ブラームス
交響曲第1番
指揮…ヤング
演奏…ハンブルクフィル
好み度…4.5(5点満点)
冒頭は荒く鋭い重量感とともに力強く、引き込まれる。その後も、オケの響きは重々しいというよりは垢抜けた艶を漂わせた響きで、厚く男性的な力強さが印象的である。
第2楽章ではその艶のある響きは少しゆったりと、弦の重なりも美しく繊細さと安らぎ感を謳うようである。
終楽章のホルンやフルートのソロなんかもゆっくりと遠くを見るような優しさを含んで好感。例の主題も普通に弾きながら美しく、フィナーレはややゆっくりめに輝かしく謳っている。終楽章中盤が上質の音の連続ではありながらやや平易な印象も受けなくなくはないが、全体的なテンポとしては少しゆっくりめの、いまどきちょっと珍しいくらいに力強く、それでいてときに繊細に、上質にとてもよくできた演奏のように思う。深みとか、強い情感とか、あるいはほの暗い重厚感とか、といった向きとはちょっと違うようにも思う。
響きは十分力強く剛毅なようでいて、その力強さは凄みとか深みというよりは垢抜けた美しさへ転化されているような感覚を受け、何かを心に訴えるといったタイプではないようにも感じられるが、力強くも美しく堂々とした演奏のように思う。
ちょっと形容しがたいところもあるが、録音も優れた、堂々たるブラ1。
交響曲第1番
指揮…ヤング
演奏…ハンブルクフィル
好み度…4.5(5点満点)
冒頭は荒く鋭い重量感とともに力強く、引き込まれる。その後も、オケの響きは重々しいというよりは垢抜けた艶を漂わせた響きで、厚く男性的な力強さが印象的である。
第2楽章ではその艶のある響きは少しゆったりと、弦の重なりも美しく繊細さと安らぎ感を謳うようである。
終楽章のホルンやフルートのソロなんかもゆっくりと遠くを見るような優しさを含んで好感。例の主題も普通に弾きながら美しく、フィナーレはややゆっくりめに輝かしく謳っている。終楽章中盤が上質の音の連続ではありながらやや平易な印象も受けなくなくはないが、全体的なテンポとしては少しゆっくりめの、いまどきちょっと珍しいくらいに力強く、それでいてときに繊細に、上質にとてもよくできた演奏のように思う。深みとか、強い情感とか、あるいはほの暗い重厚感とか、といった向きとはちょっと違うようにも思う。
響きは十分力強く剛毅なようでいて、その力強さは凄みとか深みというよりは垢抜けた美しさへ転化されているような感覚を受け、何かを心に訴えるといったタイプではないようにも感じられるが、力強くも美しく堂々とした演奏のように思う。
ちょっと形容しがたいところもあるが、録音も優れた、堂々たるブラ1。