[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]
(2021年07月23日[金])
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【凍土壁、想定外の長期運用へ 福島第一原発汚染水対策の「切り札」、検証不十分なまま】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/117551)。
奥野斐記者による、同紙の記事【「原発事故は長期的な対応が必要」自主避難者への住宅退去請求に支援者が反発 福島県に訴訟準備も】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/117909)。
片山夏子記者による、同紙の記事【復興五輪と言われても 苦しみ続く震災者「自分たちは取り残されている」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/118111)。
《東京電力福島第一原発で汚染水対策の切り札とされ、国費345億円を投じて造られた凍土遮水壁。東電は当初、2021年をめどに対策を終えるはずだったが、凍結から5年が過ぎても大量の汚染水は発生が続き、ゼロへの見通しすら立たない。毎年億単位の維持費がかかる氷の壁は、検証不十分なまま長期運用に入る。(小野沢健太)》。
《東京電力福島第一原発事故による避難指示区域外からの「自主避難者」が、福島県から、東京都江東区の国家公務員宿舎・東雲住宅の退去を求められており、支援者らが19日、東京・永田町の衆院第2議員会館で集会を開いた。主催グループは、同県が避難者に家賃の2倍相当の損害金を請求し追い出しをしているのは違法だと主張。県が訴訟を起こす場合は、県側に提訴する可能性もあることを明らかにした》。
《政府が掲げた「復興五輪」の看板は、新型コロナウイルス禍でかすんでいる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から10年余り。「復興」が強調されるほど、抱え込んだ悲しみを吐き出せずにいる被災者たちがいる。(片山夏子)》
「復興五輪」だそうだ。どこが「アンダーコントロール」なのだろうか? 未だに原子力緊急事態宣言下で…。
核発電人災の原子力緊急事態宣言下でウラアリなオ・モ・テ・ナ・シだの、アンダーコントロールだの、果ては、復興五輪だのと嘯き、COVID19緊急事態事態宣言下でも《コロナに打ち勝った証》として五輪貴族やその取り巻きによる〝バカの祭典〟〝パソナ五輪〟を強行。一体どんな国?? 《スガさんの生命維持装置》としてのバカの祭典、パソナ五輪、スガ政権の祭典を強行する無為無策無能な政権。最早、殺人オリンピック。
『●無観客開催にすり替え…緊急事態宣言の最中、五輪貴族やその取り巻き
連中による醜悪な〝バカの祭典〟〝パソナの祭典〟をやる気?』
『●《大会経費の赤字の尻拭いを背負わされるのは国民だ》 ―――
どこまでも醜悪なバカの祭典、パソナ五輪。一体どちらが《反日的》か?』
『●《人々を苦しめているのは…満足に給付や補償をせずに自粛を強制
する政権》(町山智浩さん)…一体どちらがバカで、《反日的》か?』
『●《「スガ総理」…内閣支持率の下落が止まらない。その要因は
コロナ対策の度重なる不手際と、国民に我慢を強いながら五輪開催に…》』
『●この最悪なCOVID19禍、さらに、酷暑の中、開催強行…皆さん
ご帰国の折、《反日》アスリートや《反日》ジャーナリスト製造な東京五輪』
2013年9月、世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……以来ずっと《五輪中止を》言い続けてきたのだが…。いや、《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事が五輪招致をやり始めて以来だ。2011年の東京電力核発電人災で、五輪招致など、消し飛んでいないといけないはずだったのに。
それにしても、福島県庁の所業、冷酷過ぎやしませんか? 東電や国がさっさと「原状回復」すればいいのです(出来やしないでしょ?)。
〝自主避難者〟という区別・差別…区域外避難者に、どこまでこの国は冷酷なの? 東京電力や政府、福島県は、なぜ「原状回復」してくれないんですか? 10年も経ちましたけど? 「原状回復」してくれれば、区域外避難者のみなさんも喜んで古里、故郷にお戻りになるはずです。なぜ「原状回復」しないのですか? 《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》。
繰り返します、何度でも。
国や東電のデタラメに対する答えは簡単だ、責任をもって東電や政府が「原状回復」して見せればよいだけ。元の姿に完全に戻してくれれば良いだけ。責任を果たして下さればよいだけ。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活に戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいな》かった。東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」。
あぁ、それにしても、《復興五輪と言われても》ねぇ、色々な意味で虚しくなるばかりだ。その膨大なドブガネ、真の福島復興のために使っていれば…。
『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》』
『●東京電力核発電人災後に《福島県から千葉県などに避難した住民ら
43人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審》で逆転判決』
『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま』
『●希望の牧場・吉沢正巳さん「この牛たちを見て、命の扱い方とか、
原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい」』
『●《「国に法的責任はある」−原発事故で千葉県に避難した人々が
起こした訴訟での東京高裁の判断だ。規制権限の不行使を厳しく指弾した》』
『●《宮本亞門…「…誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て
『何ということに加担してしまったんだ』と罪悪感にさいなまれた」》』
(政界地獄耳)《宮本亞門は東京新聞の取材に
「『世界一お金がかからない五輪』や『復興五輪』を信じたが
大会経費は倍以上に膨れ上がり、福島第1原発事故の後処理も進まない、
誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て『何ということに
加担してしまったんだ』と罪悪感にさいなまれた」と発言》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/117551】
凍土壁、想定外の長期運用へ 福島第一原発汚染水対策の「切り札」、検証不十分なまま
2021年7月19日 06時00分
東京電力福島第一原発で汚染水対策の切り札とされ、国費345億円を投じて造られた凍土遮水壁。東電は当初、2021年をめどに対策を終えるはずだったが、凍結から5年が過ぎても大量の汚染水は発生が続き、ゼロへの見通しすら立たない。毎年億単位の維持費がかかる氷の壁は、検証不十分なまま長期運用に入る。(小野沢健太)
◆冷却液で凍土、年間維持費十数億円
凍土壁は、山側からの地下水を事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料(デブリ)など高濃度の放射性物質が残る建屋に入れさせないようにするために造られた。1~4号機周囲(全長1・5キロ)の地中に打ち込まれた約1600本の凍結管(長さ30メートル)に、零下30度の冷却液を循環させて周辺の土を凍らせている。16年3月から凍結を始め、2年近くで全面凍結。凍らせる電気代など毎年の維持費は導入当初で十数億円かかり、東電が負担している。
(凍結開始から8カ月後に凍った壁の状況をハンマーで確認する
経済産業省の職員=2016年11月21日、
東京電力福島第一原発で)
19年12月~21年1月、凍結管の計5カ所で冷却液が漏れるトラブルが続いた。東電によると、いずれも原子炉建屋近くの道路の地下にあり、通行する車両の振動で金属部品が疲労破壊した可能性が高い。
長期運用を想定していなかった東電は、これまでトラブルが起きてから補修してきたが、今年からは部品の交換頻度を定め、交換用の部品をあらかじめ用意する。広報担当者は「凍土壁は有効で継続して使う。適切な保守管理で長期間の運用は可能」と説明する。
◆隙間から地下水、効果は限定的
「全く水を通さない」という触れ込みだった凍土壁だが、実際は水を通す部分があちこちにあり、効果は限定的にとどまっている。
東電は18年3月、凍土壁によって1日約95トン分の地下水が建屋に入り込むのを防ぐことができたという試算を公表。壁がない場合は1日189トンになるとし、「半減できている」と強調した。
ただ、試算を巡っては雨が少ない時期だけを切り取って評価したことや、建屋周辺の井戸(サブドレン)による地下水のくみ上げなど他の対策の効果との区別があいまいで根拠に乏しい。原子力規制委員会の更田豊志委員長は「地下水対策の主役はサブドレンのくみ上げ」と断言している。
試算公表時の会見で、東電の廃炉最高責任者だった増田尚宏氏(現・日本原燃社長)は凍土壁の効果について「検証を続ける」と明言。しかし今は「個別の対策の効果を示すことは難しい」と、広報担当者が説明を避けるようになった。
◆規制委からは代案求める声も
政府や東電は当初、21年ごろまでに汚染水の発生を止める目標を立てていた。しかし、地下水がどこから入り込んでいるのか今も分かっていない。
15年度に1日490トン発生していた汚染水は、20年度に約140トンまで減ったもののゼロは実現できず、25年に100トンに減らす目標に後退した。東電は「25年までは現行の対策を続ける。それ以降は検討中」と歯切れが悪い。
凍土壁の維持費は、消費者が東電に支払う電気代を通じて賄われる。規制委の検討会では「費用対効果の観点から、凍土壁をやめて鋼板やコンクリート壁などを埋め込むべきだ」との専門家の意見が根強い。この意見にも東電は「検討中」と答えるだけで、事故から10年が過ぎても汚染水対策の終わりは見えない。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/117909】
「原発事故は長期的な対応が必要」自主避難者への住宅退去請求に支援者が反発 福島県に訴訟準備も
2021年7月20日 11時52分
(集会で原発避難者への支援を訴える主催者ら
=19日、東京・永田町で)
東京電力福島第一原発事故による避難指示区域外からの「自主避難者」が、福島県から、東京都江東区の国家公務員宿舎・東雲住宅の退去を求められており、支援者らが19日、東京・永田町の衆院第2議員会館で集会を開いた。主催グループは、同県が避難者に家賃の2倍相当の損害金を請求し追い出しをしているのは違法だと主張。県が訴訟を起こす場合は、県側に提訴する可能性もあることを明らかにした
自主避難者への住宅の無償提供は、2017年3月に打ち切られている。さまざまな事情で退去できない人もいるが、同県は住み続ける人に対し19年から家賃の2倍相当の損害金を請求。今月16日までに退去するよう再度、文書で通知していた。既に県は東雲住宅の4世帯には明け渡しを求め提訴している。
集会で、「避難の協同センター」世話人の熊本美弥子さん(78)は「原発事故は長期的な対応が必要なのに、避難指示がどんどん解除されている。避難者の状況に合う支援策になっていない」と指摘。
主催グループ事務局長の瀬戸大作さん(58)は「コロナ禍で月の収入が10万円に満たない人もおり、県には避難者が安心して住める公営住宅や転居費用を用意してほしい。9月の福島県議会での県側の対応を見て、訴訟も考えたい」と話した。 (奥野斐)
【関連記事】仲間の自死、見せかけの復興「このまま戻れない」…原発事故「自主」避難者たちの不条理な現在地
(⇨ https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e47bc65159fbc9b4d937c1503f7d61b9 に引用済み
『●《子どもたちに、原発が安全なエネルギーと思ってほしくない。
同じ過ちを繰り返さないため、声を上げられなかった人たちの分まで…》』)
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/118111】
復興五輪と言われても 苦しみ続く震災者「自分たちは取り残されている」
2021年7月21日 06時00分
政府が掲げた「復興五輪」の看板は、新型コロナウイルス禍でかすんでいる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から10年余り。「復興」が強調されるほど、抱え込んだ悲しみを吐き出せずにいる被災者たちがいる。(片山夏子)
(「お葬式をしても仏壇を作っても、お父さん(夫)の死を
まだ認められない。まだ戻ってきていないから…」と話す
藤沢範子さん=福島県相馬市)
◆誰にも話せず7年超
「今も人に話せず1人で苦しんでいる人がいると思う」。福島県相馬市の介護職藤沢範子さん(66)は、自宅の仏壇の前で静かに語った。津波に巻き込まれて戻らない夫への思いを誰かに打ち明けるまで、7年以上の月日が必要だった。
2016年8月、激しい頭痛が1分ごとに襲った。検査と治療で病院を転々とする中、吐き気や目まいも続き、うつ状態になった。
たどり着いたのは相馬市の精神科医の蟻塚ありつか亮二医師(74)のクリニックだった。子どもたちや知人に話せなかった胸の内を泣きながら何度か話すうち、気持ちが軽くなっていくのを感じた。
◆夫見つかるまで
「今も夫の死を認められない」。11年3月11日早朝、運転手の夫、則雄さん=当時(56)=は、体調を崩して寝ていた範子さんに、その日に限って何も告げずに仕事に出た。
大震災以降、夫は連絡が途絶えた。翌日、隣の南相馬市の田んぼで則雄さんのダンプが見つかった。津波に巻き込まれて車体はひしゃげ、夫の姿はなかった。
則雄さんの葬式を挙げ、仏壇も作ったが、「まだ戻ってきていないから」と手を合わせられない。「復興五輪」の言葉について記者が聞くと「私たちのことは忘れられている、取り残されていると感じる」とぽつり。「夫が見つかるまでは終わらない」と言った。
◆臭いものにふた
原発事故による避難で、故郷に戻れない人も苦しんでいる。帰還困難区域の浪江町津島地区で生まれ育った関場和代さん(62)は17年秋から、ほとんど眠れなくなった。食べ物がのどを通らなくなり、3カ月で体重が16キロ減った。
亡くなった津島の人たちが夢に出てきた。蟻塚医師に心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され泣きながら思いを吐露した。
避難に伴う転居は7回に及んだ。14年に子どもたちが移り住んだ茨城県日立市に家を買った。それまで、故郷を離れて引っ越しを繰り返す中、「賠償もらえていいね」「よそ者」などと言われて傷ついた。「隠れキリシタンのように自分を押し殺して生きてきた」という。
「地域が仲良くて自然体でいられる津島に戻りたい」。父も「帰りたい」と繰り返しながら、14年に亡くなった。愛猫の死も、大きな心の傷になった。
夫の健治さん(66)と、津島の家の風呂から見た天の川や、モリアオガエルの卵からかえったオタマジャクシが川に落ちる音をよく思い出す。「まだ復興していない。臭いものにふたをしての五輪。自分たちは除外されているように感じる」
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