、華麗な広がりを持って抜けるような高音の美しさが印象的。
他の盤に比べるとオケが前に出ている印象だが、結構重量感を感じさせる堂々のオケと情とか熱とかでなく透明な感のあるピアノが結構違和感なくマッチして、ちょっとゆったりめのテンポで、華麗というよりはサヴァリッシュらしく実直、厚く堂々としつつも爽やかな感のあるなかなかよい盤のように思う。
ピアニストの個性がメインのような盤も多いが、ピアニストの良さも聴かせつつ、オケと一体になった曲の堂々とした雰囲気がメインになったような演奏のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 アラウ/バーンスタイン/バイエルン放送響

2020-07-11 17:41:48 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…アラウ 
指揮…バーンスタイン
演奏…バイエルン放送響 
好み度…4.5(5点満点)

私の中ではこの曲の上質なスタンダード、といった位置づけの盤。
アラウのピアノはどこか優しい温もりを感じさせて美しく、バイエルンの響きは澄んで美しく、透明感のある輪郭のはっきりした弦の重なりは室内楽的な美しさも感じさせる。
録音もよく、繊細なだけでない瑞々しさも感じさせる嫌味のない華やかさと美しさを持った演奏のように思う。
アラウの音色はブラームスでの重い音とは別人のようである。
バーンスタインの芝居っ気もバイエルンが上手に受け入れつつその透明感ある響きで浄化しているようで嫌味のない聴き所にしている。
ピアノとオケがとにかく美しい、透明感のある美しいこの曲を、ということなら他になかなかない類の演奏のように思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 仲道/ヤルヴィ/ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン

2020-05-10 10:41:55 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…仲道 
指揮…ヤルヴィ 
演奏…ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン 
好み度…4(5点満点)

仲道はグリーグの協奏曲での思い切りのよいまっすぐな情熱のようなものに好印象を持っていたし、普段小編成のオケは聴かないが、協奏曲では小編成ならではの音色も合うのかもしれない、と期待して聴いてみたが、仲道のピアノにグリーグの協奏曲で感じた、ほとばしる純真な熱のようなものは感じられず、オケにも小回りのよさは感じるものの特有の音色は感じられず、そういった意味では期待は外された感を受ける。
しっかり洗練されてまとまってはいるが、力強い躍動感とかのびのびとした感情の発露とかがほしい感を受ける。ちがった指揮者でフルオケ相手にやれば仲道のピアノはまたちがった響きを聴かせるのだろうか。
とはいえ、綺麗でそれなりの力強さも感じさせ、録音もいいし、普通によい演奏とは思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 ポリーニ/アバド/ベルリンフィル

2020-05-05 14:34:27 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第4番

ピアノ…ポリーニ 
指揮…アバド 
演奏…ベルリンフィル
好み度…5(5点満点)

かっちり堅固な、しかし美しい、古城のような美しさ、なのだろうか、あるいは他がそうでないという気はないが、正統のもつ美しさというのだろうか。
単に澄んでいるとか透明感とか、そういうものとも違うし無機的とか堅苦しいといったことも少しもなくむしろ温かみを内包するようであり、第2楽章なんかでもピアノの一音一音は透明感と情を込めて美しい。終楽章は適度(中途半端という意味ではない)な力強さも加えて、これはライブならではの熱だろうか。
しかし、ライブでこの豊かな完成度はやっぱりさすがと思う。
気品だけでなく、ドイツ的というのだろうか、しっかりした強さも感じさせてかつ美しい、やっぱりさすが、と書くしかないような、これは名演といっていいのだろうな、と思う演奏である。
この曲はどちらかといえば華奢な、貴婦人のような美しさのイメージがあるが、こういった堅固な美しさを感じるというのはかえってなかなかないのではなかろうか。そういえば第1楽章の後半はちょっと聴いたことのない譜を採用しているようである。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 プレトニョフ/ガンシュ/ロシアナショナル管

2020-05-03 09:44:41 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

ピアノ…プレトニョフ
指揮…ガンシュ
演奏…ロシアナショナル管
好み度…4.5(5点満点)

冒頭から普段と音の流れが違うようで、別の世界へ足を入れたような気もするが不思議と嫌味はない。
オケはヨーロッパ的な気品というよりはどちらかといえばロシア風な響きて鳴って、新鮮な味付けのピアノと相まってベートーヴェン的な香りがするかと言われればそうではないんだけど、普通の演奏とは別物としてピアノならではの強く美しいゴージャス感と弱音部での凛と美しい音が印象的な演奏になっている。
オケもよく鳴っているが特に感銘を感じないこともあってか完璧に主役はピアノの感がある。
プレトニョフのピアノは表現は独特のクセがあるが新鮮で嫌味がなく、強弱の緩急は鮮やかに、強打も弱音も澄んで常に綺麗だなぁと思わせる音で、これがライブであることを忘れ安心して聴かせるテクニックと無機的でない冷静さ(奏者が熱くなるのでなくこちらが引き込まれるような)、すごいもんだと思う。普通の皇帝とはちがうけど、これはプレトニョフでないとできない立派な皇帝だと思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 レーゼル/フロール/ベルリン響

2020-04-25 13:12:21 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

ピアノ…レーゼル
指揮…フロール
演奏…ベルリン響
好み度…5(5点満点)

眩しいような美しさを感じる演奏のように思う。ぎらつく眩しさでなく、力強い新緑に感じるような爽やかな美しい眩しさである。
決して力押しはしない。しかし低弦は爽やかに響き旋律は伸びやかに謳われ、颯爽とした覇気と美しさを存分に感じさせ、ピアノは爽やかな躍動感と、教会の残響の美しさも手伝ってか、高音が特に美しい。
ベルリン響はこんなに美しい響きを聴かせるオケだったかな、とも思う。
録音も美しく、ピアノとオケのバランスも少しの違和感もなく、小さくまとまらない美しい広がりも感じさせる。
終楽章なんかは少しライトな語り口のようにも思うが、ピアノもオケもしっかりした力も持って華奢にならずに印象としては華麗な美しさとして響いているように思う。
力強さとか漲る覇気とか、そういったベートーヴェンでなく、自然な調和の中に躍動感と華麗で眩しいような美しさを感じさせる、そういった意味では結構稀有な名盤のように思う。溌剌とした息吹を与えつつ美しい皇帝である。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 コワセヴィッチ/デイヴィス/ロンドン響

2020-04-19 08:09:25 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

ピアノ…コワセヴィッチ
指揮…デイヴィス
演奏…ロンドン響
好み度…4(5点満点)
 
ロンドン響は結構好きなオケだがこの盤ではどこかスッキリしない感があり今ひとつ感銘を受けない感を受けるのが第一印象。
ピアノは、ちょっと若さが先走っているようなところが感じられたり、また、優雅な美しさとか、といった感じではないが、力強さを感じさせつつ濁ることなく情感も込めて頑張っているように思う。
悪い盤とは思わないが、皇帝を聴こうと思ったときに特にこの盤を選ぶこともないかなぁ、という気がする。
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