電車まで時間があるのでパドヴァの情報集め。先人たちのブログをオフラインで読めるようにしとこう。ミナサンアリガトウゴザイマス。そういった意味では電車が中途半端な時間でよかったんだな。
チェックアウトしてホテル入口を一枚
一時間は走っただろうか、これもお義理のようなネオンがなければとてもターミナルとは信じられない、広い道路に面した、まったく人の姿のない石造の建物の前で私たちは降ろされた。
須賀敦子さんも夜の到着ではシシィの像に気づかなかったのだろうか。或いはこの像は割と新しいのか?トリエステ駅到着の場面では、シシィ像への言及はない。
シシィ、さようなら。またどこかでお会いしたいです。
前回のトリエステからの電車はなんと1時間遅れだったが、今日は大丈夫のようだ。
この旅行初めての電車移動でわくわく。おっと、ここはイタリア、打刻忘れちゃいかん。
時刻どおり電車はトリエステをゆっくり出発。
翌朝、湾を大きくカーブしてヴェネツィアにむかう列車の窓から、海のむこうに遠ざかるトリエステを眺めて、私は、イタリアにありながら異国を生きつづけるこの街のすがたに、自分がミラノで暮らしていたころ、あまりにも一枚岩的な文化に耐えられなくなると、リナーテ空港の雑路に異国の音をもとめに行った自分のそれに重ねてみた。
トリエステの坂道の最後にはこんな素敵なシーンがあるというのに、しかも座席は進行方向逆向きで「海のむこうに遠ざかるトリエステを眺めた」というのに、その写真を撮るの忘れてしまった。
こんな美しい文章書いてみたいものだ。文章とかライター講座のようなものを受ければ分かりやすかったり、人目につくようなものは書けるようになるかもしれない。しかしそれだけでは似たり寄ったりのものだろう。プラスアルファは感受性や人生の深みなのではないかと思ったりする。
惜しむらくは須賀さんの存命中には、須賀の「す」の字も知らなかったことだ。
現実は、残念ながらこんな写真撮ってる。駅構内のスーパーで買ったお菓子とコーヒー。さらに残念なことにNESTEAがなかったんだな。
自販機で出てきたチケットは二枚。一枚はヴェネツィアまででこの電車の席も指定されているもの。もう一枚はヴェネツィアからパドヴァまでのチケット。
この電車はヴェネツィア行きなのかと思っていたが、トリノ行き。ということは、この電車はパドヴァは飛ばすのかと思いきや車内の案内では止まるような表示がされている。それを信じてパドヴァ越えちゃったらえらいことだ。確認しとかないと。
チケット確認に来た駅員さんが来た
チケットが二枚出てきたんだけどこの電車でパドヴァ行けますか?
この電車パドヴァ止まるからそのまま乗ってください
うーむ、だとすると残るのはチケット二枚のなぞだな。
トリエステを出たときは閑散としていた車内だったが徐々に乗客が増えてきた。
約二時間後にメストレ駅へ。ここでしばらく停車した。ここからの乗客が続々と車両に入ってくる。
持っているチケット、指定券があるのはここまでだ。メストレからこの席のチケット持っている人が乗ってきたらその人に優先権があるんだろうなぁ・・・
と思ったが、誰も来なかった。乗客が半分以上入れ替わって出発。
挟まれ注意!
パドヴァ駅到着