Jackie's Bag/Jackie McLean
(Blue Note BST84051)
まだまだフリーキーなサウンドがさほど顔を出すこともないマクリーンの初期のセッションはハードバップファンには見過ごすことのできない録音ばかりですよね。4100番台のレットフリーダムリング以降のマクリーンは「ちょっとしんどいな」と思われているファンも正直いらっしゃるのではなんかと想像してしまいます。初期のジュビリー盤から始まってプレステッジの諸作,クールストラッティン,レフトアローンと名盤で聴かせるマクリーンこそ、やっぱり「泣きのアルト」の真骨調と考えているファンも多い筈です。本アルバムはBN4作目ですが、A面に初リーダーセッションを収録している点で重要です。
初リーダーセッションのA面はDonald Byrd(tp), Jackie McLean(as), Sonny Clark(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)というクールストラッティンのファーマーがバードに変わっただけのメンバーです。クラークがクールストラッティンほど好調ではないのかも知れませんが時に垣間見せる哀愁に満ちたスタイルはクラークならではです。バード,マクリーンも好調ですよね。B面はBlue Mitchell(tp), Jackie McLean(as), Tina Brooks(ts), Kenny Drew(p), Paul Chambers(b), Art Taylor(ds)のセクステットです。Tinaの参加が重要ですし,DrewのヴァーサタイルなスタイルのピアノとはA面オのクラークとは全く異質に聞こえるところが面白いですよね。B-1の有名なオリジナル"Appointment In Ghana"は圧巻の演奏ですね。
やはり泣きのマクリーンを楽しむならやはり4000番台ですよね。所有盤はUnited Artistsの疑似ステ盤です。モノのオリジナルは相当に高価なんでしょうね。