(2023年03月05日[日])
記憶の継承を断絶。核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》、なんという情けなさ。
『●《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」
を子どもたちに教えるのはやめよう。…警察に届けるべき…》……』
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。「はだしのゲン」は批判される》。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207)によると、《アホにも限度がある。戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。》⦅「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうな」という属国根性と「戦争の責任を追及するな」という無責任体質に基づいている。⦆
『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
「「きれいな戦争というのはないんだ。戦争の残酷な実態を
知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
死ぬまで変わらぬ思い」
だったそうです。
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる』
《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
「黒い雨にうたれて」を発表した》
《◆福島第一事故でも訴え 人間、制御できない》
《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
核利用がなくならない状況を嘆いていた》
『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる』
『●「国家と教育」『週刊金曜日』
(2013年3月22日、936号)についてのつぶやき』
「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
による松江市教委への抗議活動があった・・」」
『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件』
「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」」
『●コドモに見せないようコッソリ画策する
情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い』
『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき』
「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出
『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
どんな社会にしたいのか」?」
『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき』
「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」』
《過去には図書館で漫画「はだしのゲン」の閲覧をさせないように
する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》
『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める』
《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさも
伝える》
《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
となっている》
『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》』
どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。
「火事場ドロボー」どもが、台湾有事を煽り、先制攻撃・核保有までも口にする。戦争法を盾に、子や孫を戦場に送り出したくて仕方ないらしい。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。
『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」』
『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》』
『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…』
「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
戦争の記憶をどのように継承していくのか。
《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
なったそうです」
『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》』
『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》』
「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」。そして、《戦争に向かうハードルが低く…戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世になってしまった。腐敗した自公お維コミによる政治では、決して良い世の中には向かわない。戦争法を廃止し、核廃絶に向かうこともない…。
「総員玉砕せよ!」には、《「人間の生き死にははかないものである(中略)殺りくの記録は、ここの石と木だけが知っている。いまここに書きとどめなければ誰も知らない間に葬り去られるであろう」との記述が、戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》があった。
『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった:
誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない』
『●そもそも、子どもたちのためにこそ
「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?』
『●水木しげるさんと堀江邦夫さん:
原発ジプシーと云う地獄と戦場と云う地獄』
『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
「一番いけないのが戦争です」』
《あれだけ国民をいじめた歴史はないんじゃないでしょうかね》。
「「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん。
《自由を国家が制限するんですからね。一番いけないのが戦争です。
戦争で死ぬんだと思うと希望もわきませんでした》という水木さんの
言葉は、戦争したい人々、「死の商人」たち、「戦争屋」たち、自公議員や
その支持者達には聞こえないらしい。
自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、ブログ主には彼ら、
彼女らの神経が知れない」
『●桂歌丸さん…《戦争なんて本当に愚の骨頂》
《あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない》』
《高畑勲、野坂昭如、大橋巨泉、永六輔、かこさとし、水木しげる、
愛川欽也、金子兜太など、戦争を知り、自身の体験をもとに平和を
希求するメッセージを発してきた戦中世代の著名人が続々と鬼籍に
入り始めている》
『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に』
『●《ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが
軍隊のなかの水木だった》…《戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》へ』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207】
適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中
適菜収「それでもバカとは戦え」
「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質
公開日:2023/02/25 06:00 更新日:2023/02/25 06:00
(現在の小学生の生活実態と合わないのは当たり前
(中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」)
/(C)共同通信社)
広島市教育委員会は高1と小3の平和教育の教材として使っていた漫画「はだしのゲン」を別の絵本などに差し替えることを決めた。
「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を殺された少年がたくましく生き抜く姿を描いている。
市教委が設置した大学教授や学校長による会議では、ゲンたちが浪曲を披露して日銭を稼ぐシーンに対し「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」、栄養不足で体調を崩した母親のためにコイを盗むシーンには「コイを盗んでもいいという誤解を与える」といった指摘が出たという。
アホにも限度がある。
戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。
私は小学6年生のときに「はだしのゲン」を読んだ。今回の市教委の決定を受け、SNS上に漫画の断片が次々とアップされたが、記憶に残っているものが多かった。それだけ印象深かったということであり、平和教育としては成功している。
脊髄反射のように、左翼のイデオロギーがどうこうと言いだす連中は昔からいるが、国土を破壊され、同胞を大量虐殺されたことに怒りを表明するのは当然の感覚だろう。残酷なシーンを描いていることを批判するのも筋違い。それを見て子供は原爆の恐怖を学ぶのだ。
「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうな」という属国根性と「戦争の責任を追及するな」という無責任体質に基づいている。
敗戦後、雨後のタケノコのように出現した精神の奴隷たちは、現在までわが国をむしばみ続けている。
しまいには「原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなと思っている」と発言する防衛大臣やポツダム宣言と原爆投下の時系列すら理解していない総理大臣まで出現した。
「はだしのゲン」は戦中と戦後で発言をコロコロ変え、責任を持たない卑劣な人間を描いた。
ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。
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