新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

東博に初もうで2013(その1)

2013-01-06 12:57:24 | 美術館・博物館・アート

きのう、盛岡駅でのこまち「雪落とし」作業のため、2分ほど遅れて13:44頃大宮駅に到着した私、自宅でちょいと一服したのち、東京国立博物館(東博)に行ってきました。

 

130106_1_01

 

例年よりちょい地味門松が飾られた東博に着いたのは15:12ですから、閉館まで2時間弱しかありません(そのまま新幹線上野駅まで来ればもう1時間は余裕があったかも… でも、荷物邪魔

 

さっそく、見逃せない「新春特別公開(1月14日まで)」の作品を観るべく、本館(日本ギャラリー)の2階へと向かいました。

 

やはり、東博が誇る名品長谷川等伯松林図屏風前には多くの人が群がっていました。

 

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でも、観客が多いといっても、すぐ近くからしげしげと細部を観られるのは、総合文化展(常設展)ならではですナ

 

130106_1_03

今回は根っこに注目してみました。

迷いのない筆づかいで、ビヨンビヨンと描かれています

 

マイルス・デイビスの名盤「Kind of Blue」のライナーノーツで、ビル・エバンスはこんなことを書いています。

There is a Japanese visual art in which the artist is forced to be spontaneous. He must paint on a thin stretched parchment with a special brush and black water paint in such a way that an unnatural or interrupted stroke will destroy the line or break through the parchment. Erasures or changes are impossible. These artists must practice a particular discipline, that of allowing the idea to express itself in communication with their hands in such a direct way that deliberation cannot interfere.
The resulting pictures lack the complex composition and textures of ordinary painting, but it is said that those who see well find something captured that escapes explanation.

 

ジャズの即興性を、修正の効かない水墨画になぞらえているのですが、「松林図屏風」は、まさしく「熟考が入り込むことのできない直接的な方法で自らの手とコミュニケーションする」業(わざ)によって、(筆致は激しいけれど)静けさと霧の湿気を放っているようでした。

 

Kind of Blue Kind of Blue
価格:¥ 721(税込)
発売日:1997-03-27

 

   

 

尾形光琳「風神雷神図屏風」にも観客が群れていました。

 

130106_1_04

 

お正月らしい鮮やかな作品ですなぁ。

 

130106_1_05 お正月らしいといえば、こちらの「花車置物」(江戸時代・19世紀)も、華やかで結構でございました。

 

130106_1_06



ところで、恒例の「干支絡みの展示」、今年も「巳・蛇・ヘビ」と題する特集展示が行われておりまして、こちらの記事で、



意表を突くような展示に出会えるのでしょうかねぇ…

 

なんて書いていたのですが、意表を突かれっぱなしでした

ほとんどが初めて観る作品で、まったくもって、東博、恐るべし…

 

こちらの作品(パリッシーの写し 蛇の皿)なんて、リアルすぎて、ちょっとご勘弁をって感じ。

 

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説明によれば、

明治9年、英国からの寄贈品。19世紀中頃に仏国で流行したデザインで、16世紀半ばのB・パリッシー(仏)作の皿を写したものと考えられる。皿の中央に這う蛇、周縁のトカゲや昆虫といったモチーフはきわめて写実的で、明治の人たちにも強い印象を与えたことが想像される。

 

とありますが、現代人にも強い印象を与える作品です。
でも、これは、「あげると言われてもお断りします

 

勝川春章「二代目嵐三五郎の巳の字巻物持男」つづいては、「東京国立博物館ニュース」2012年12月-2013年1月号の表紙に採用されている勝川春章「二代目嵐三五郎の巳の字巻物持男」

こちらの作品にはかなり詳しい説明がつけられているのですが、読んでもよく判らない…

 

曽我物語の工藤祐経を演じる二代目嵐三五郎が開いた巻物には、「巳」の字が4文字書かれています。しかし、よく見ると「巳」4文字ではありません。あなたはこれを読めますか?
「己、已、巳」の3文字の書き分けを、第3画の書き始めで覚えるための「こ・きの声、おのれ・つちのと下につき、い・すでは半ば、し・みは皆つく」といった歌で記憶している方もいると思います。でもこれは3文字。
書かれいるのは、4文字。右から「已己巳己」(いこみき)と読み、互いに似ているものの喩えとされる熟語です。現代では、「おのれ」と「つちのと」は同じ「己」と書かれる文字ですが、江戸時代に感じを覚えるための「小野篁歌字尽」という本に、「すでにかみ、おのれはしもにつきにけり、みはみなはなれ、つちはみなつく」と歌が記されています。この絵と同じ順の4文字です。現代とは字形が異なり「おのれ」と「つちのと」とも書き分けられて「已己巳己」は、本来4種類の文字だったのです。
現代人には、難しい「巳の字巻物」。蛇の年らしく、手も足も出なくても目出度いものです。

 

最後のフレーズがなんとも… でも、まぁ、正月だから、良しとしますか…

 

ということで、まだ「東博に初もうで」はまだつづきます。

 

つづき:2013/01/06 東博に初もうで2013(その2)

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やはり明日、東博に行ってくるか…

2013-01-04 18:50:29 | 日記・エッセイ・コラム

高校時代の教科書のうち、音楽漢文の教科書だけ、今も書棚に残っています。
この漢文の教科書をペラペラめくっていたら、記憶に新しい絵に出くわしました


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李白の「月下獨酌」に載せられた、もしかしてこちらの記事に載せた東博東洋館リニューアルのフライヤーのヤツか?


教科書のキャプションによれば、


李白行吟図[梁楷筆]
 梁楷は、南宋中期の画家。


だそうで、一方、東博のフライヤーをじっくり見ると


130104_2_02_2


重要文化財「李白吟行図(部分) 梁楷筆 南宋・13世紀


となっています。「行吟図」「吟行図」と微妙に違っていますが、同じ作品だと考えて良いでしょう。


う~む、、、、

やはり「東博へ行け」というご託宣なのでしょうか?


もっとも、「李白行吟図」だか「李白吟行図」だかの展示は1月29日~2月24日だそうですが、明日東博に行く方向で固まりつつあります。

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私は冬休みを続行中

2013-01-04 13:02:18 | 日記・エッセイ・コラム

世の中は「きょうが仕事始め」というところが多いと思いますが、私はまだ冬休みの真っ最中で、実家でまったりしています。
ところが、今朝、目が覚めると時刻は5:30 普段の日の起床時刻です 凄いですなぁ、見事ですなぁ、しっかと「いつもの生活リズム」です
というか、けさは「顔が寒いと目が覚めたのでして、部屋の温度計を見ると、


130104_1_01 おぉ、ほぼ0℃
寝る直前まで暖房していたというのに、起きたらコレですよ。布団がなければ凍死必至ですな…


石油温風ヒーターのスイッチを入れて1時間経つとだいぶ暖まってきて、


130104_1_02 10℃を超えました。


きょうは一段と寒くて、外は時々吹雪いたりしています。
実家の車庫の入口は雪にふさがれて、さらに、車庫の屋根から落ちた雪の上に新雪が吹きだまって、白い砂丘のように見えないこともありません。


130104_1_04


天気予報によると、きょうは真冬日だそうで、一日中、引きこもることになりそう…


天気予報といえば、地元の天気予報を見ていて気になる表現がありました。

それは、


大潟村を除く県内全域になだれ注意報が出されています


というもの。

もし大潟村なだれ注意報が出たら冗談以外の何ものでもありません。

というのも、八郎潟を干拓してつくられた大潟村“最高峰大潟富士(人造デス)でさえ、標高(比高)3.776m、頂上の海抜は0mという真っ平らなところですから、なだれなんて起きるはずもありません。

かといって、「大潟村を除く」を省いたら大潟村にもなだれ注意報が出ているみたいで、正確ではありませんから、これは仕方のないことなのでしょう


ところで、この記事を書くにあたってWikipediaを見ていると、またまた気になる記述に出くわしました。関連項目に、

明田富士(みょうでんふじ、35m。日本山岳会認定の「日本一低い富士山」)-秋田市


というのがあったのですよ

「日本一低い富士山」が地元・秋田市にあるなんて こんな話、初めて知りました

さっそくWikipediaで確認すると、


富士山(ふじやま)は、秋田県秋田市にある山である。通称明田富士(みょうでんふじ)。
標高は35mで、日本山岳会により「日本一低い富士山」である証の標柱が設置されている。秋田駅東口から徒歩10分ほどのところにある楢山明田近隣公園と整備されている場所にあり、山頂からは秋田市内の中心部を望むことが出来る。
中腹には明田稲荷大明神、山頂には富士大権現が祭られている。


ですって

場所をGoogleマップで探すと、、、



大きな地図で見る


あれまぁ~、私の高校時代の通学路のすぐ隣りではありませんか


あ~、ビックリした…。

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今年はMISIAのデビュー15周年

2013-01-02 16:05:10 | MISIA

130102_1_01 きょう、「15th Celebration」をうたったMISIAのベストアルバム「MISIA Super Best Records」を予約しました。


MISIA SUPER BEST RECORDS(初回生産限定盤)(DVD付) <nobr>MISIA SUPER BEST RECORDS</nobr>
<nobr>(初回生産限定盤)(DVD付)</nobr>

価格:¥ 4,200(税込)
発売日:2013-02-20

超秘蔵映像を含む15年間の珠玉のパフォーマンスをダイジェストで収録 これぞまさにMISIA大図鑑 」という触れ込みの「DVD付」初回限定盤です


私は、MISIAのすべてのCD/CCCDを持っているわけですが、そこはそれ、15周年のご祝儀ってやつです。
また、「MISIA大図鑑DVD」だけでなく、本編のCD収録曲も、「つつみ込むように…」「CATCH THE RAINBOW」「INTO THE LIGHT」「明日へ」「15th ver.」だそうですから、買わずにはおられませぬ。


「発売前日に届く」ということとポイントが貯まっていたという理由で、ここ数点続けて予約購入していたこちらのサイトを覗いたら、


初回入荷分残り2点ございます。ご購入はお早めに!


という煽りが入っていて、あわてて、結構安いAmazonで予約した次第です


一方、まだ購入するかどうか迷っているのが、こちら

<nobr>THE TOUR OF MISIA BOX Blu-ray</nobr>
価格:¥ 24,999(税込)
発売日:2013-02-20

なんといっても、値段がねぇ…


でも、商品説明にある


99年のデビューツアー「WM」から2012年のツアー「SOUL QUEST」まで計11本、14年分の「THE TOUR OF MISIA」を収録する。


の、「WM」ブルーレイディスク化っつうのは、かなりツボを押さえています


WM [VHS] WM [VHS]
価格:¥ 6,300(税込)
<nobr>発売日:1999-04-01</nobr>

なにせ、「WM」ビデオカセット(VHS)でしか発売されていなくて、劣化が怖い私はそれをDVDにダビングしたヌメヌメ画像を観ていた状況でしたから

迷ったあげく、これも買ってしまうんだろうな、K.I.T…


そして、今年中盤以降には、「MISIA 星空のライヴBOX Blu-ray」なんてのも出て、こちらも買ってしまいそうな気がするのが怖い…

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今年も大吉

2013-01-01 23:00:09 | 日記・エッセイ・コラム

がバホバホと降りしきる中、近所(といっても結構距離はある)の神社へ初もうでにいってきました。


130101_3_01


そして、おみくじを引くと、


130101_3_02 出たぁ~、大吉


これで2年連続の大吉です。
もっとも、去年が「大吉」に見合ったものだったかと振り返ると、ちょいとありがたみが薄れるのではありますが…


ところで、おみくじにつきものの「歌」、きょう引き当てたのには、


 ときくれば 枯木とみえし やまかげの
    さくらも 花のさきにおいつゝ


という歌が書かれていました。
かなり判りやすい歌ですが(「大吉」よりも「中吉」に合いそう…)この歌は誰の作?


さっそくググってみますと、どうやらこのおみくじは斯界でトップシェアを誇る女子道社謹製のもので、この歌は、こちらのサイトによれば、山口県周南市にある二所山田神社の21代目宮司・宮本重胤さんか22代目宮司の宮本清胤さんが詠まれたものらしいことが判りました。この宮司さんたちのお名前、いかにも神職らしいお名前ですなぁ。きっと平田篤胤から一字を引き継いでいるのでしょう。


秋田の神社から始まって、秋田人平田篤胤)に戻ってきたところで今日はお開きにします

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ナミビアの国名はナミブ沙漠から採られたらしい

2013-01-01 11:42:52 | MISIA

ゆうべの「第63回NHK紅白歌合戦」ふ~ん…的な歌手・グループがいたり、途中、ビールが効いてきて居眠りしたりしながらも、こちらの記事で「絶対にはずせません」と書いた


美輪明宏さんの「ヨイトマケの歌」MISIAの次に注目してた)からプリプリまで


は、はずすことなく観ることができました
んでもって、美輪さんの「ヨイトマケの歌」は期待を裏切らない歌と演出だったし、永ちゃんビシッと決まっていたし、プリプリ「Diamonds」には胸キュンだったしと、かなり満足できたのですが、やはり圧巻は「MISIA in ナミブ沙漠」でした。


130101_2_02


最初の挨拶が、50℃にもなろうという灼熱の中とは思えないほど穏やかに、


こんばんは。MISIAと申します


って、いかにもMISIAらしくて、それまでの、MISIAの体調は大丈夫か乾燥で喉をやられていないかとか、砂嵐に見舞われないかとか、回線が途切れたりしないかとか、老婆心そのものの心配が半分ほど吹き飛びました


そして、PVかと思うような鮮明な映像クリアな音響、そしてそして絶好調といってもよい歌声、、、まったくもって見事でありました
「明日へ」の最後のロングトーンがバッチリと決まったときには、ひゃぁ~ MISIAぁ~ と(心の中で、、、周りに家族がいたもので…絶叫


いやはや、素晴らしいパフォーマンスでありました。
スポーツ報知記事によれば、


 中継は過酷なものとなった。日本からナミビアまでは飛行機で20時間以上。さらに、首都・ウィントフークからナミブ砂漠までは車で8時間以上かかる。この日の日中平均気温は45度。中継時間には暑さのピークを迎え、50度を超える中での歌唱となった。
 大人の男性でも2分ともたない暑さに、倒れたスタッフもいた。関係者によると、中継した場所の近くに仮設の控室を作り、暑さをしのいだという。さらに、最も大変だったのが風の強さだ。前日のリハーサルでは、機材テントの屋根が壊れるほどの突風が吹いた。本番でも強風の中、マイクに風の音が入らないようにスタッフが全力を尽くしたという。


だそうで、MISIAスタッフも、まさにプロの仕事をしたっつうことでしょう。
自宅のブルーレイ・レコーダーの状況を見ますと(便利な世の中)、


130101_2_01


ちゃんと録画されているようです
この映像は永久保存版確定です


   


中継現場になったナミブ沙漠はどこにあるかといいますと、アフリカ大陸の南西部、ナミビア共和国の海岸側にあるそうで、実家の地球儀では、、、、


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「南西アフリカ[南ア]」と書かれています…


この地球儀、ずいぶん前に伯父からプレゼントされたもので、年期が入っておりまして、まだ「ソビエト連邦」が存在している時代遅れのもの。
上にリンクを貼った外務省のサイトによれば(一部省略)ナミビアには、


1884年    「南西アフリカ」として独の保護領となる。
1914年    南アフリカ軍、南西アフリカに侵攻、占領。
1945年    南アフリカ、南西アフリカを国連の信託統治制度の下に移行させる
       ことを拒否、不法統治開始。

1968年    国連総会、南西アフリカをナミビアと改称。(同地域のナミブ砂漠に由来)
1988年    南アフリカ、アンゴラ、キューバ間の和平協定成立。
       南アフリカ、ナミビアの独立に合意。

1990年    ナミビア共和国憲法採択。ナミビア共和国独立。


という歴史があるようです。


注目すべきは、「ナミビア」の国名がナミブ沙漠に由来していることと、命名したのが国連総会だということ


MISIAファンをしていると、いろいろ勉強になるなぁ~

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賀正!

2013-01-01 00:01:44 | 日記・エッセイ・コラム

年が明けて、2013年が始まりました


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明けましておめでとうございます
今年は良い年になるはずです、K.I.T

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