"Fire In The West"/Herb Geller
(Jubilee JLP1044)
(Jubilee JLP1044)
久々にジュビリーを取り上げてみましょう。今回は、LA出身のアルトイストHerb Gellerで行きましょう。このアルバム,例によってモノラルのカバーにステレオでカールを貼ってステレオ盤のカバーとするこの時代に良くある方式です。おそらくですがモノラル盤はJLP1044となっていると思うのですがこのステレオ盤ではDG が両面にあるブルーラベルでありながらSDJLP1044(下図)となっています。こう言った盤はオリジナルというのでしょうかねぇ?ジュビリーについては以前にアップしたIlene Woods, Mary Ann McCall, Gene Harrisなどでブログ仲間のNOTさんを中心にコメントの応酬があったことは記憶に新しいです。このステレオ盤についてもコメントあれば頂ければと思います。
パーカーを追従するアルト奏者ではフィル・ウッズが有名ですが,ゲラーのプレイも卓越したテクニックとバラードプレイに見せる絶妙なムードは捨て難い魅力があります。一時,NYCに移りイーストの名だたるプレイヤーと共演しいますが,ジュビリーと言う点を考慮するとおそらくNYC在住時の録音でしょうかメンバーはKenny Dorham(Durhamとクレジット)(tp), Geller(as), Harold Land(ts), Lou Levy(p), Ray Brown(b), Lawrence Marable(ds)のセクステットです。A-1の"S'pacific View"から熱いアルトで迫るゲラーが最高です。村上春樹氏が絶賛したと言う"Jitterbug Waltz"と続くA面がいいですね。共演陣では,魅惑のトーンが相変わらず素晴らしいドーハムのプレイ,明快なタッチのルー・レヴィーのピアノが聴きモノです。そしてこれを見事に捉えた瑞々しいステレオ録音に耳を奪われてしまいます。
Si Leichmanによるサックスを吹くゲラーを描いたと思われる見事なカバーも忘れられません。ワンホーンではないですがゲラーを代表するアルバムと思います。