好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第4番 サッカーニ/ブダペストフィル

2018-08-04 12:04:42 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…サッカーニ
演奏…ブダペストフィル
好み度…5(5点満点)

うまい演奏ではないのだろうけど、端正という言葉はどこかに置いといて、これくらい泥臭く野性的に感情的にやってくれればこれはもう特にこの曲では魅力である。
子どもっぽいくらいに無邪気に遠慮無しに真剣に情の起伏とエネルギーを現しているようで、これはもう結構爽快である。
第1楽章のラストの思いっきり弦をひっぱるところとか終楽章のエネルギーの塊をたたきつけるような熱狂的お祭り感とか、よくも悪くも他ではなかなか聴かれないように思う。
この曲は大オーケストラのうまい端正な演奏より、こういう演奏のほうがいいのかもしれない。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 パッパーノ/聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団

2018-02-12 10:06:17 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…パッパーノ
演奏…聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団
好み度…4.5(5点満点)

深みとは違うが、若々しい活力を感じさせる弦に結構爽快に力強く鳴る金管、洗練さと力感とを兼ね備えた響きと心地よい歌心も感じさせる快演のように思う。
第1楽章は弦と金管ともによく鳴りながら両者のバランス、洗練さと力感のバランスともに心地よく、特に劇的だったり情感濃かったりするわけではないが、ほんのりとこの曲特有の雰囲気も醸しつつしっかり演奏されている。
第2楽章はもう少し雰囲気を出してほしいかな、という気もしないではないが、音量控えめにバレエ音楽の小品的な雰囲気の第3楽章の後の終楽章は冒頭の力感も爽快に、ときに他の演奏で聴かれる熱狂的なお祭り的熱さこそ感じないが、しっかりした力感で奏しきっている。
全体的にこの曲らしさもほのかに感じさせながら洗練さと力感をバランスよく備えた良演と思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 ロストロポーヴィッチ/ロンドンフィル  

2017-08-07 09:03:30 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…ロストロポーヴィッチ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

この人のつくる音は厚く重くスケール感を感じる。
このチャイ4でもこの曲特有の雰囲気といったものはあまり感じないが、弦も管も豪快に鳴り、重量感に満ちた印象となっている。
第1楽章から展開は基本的にオーソドックスながら、叙情部やクライマックスの最後ではちょっとテンポを落としてしっかり謳いつつ、どっしりと豪快に響かせている。
第2楽章は高揚部でホルンを前面に出した処理がちょっと新鮮だが嫌味はなく、適度な厚みと叙情性の感。
終楽章は出だしから最後まで打楽器も含めオケが一丸となった重量感が結構すごい。高速で快活に飛ばすタイプではないが、急がずしっかり大きな音をつくってこれまた重く豪快。
録音に、同じコンビのチャイ5のような艶がないのが惜しいといえば惜しいが、縦の線とか内声とか云々でなく、弦は十分鳴り、聞かせどころの金管も豪快、重いといえば重いけど、聞きようによっては騒々しいのかもしれないけど、何とも重量級のどっしり分厚く豪快なチャイ4である。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 フィッシャー/ブダペスト祝祭管

2017-07-01 11:57:55 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…フィッシャー
演奏…ブダペスト祝祭管
好み度…5(5点満点)
(2003 ライブ盤)

むつかしいことは抜きに、ストレートにしっかり音をつくってこの曲の強さ明るさ解放感と情感を出して爽快。
弦も低弦も金管も木管も力強く表現力豊かに一丸となってよく鳴って、この曲独特の雰囲気をよく出して、一音一音に装飾気のない活き活きとした生命力にも似た表現を与え、オーバーな演出はないが快活にこの曲のよさを大変よく感じることのできる演奏と思う。
弱音部でもそれほど音を絞らずそれなりに力と表現をつけているところも活力が途切れない印象に一役買っているのかもしれない。
完成度もかなり高いように思うが、演奏するほうも聴くほうも、それよりは血の通ったかのような活力と情感を楽しめるような、爽快なチャイ4。かつ、第2楽章のような叙情楽章も表現豊かに独特の雰囲気をつくってなかなか秀逸。
終楽章はますます明るさと活力に満ち、いろんんなチャイ4があるけど、ストレートな活力と情感と、この曲は何だかだ言ってこういう演奏がいちばんこの曲らしいよさを感じられるかな、と思わせる、張りと活力と情感に溢れた、名演と思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 バルビローリ/ハレ管

2017-05-14 09:05:04 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…バルビローリ
演奏…ハレ管
好み度…3.5(5点満点)

少し速めのテンポで勢いよく押していく感のある4番。力はあって野性味のようなものは感じるが、縦の線にしてもアンサンブルにしても勢いに任せてやや雑というか、そんなところも感じる。
録音は良好とは言えないがそれほどひどいというまでもいかない、といったところか(バルビローリ協会盤)。
とはいえ終楽章の、重い打楽器をどかんどかんと打ってのなりふり構わないような鳴らしっぷりは1つの価値だと思う。
特に金管がキンキン耳障りなこともなく、金管も弦も打楽器も全部いっしょになって野性味あふれて豪快。叙情性とか洗練とかでなくこの曲の豪快な鳴らしっぷりを聴きたいときには結構いいんじゃないかな、との印象の盤。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 アシュケナージ/ロイヤルフィル

2017-02-07 21:22:53 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…アシュケナージ
演奏…ロイヤルフィル
好み度…3.5(5点満点)

26年ぶりの母国モスクワでの凱旋ライブ。
だったけど、アシュケナージは特に熱くなかった。
録音の関係もあるのか、全体的に張りとか勢いあるいは艶がない。この演奏にしかない雰囲気も特にない。
特に第1楽章はくすんだ感じのまま、特に面白みのないまま終わってしまう印象。
終楽章なんかも音は大きいのだけれど、この終楽章特有のお祭り的明るさだったり熱さだったり、というものが感じられない。
全体的に弦がちょっと遠かったりあるいはくすんだ感じだからかな。アシュケナージならフィルハーモニア管との盤を推す。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 マズア/ライプツィヒゲヴァントハウス管

2016-07-06 22:38:25 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…マズア 
演奏…ライプツィヒゲヴァントハウス管
好み度…4(5点満点)

冒頭の金管のファンファーレなど、情感も力感もあってとてもよい感じ。
このオケの力任せでない艶のあるバランスのよい響きは美しい。
ちゃんとした厚みも力感もあって、金管も出るとこではしっかりよい響きで出て特に注文はない。テンポは終始大変オーソドックス。
うまくてよくまとまって、オケの響きもよいのだが、何か物足りない感もまた受けるのは何でだろうか。
何となく緊張感に欠けるからか、特有の雰囲気をつくれていないからか、情や熱が感じられないからか、単に私とマズアの相性の問題か(ニューヨークフィルとのブラ2でも「何をしたかったのだろう」という印象を受けたし)。
オケは美しくてうまいし、悪い演奏じゃ決してないと思うんだけど、やはり相性の問題かな。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 プレトニョフ/ロシア・ナショナル管

2016-06-22 22:43:39 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…プレトニョフ
演奏…ロシア・ナショナル管
好み度…3.5(5点満点)

同じコンビによる2度目の録音のほう。
全体的にどのパートもうまく、アンサンブルもバランスよくしっかりまとめられていてケチのつけどころも特にないが、
何か思い切りのよさが感じられないというか、この演奏ならではのよさというか、が特に感じられない、といった印象。
録音のせいもあるかもしれないが、響きが大がかりな割には活力を感じないというか、どこかくすんだ雰囲気というか、何か抜け切らないものを感じる。
第1楽章の最後をめいっぱいひっぱってやってくれているのが個人的には好印象なくらいか。
終楽章も最初の録音より大きめに鳴らしてはいるが、お祭り気分も力感も特に感じられるほどではない。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 マゼール/ウィーンフィル

2016-05-02 22:07:54 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…マゼール
演奏…ウィーンフィル
好み度…4.5(5点満点)

冒頭のファンファーレからして重みがあって力強い。
続く第1楽章は弦も金管も力強く存分に鳴り、妥協のないアンサンブルで全体として重厚な力感を印象付け、ある意味ウィーンフィルらしからぬ豪快な響きは堂々爽快で心地よい。
第2楽章は特に叙情を誘うこともなく比較的穏やかな趣。
終楽章は第1楽章ほどの厳しい力感はやや薄れるような感もあるが、この曲の終楽章としてはやや落ち着いたテンポの中でしっかりした力強い響きを聴かせ、フィナーレも少し熱みも帯びた力強い響きの中、堂々と〆ている。
マゼールを評して情がないといったような評も見受け、確かにそんなところがあるようにも思うが、言ってみれば冷たく青く燃える炎のような、厳しさの中に厳とした力強さと甘くない情を感じる、そんな演奏のように思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 トーマス/サンフランシスコ響

2016-05-01 10:58:44 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…トーマス
演奏…サンフランシスコ響
好み度…4(5点満点)

録音もよく、第1楽章から主旋律と並行する低弦もしっかり聴こえるなど洗練された厚みと大変よく整いながらも活力を感じる響きが印象的な快演。
叙情味とかロシア的とか重厚さとか、そういったものを感じさせるタイプではないが、終楽章のエネルギー等は爽快であり快感、これがライブというのにまたびっくり。
それほどまでに活力を保ちながらも大変よく整ってもいる。謳いまわしはちょっと独特のところもあるが、特に嫌味はない。
特に何がココロに響くとか、そういった類の演奏ではないが、低弦も金管もしっかり効かせた洗練されたアンサンブルや終楽章のエネルギーに満ちた爽快感が心地よい快演である。
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