ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル&合唱団 他
好み度…4.5(5点満点)
85年のライブ演奏。テンシュテットの第九というと一般にはこれを指すのだろうと思う。
「爆演」なんて表現で言われることもあるようであり、確かにホルンは重く吼え、うねるような低弦も力強く、ティンパニの力強さもテンシュテットならではの感もあり、野性味あふれるような力感と推進力とすさまじいまでの燃焼度はこの演奏の1つの特徴かと思う。
ちょっとぼやけた録音の関係もあるかと思うが、91年、92年の名盤と比べると、堰を切って途中に何があろうとお構い無に押し寄せる清濁合わせた水(沸騰した水?)のようというか、深みとか何とかというより熱さと力に任せたようなところもあって、高い完成度も併せ持つという点で91年の域に達せず、緊張感に満ちた神聖な響きという点で92年に及ばない、といった感も受ける。
合唱もオケに負けずに熱い。とはいえ雑なわけではなく、力感あり、濁らず大きく、広がりのある響きで、歓喜の歌なども活力あって美しく雄大。
合唱の雄大さはむしろ他2盤を凌ぐような感も受け、ソロは録音の関係かちょっとソプラノが強すぎるような印象も受ける。
とにかく深みも理屈も吹っ飛ばして(といって破綻はしていない)凄まじいまでの力感と燃焼度の、好みはあるだろうが、やはり凄い演奏のように思う。
交響曲第9番「合唱」
指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル&合唱団 他
好み度…4.5(5点満点)
85年のライブ演奏。テンシュテットの第九というと一般にはこれを指すのだろうと思う。
「爆演」なんて表現で言われることもあるようであり、確かにホルンは重く吼え、うねるような低弦も力強く、ティンパニの力強さもテンシュテットならではの感もあり、野性味あふれるような力感と推進力とすさまじいまでの燃焼度はこの演奏の1つの特徴かと思う。
ちょっとぼやけた録音の関係もあるかと思うが、91年、92年の名盤と比べると、堰を切って途中に何があろうとお構い無に押し寄せる清濁合わせた水(沸騰した水?)のようというか、深みとか何とかというより熱さと力に任せたようなところもあって、高い完成度も併せ持つという点で91年の域に達せず、緊張感に満ちた神聖な響きという点で92年に及ばない、といった感も受ける。
合唱もオケに負けずに熱い。とはいえ雑なわけではなく、力感あり、濁らず大きく、広がりのある響きで、歓喜の歌なども活力あって美しく雄大。
合唱の雄大さはむしろ他2盤を凌ぐような感も受け、ソロは録音の関係かちょっとソプラノが強すぎるような印象も受ける。
とにかく深みも理屈も吹っ飛ばして(といって破綻はしていない)凄まじいまでの力感と燃焼度の、好みはあるだろうが、やはり凄い演奏のように思う。