小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

学級PTAで,保護者が聞きたがっていることって?

2009-11-11 21:58:30 | 保護者への攻略法
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今日は,クラスの学級PTAです。

学校によっては,保護者会と言ったりもします。

学期始めや終りに,学級の保護者の方々が集まって,担任の先生と学級経営について話し合う場です。

私は若い頃,と言わず今でもですが,この学級PTAでは緊張しました。

普段は小さな子どもたちの前でえらそうにしているのが先生ですが,いざ大人をズラッと目の前にすると,弱いものです。

この学級PTAでは,今後の学級経営の方針や,これまでの反省を述べます。

当然,学級PTAに来られた保護者の方々は,学校での子どもたちの様子を知りたいわけです。

そこで先生は,

「6年生という立場を考えて,行動する場面が増えてきました」

「男女の仲が深まってきたことを,うれしく感じます」

「授業では,真剣に考え,進んで発表する子が増えてきました」

「来月に迫った運動会に向けて,気持ちが高まっているようです」

「新学習指導要領を受けて変わった内容に関しても,理解を深めようとがんばっています」

などと,喜んでもらえるような話を,できるだけうまくしゃべろうとします。

が。

なぜか,こんな話を聞く保護者の方々の表情が冴えません。

先生もずいぶん話の内容を考え,事前に準備して話しているし,数名の方は熱心に聞いてくれているようにも見えますが,多く方は,そこまで興味がなさそうにしています。

・・・なぜ?

ここでは,保護者の方々が,こんな機会に聞きたいと思っていることを,もっと考えてあげなくてはいけませんね。

きっとこうでしょう。

保護者は,子どもに関する具体的な話に興味がある!

ということです。

上に示したような,先生の「あいまいな」話では,我が子の姿がよく見えないのです。

「『運動会に向けて気持ちが高まってきた』って,どういうこと!?」

と思っていることでしょう。

先生が,いかにも先生たちが使うような小奇麗な言葉で子どもの姿を表現しても,保護者にとっては,よく分らないのです。

だから興味がない。

先生側からすれば,学級全体のことを話そうとするので,話自体が包括的で,あいまいなものになってしまうのは仕方のないことかもしれませんが,そこを一工夫してみましょう。

できるだけ具体的な話をするのです。

「ある子が,運動会に向けて昼休みにかけっこの練習をしだしたんです。すると,それを見た多くのクラスメイトが,一緒にやろうと呼びかけました。今では,自分たちで日を決めて,かけっこやリレーの練習をしていますよ。頼もしいことです。」

なんて話をすると,いつもは学校にいない保護者の方でも,リアルに子どもたちの様子が想像できるでしょう。

コツとしては,クラスの現状を説明するのに,もっとも代表的な例となる場面を取り上げることです。

男女の仲が深まってきたことを伝えたい → 文集制作係の子たちの姿がよく表している →「先日こんな場面がありました。文集制作係の子たちが…」

という具合に。

できるだけ具体的に子どもの姿を伝える話の方が,ぐっと保護者の心をひきつけること,間違いなしです。

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かぜで欠席!そのとき忘れてはいけないこと!

2009-11-09 20:05:41 | 保護者への攻略法
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今日はたかゆきくんがかぜのために欠席です。

厳しくなってきた寒さのために,体調を崩す子が増えています。

たかゆきくんの欠席に,クラスのお友だちもみんな残念そう。

家でかぜとたたかっているたかゆきくんの姿を思い,先生も早い復帰を願うばかりです。

今日の授業が全て終わり,放課後。

まず先生は,たかゆきくんのおうちに電話連絡をするべきですね。

そして,保護者の方と,お話しましょう。

・かぜの具合はどうですか

・病院には行きましたか。どんな診察を受けましたか

・復帰の目途はいつごろでしょうか

もしできそうであれば,たかゆきくんともお話しましょう

・今日学校ではこんなことがあったよ

・クラスのお友だちが心配していたよ

・あせらなくていいからね。じっくり治そうね

たかゆきくんは,欠席したけど,先生の声が聞けたら,ホッとするかもしれません。

保護者の方も,先生の優しい思いに触れ,うれしく思ってくれるでしょう。

欠席の子への電話連絡で,上のような話をする先生は多くいらっしゃると思いますが,ぜひ,保護者の方にお伝えしたいことがもう一つあります。

これです。

お母さん(保護者の方)も大変でしたね。一日中看病してくだって,ありがとうございます。

という言葉です。

以前,私が受け持っていた子で,きつい喘息で欠席した子がいました。

その子は両親と離れ,おじいちゃんとおばあちゃんのもとで暮らしてたのですが,その欠席の日,看病にあたられたはおばあちゃんでした。

夕方,様子を見におうちを訪ねると,おばあちゃんが大変疲れた表情をされていました。

「この子,せきがひどくて,昨晩は一睡もできなかったんですよ。今日は昼間もずっと,きつそうでした…」

もちろん,おばあちゃんもそばで看病し,一睡もできていなかったのです。

そのおばあちゃんの様子に,私は思わず

「おばあちゃんもがんばられたんですね。今日は二人ともゆっくり休めるといいですね。優しく見守ってくださって,私からもお礼を言います。ありがとうございます。」

すると,おばあちゃんも,少しホッとやすらいだような顔をされました。

病気で苦しんでいる子どもは当然ですが,それとともにそばにいて看病してくれるご家族も苦しいんです。

中には,平日で急にお仕事を休まなければならない方も多いでしょう。

一日中,我が子を励まし続けて,気苦労していることでしょう。

「親だから当たり前」なんて思わずに,先生がそのことに気付いてあげましょう。

その苦労をねぎらうためにも,先生が忘れずに「お疲れ様です」と,一言伝えられたらいいですね。

きっと,保護者の方にとっても,心温まる一言になると思います。

欠席した子と,その保護者の方と,両方に「よくがんばりましたね。」です。

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風邪をひいてしまった子への言葉かけ!

2009-11-07 08:52:43 | 「教師-子ども」関係の攻略法
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季節の変わり目です。

子どもたちも体調を崩しやすい時期ですね。

インフルエンザは相変わらず怖いですし,そうでなくても風邪をひいてしまう子が増えています。

ゆきさんも,残念ながら風邪をひいて2日間学校を欠席してしまいました。

ゆきさんは,少しおとなしい子ではありますが,学校が大好きで,お友だちも多い子です。

欠席していた2日間は,風邪の症状に苦しんだだけでなく,学校をお休みしなくてはいけなかったことで,相当落ち込んだことでしょう。

そして,ようやく体調が回復し,学校に戻ってきました。

やっぱり,友だちにまた会えたことがとてもうれしそうですし,クラスのみんなも明るく迎えてくれました。

「ゆきさん,具合どうだった?」

「すごくきつかったよ。熱も出たし,食欲もなくて。でもね,薬を飲んだら治ったよ。」

このようにして,つらい風邪を治して,晴れて復活できた子には,よくがんばったねというメッセージを伝えたいものです。

風邪で落ち込んでしまった気持ちを,より元気づけてあげたい。

そんなときに,いいお話があります。

風邪は薬が治しているんじゃない。自分の体が治しているんだよ。

ということを教えてあげましょう。

子どもたち(に限りませんが)は,風邪をひいたときなどは,「病院の先生が治してくれた」「薬が治してくれた」などというイメージを持ちますよね。

病んだ自分の体を,他の何かの力が治してくれたと。

もちろん,そういう面もあります。

でも,ここでは,少しおおげさかもしれませんが,子どもを元気付けるために,「そうじゃないんだよ」という話をしてあげましょう。

「ゆきさん。実はね,この世の中には,まだ風邪を治す薬っていうのは一つもないんだよ。」

「えっ,でもたくさん薬飲んだよ…」

「うん。風邪の症状を抑えたり,もっとひどくならないように予防する薬はたくさんあるんだよ。それに,体のばい菌をやっつける薬もある。でもね,病気になった体を治してくれる薬っていうのは,ないんだ。」

「へぇ…,じゃあ,私の風邪が治ったのは…」

「そう。それは,まぎれもなく,ゆきさんの体が,一生懸命がんばって,自分で治したんだよ。」

友だちは「ゆきちゃん,すごい!」と言ってくれるかもしれませんね。

「すごいよねぇ。人間の体は,自分の体の病気を自分で治す力をもっている。これはとてもすごい力だよね。どんな薬にもできないことだから。」

一度は風邪をひいてテンションが下がってしまったゆきさんも,それをきっかけにして自分の,自分の体の立派な力を見直すことができればいいですね。

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けんかを経て,できるルールって!?

2009-11-05 19:09:00 | 学級生活の攻略法
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前回の記事「けんかは基本的に両成敗!」の中で

「けんかのジャッジの中で,今後について,個別に約束をする」ということを紹介しましたが,今回はここについてもう少し詳しく考えてみましょう。

けんかをした子どもたちが,まだまだ未熟で,先生の手なしには人間関係の修復が難しそうであれば,この場面では先生が強く主導権をとるべきです。

けんかをした二人に必要な約束,ルールを先生が判断し,「絶対に守りなさい」と強く伝えます。

まだ学年的に幼かったり,けんかの多い子たちに対しては。

しかし,先生の目からみて,ある程度先生の手を離れて成長できるであろうという子たちもいます。

高学年の子や,人間関係について深く考えることのできる子たちです。

そういった子たちに関しては,先生が一方的にけんかのあとのルールを決めるのは,ちょっと控えた方がよさそうです。

けんかという経験さえ,この子たちにとっては一歩成長していくための貴重なものに変えていってほしい。

だから,「両成敗!」のジャッジを先生がしたあとは,一歩引いて,

自分たちのルールは,自分たちで決めさせる!

という経験までさせてあげましょう。

争いのあとに,その後のくらしを立て直す。

争いという経験を生かして,今よりよいものをめざす。

それは,一つの文化の形成です。

子どもが,自分たちの手でつくる立派な文化です。

自治集団として頼もしい子たちに育てていくためにも,自分たちのルールは,自分たちで考えさせることも経験させてあげましょう。

ある程度,人格的に成長している子たちにとっては,先生が一方的に決めたルールよりも,自分たちで決めたルールの方が威力があったりします。

今後は先生がそばにいなかったとしても,そのルールを拠り所にして,自分たちで友人関係を築こうとするでしょう。

ある日,図書の本の取り合いでけんかになってしまった,こうだいくんとしょうへいくん。

激しくやり合ったあとに,先生が,けんか両成敗のジャッジをしました。

先生は二人に「これから図書の本を読むときはどうするか,二人で話し合いなさい。」と,投げかけました。

二人は,まだ涙の残る目をしながら,真剣に話し合いました。

そして,「もし同じ本を読みたくなってしまったときは,二人とも別の本を選ぶようにする。」

というルールを決めました。

先生は(あれれ,それでいいの?)と内心思いましたが,二人には絶対の約束です。

涙ながらにけんかした相手との約束は,固いものです。

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けんかのジャッジの行方は…!?

2009-11-03 09:29:52 | 学級生活の攻略法
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さあ,いよいよ先生がけんかのジャッジをします。

この先生のやり方には,けんかの当事者も固唾を飲んで注目するでしょう。

ところで。

最近の子どもたちが,あまり激しいけんかをしないことについて。その背景にあるのは…

・子どもたちの感情が熱くなりにくくなっている

・クールを装うことがかっこいいような風潮がある

・相手に強く何かを伝えるための術を知らない。また,その意欲も弱い

・人間関係,友人関係が希薄なものになってきている

・暴力で解決することを社会全体が許さなくなってきている

・大人のけんかを間近で見ることがない

・けんかに対する教師,学校の姿勢が厳しくなっている

ということが考えられるように思います。

いい面も,そうでない面もありそうですね。

いずれにせよ,けんかという人間どうしの濃い接触の中で得られる感情や,経験というのは,子どもの人格の成長に大きく影響すると思います。

さて,話を戻して,けんかのジャッジ。

結論から言いますと,これが一番かと。

基本的に,けんかは両成敗!

でしょう。

前の仲裁で,子どもに満足いくまで話をさせましたが,それは「どちらが悪い」という判断をするためではなく,けんか自体を落ち着かせるためです。

確かにどちらかが悪い場合もありますが,ここでは,その子を叱ることよりも,それがけんかに至ってしまったという,その事実を叱るようにします。

「二人で,話し合って冷静に解決できず,激しいけんかになってしまったことがいけない。未熟だ。けんかはいいことではない。」

もう一つは,けんかになっている時点で,お互いが相手を攻撃しているわけだし,お互いが傷ついています。だから両成敗。

「きみたちの言った一言,手を出してしまったことで,大事な友だちがとても傷ついています。深く反省しなさい。」

こうすることで,子どもたちの間に不満や,遺恨も残らなくなるし,先生は平等に物事を見るという姿勢が伝わるでしょう。

「どっちが悪い」じゃなくて,「けんかがいけない」というジャッジです。

そして,そのジャッジを厳しく伝えた上で,まだ涙を流している二人には,優しいフォローも忘れないようにしましょう。

・原因となるよくない言動があったならば,それは絶対にやめるよう,個別に約束する

・「雨降って地固まる」けんかを通して成長できることを教える

・お互いに謝れる雰囲気があれば,「最後に,相手に言いたいことはありませんか」と促してみる。(もし謝れたときには,笑顔で頭をなでてあげる)

すべてのけんかにこれが絶対,というわけではと思いますが,これが基本だと思います。

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