このレコードカバーのセミヌードの女性の強烈なインパクトで皆さんよくご存知のアルバムですよね。ウエストコーストジャズの2大スター、ペッパー、ベイカーの共演であることが見逃せないし、メンバー構成を見るChet Baker(tp), Art Pepper(as), Phil Urso(ts)のフロント3人が白人,リズム隊のCarl Perkins(p), Curtis Counce(b), Lawrence Marable(ds)の3人が黒人であるところも面白い編成と言わざるを得ません。いわゆる白人主体のウエストコーストジャズと単純に片付けれられない編成で,パシフィックやコンポラにもこんな編成はあまりなかったような気もします。
選んだ曲は7曲,ペッパーの曲が2曲で後の5曲がすべてイーストのジミー・ヒースの曲というのも珍しい。ヒースは作曲/編曲家としても有名であることは皆さんご存知のとおりでイーストコースターとしてはゴルソンにも似たソンザイなのかもしれませんね。A-1の"For Minors Only"やB-1の"Picture Of Heath"、有名なB-3の"C.T.A,"を題材にペッパー節が炸裂するのが良いですよね。交通事故で早死にしたパーキンスのスウィンギーなピアノも貴重ですよね。
Picture Of Heath(Pacific Jazz PJ-18, Jp.reissue)
そしてややこしいことに,新生パシフィックジャズレコードとして中の一曲をタイトルとしてPJ18で,全く違ったジャケで再発された点も話題の一つでしょう。ジャケを見ただけでてにとりたくなるようなセッション風景のジャケもなかなかに秀逸ですよね。個人的には資金的に苦しい時にプレイボーイの再発と知らずに”Picture Of Heath"を購入してしまい、少し落ちこんだ記憶が甦ります(笑)。プレイボーイがキングの再発,”Picture Of Heath”が東芝の再発盤です。