もう随分前のことですが、「『外国人にもわかりやすい案内標識』を目指し、ローマ字表記の改善や交差点名の変更が実施される」というニュースが流れました。
レスポンスの記事によれば、
おもな改善点は、国会周辺の道路案内標識で併用表示されるローマ字表記。たとえば「国会前」であれば、「Kokkai」から「The National Diet」へ、「桜田通り」は「Sakurada dori」から「Sakurada-dori Ave.」へと表現が改められる。
また、3か所については日本語表記も改められる。「参議院通用門前」は「国会図書館前」へ、「参議院西通用門前」は「参議院会館前」へ、「国会裏」は「衆議院会館前」へと変更される。
だそうな。
この夏までの国会周辺の案内標識のローマ字表記はどうだったかいいますと、東京都のリリースによるとこんな具合。
国会前:Kokkai
憲政記念館前:Kenseikinenkan
国会正門前:Kokkaiseimon
外務省上:Gaimusho
参議院西通用門:Sangiin nishi tsuyomon
「日本の国の議会は『国会』」ですから、「国会:Kokkai」でも良い気はしますし、憲政記念館は固有名詞ですから「憲政記念館:Keseikinenkan」も案内標識としては間違いではないでしょう。
でも、「外務省上:Gaimusho」とか「参議院西通用門:Sangiin nishi tsuyomon」は酷い…
ローマ字表記は「ふりがな」か です。
これが、
国会前:The National Diet
憲政記念館前:Parliamentary Museum
国会正門前:The National Diet Main Gate
外務省上:Min. of Foreign Affairs
参議院西通用門⇒参議院会館前:Councillors Office
と変われば(もう変わっているはずですが未確認)、外国人の方々にも、その場所がどんな場所なのか判りやすくなることでしょう。
でも一方で、外国人がタクシーに乗って運転手さんに行き先を「Parliamentary Museum」などと告げた場合、うまく通じるのか、ちょいと不安ではありますな
また、東京メトロの「国会議事堂前」といった駅名はどうするんでしょ?
レスポンスの記事に戻ると、
今回の改善は、2013(平成25)年7月に開催された「国会周辺標識検討協議会」を経て実施。国会周辺に案内標識が設置されている組織で構成される同協議会には、国土交通省東京国道事務所、東京都建設局道路管理部、東京都産業労働局観光部、千代田区区民生活部、東京地下鉄(東京メトロ)がメンバーとなっている。
「駅の地図などもわかりやすい表記に変更すべく、東京メトロも協議会に参加している」と同会は話していた。
だそうで、駅名の英文呼称まで変えるかはビミョーなようです。
ところで、今でこそ東京の地下鉄では英語のアナウンスも当たり前になっていますが、ちょっと昔は、都営三田線だけが英語のアナウンスをしていました。
たまぁ~に都営三田線に乗り、
Next station is "Itabashikuyakusyomae".
というアナウンスを聞くと、外国人っぽいリズムに「すんなり『イタバシクヤクショマエ』と言えばいいのに(東京メトロの英語アナウンスはこちらのパターン)」と思いつつ、「外国人に通じるのか?」と疑問に思ったものでした。
駅名と案内標識とは事情が違いますから一概には言えませんけれど、少なくとも案内標識の「ふりがな⇒意訳」の変更は「改善」だと思います。
実はこのネタ、もっと前に書くつもりでした。
とある交差点の案内表示の写真を撮るつもりが、なかなかタイミングが合わなくて
ズルズルと先延ばししてしまいました。
結局、自分で写真にとることはできず、Googleストリートビューから写真を拝借
時折使う通勤路にある交差点で、信号待ちしていた時に、その表記の妙さに気づきました。
聖セシリア学園入口:St. seshiria gakuen Ent.
「英訳(St. と Ent.)」と「ふりがな(seshiria と gakuen)」が混在しています
まさか「セシリア=seshiria」なんてことがあるか? と思ったところ、やはり正しくは「St. Cecilia」でした
学校からクレーム
が出ないのでしょうかねぇ
単に気づいていないだけなのかな…
ちなみに私、「セシリア=Cecilia」であることは中1の頃から存じ上げておりました。
私が生まれて初めて買って、聴きまくっていた「レコード」に「Cecilia」という曲が収録されていましたので…。
![]() |
明日に架ける橋 価格:¥ 1,890(税込) 発売日:2013-03-05 |
【追記】この記事を書くうち、無性に憲政記念館に行ってみたくなりました。
憲政記念館にはしばらく行っていませんでしたし、案内標識の現状を見たい気もありましたので、急遽、出撃
併せて、まだ一度も行ったことのない三の丸尚蔵館と、さらについでに東京国立博物館(東博)の「秋の庭園公開」も楽しんでしまおうという次第。
きょうのルートは以下のとおり。
自宅⇒徒歩
⇒最寄り駅⇒埼京線
⇒池袋駅⇒有楽町線
⇒永田町駅⇒徒歩
⇒憲政記念館
⇒徒歩
⇒国会議事堂前駅⇒千代田線
⇒大手町駅⇒徒歩
⇒皇居東御苑(大手門⇒三の丸尚蔵館
⇒二の丸跡⇒梅林坂⇒本丸跡⇒北桔橋門)⇒徒歩
⇒御茶ノ水駅⇒総武線
⇒秋葉原駅⇒山手線
⇒上野駅⇒徒歩
⇒東博
⇒徒歩
⇒上野駅⇒宇都宮線
⇒赤羽駅⇒埼京線
⇒最寄り駅⇒徒歩
⇒自宅
憲政記念館と三の丸尚蔵館は入場無料だし、東博はパスポート
で入場しましたので、3ヶ所ハシゴしたというのに、入場料・観覧料はすべて無料
そして、無料というのが申し訳ないほど楽しみました
特に三の丸尚蔵館での「開館20周年記念 美を伝えゆく -名品にみる20年の歩み-」(今日が最終日でした)は、出展作品の点数こそ両手で数えられるほど少ないものの、その内容ときたらとんでもない凄さ
俵屋宗達(工房)の「扇面散屏風」に始まって、王羲之(搨模:透き写し)の「喪乱帖」でしょ、高階隆兼の「春日権現験記絵」でしょ、さらに伊藤若冲の「動植彩絵」から「群鶏図」と「紅葉小禽図」と、それぞれ1点でも展覧会のトリを務められそうな名品揃い
この「無料でハシゴ」のことは後日にまわすとしまして、きょうのところは、国会周辺の案内標識の検証にとどめておきます。
まず、「Kenseikinenkan」だった「憲政記念館前」。
「Parliamentary Museum」に変わっています。
次に、「Sangiin nishi tsuyomon」だった「参議院西通用門」は、
交差点の名前そのものが「参議院会館前」に変わり、英文表記も「Councillors Office」に変わっていました。
正確には「参議院議員会館前」なのですが、それは置いておきましょ
というわけで、実地で案内標識の更新を確認いたしました
それはそうと、国会裏のイチョウが黄葉してキレイでした
ただ、例によって例のごとく、臭っていましたけど… (2013/11/24 19:32)
つづき:2013/11/25 記念館・美術館・博物館をハシゴ(その1)