生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

原発温排水の海洋環境と生物への影響

2012年08月13日 13時53分32秒 | 生命生物生活哲学
2012年8月13日-6
原発温排水の海洋環境と生物への影響

 2012年5月24日の朝日新聞 夕刊1面に、「原発停止 高浜の海異変」という記事がある。
 高浜原発から約2kmの深さ約5mの海域での潜水調査の結果、
  「昨年まで多く見られた熱帯から温帯に生息する生物が原発停止後の今年1~3月は激減、あるいは姿を消した。〔略〕
 高浜原発は昨年1月から順次定期検査に入り、今年2月には4基すべてが止まった。4基が稼働していれば、取水時より6~7度高い海水が原発から内浦湾に毎秒計230トン排出される。益田准教授の調査では、徳年までは14度前後だった1~3月の海底水温が、今年の平均は11.5度まで下がった。」

 原発の温排水の地球温暖化に及ぼす影響は無視できるほどだと地球温暖化論者は言っていた(要文献)と思うが、上記の調査結果は納得できる。
 地球よりも日本、北海道から沖縄までの日本への影響を判断すべきである。
 



ひきつづき原発廃炉を求めよう

2012年08月13日 13時24分42秒 | 生命生物生活哲学
2012年8月13日-5
ひきつづき原発廃炉を求めよう

 パブリックコメントは、12日の締め切りまでに8万件を超えたとのことである。

  「インターネットやファクスで意見を集めるパブリックコメントも7月2日に始めて8月12日で締め切ったが、8万件超の意見が集まった。」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201208130189.html

  「政府が全国11カ所で開いたエネルギー政策の意見聴取会が4日終わり、2030年までに原発ゼロを求める意見が7割を占めた。〔略〕
 1日の福島市は選択肢を問わずに意見を言ってもらったため、これをのぞく10カ所での意見表明希望者1447人のうち0%支持が68%、15%支持が11%、20~25%支持が16%、選択肢以外が5%だった。福島市で意見を述べた30人のうち28人も原発ゼロを求めた。」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201208040443.html?ref=reca

  「市民が「脱原発」をめぐる国の政策決定プロセスへの監視を強めている。〔略〕
 「原発を即時停止するという選択肢がそもそもないのが不満だ。議論にかける時間も短すぎる」。東京・渋谷で先月24日にあった「自主的意見交換会」。内閣官房国家戦略室の担当者に、参加者が声を上げた。」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201208070276.html?ref=reca

  「民主党の仙谷由人政調会長代行は 〔略〕 「80年代以降にできた原発が30基あり、あと10年でどんどん止まる原発が出てこざるを得ない」と述べ、その前提から考えると15%が妥当だとの考えを示した。0%案については「非現実的。あと20年で達成するのは難しい」と明確に否定した。」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201208020572.html?ref=reca

  「朝日新聞社の全国定例世論調査(電話)〔2012年7月7~8日〕で、2030年の原発依存度について野田内閣が示した三つの選択肢のうち、どれが望ましいか聞いたところ、原発をなくす「0%」を選んだ人が42%で最多になった。「15%」は29%、震災前の割合に近い「20から25%」は15%だった。」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201207090540.html?ref=reca




読書録:郷田直輝『ダークマターとは何か』

2012年08月13日 12時59分29秒 | 生命生物生活哲学
2012年8月13日-4
読書録:郷田直輝『ダークマターとは何か』


  「「場」というのは、〔略〕電荷や磁石があるとその周りの空間に「電場」、「磁場」という電気的、磁気的なエネルギーを空間が持っていると考えられています。電場に別の電荷を置くと、電場から影響を受けて電荷は力を受けると考えられています。〔略〕空間が何かエネルギーを持っていると考えるのが、「エネルギー場」です。」(郷田 2012.7、65頁)。

 では、空間とは何なのだろう? 単に記述のための構築体だと思うのだが、そうでなければ、場とはいまだ検出できていない物質かエネルギーそのものではないのか。

 71頁には宇宙の全質量密度の構成割合が書かれている。
  バリオン物質  約 4%
  暗い物質    約 23%
  暗いエネルギー 約 73%

 宇宙全体に存在する元素での割合は(73頁)、
  水素とヘリウムで 98%
  それら以外の元素  2%
 これは星やガスについてのものだ。では、暗い物質 dark matter については元素分類は無いのか?

 暗物質と暗エネルギーとの関係について、後者の前者のおよそ3倍の存在量なので、深いところで結びついているかもしれないと述べている(200頁)。無関係ならば、もっとかけはなれているべきだという。
 ダークエネルギーがなくても、宇宙の加速膨張は説明できるとする説もあるとのこと(201頁)。

 
[G]
郷田直輝.2012.7.ダークマターとは何か:天の川銀河探査で挑む宇宙論最大の謎.206pp.PHP研究所[PHPサイエンス・ワールド新書][B20120805][RH20120813]