以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

旧車には定番ですが。。。

2021-01-08 18:04:00 | 日記
今時AM/FMの受信アンテナがロッドで伸縮している車何てありませんけど。。。😓

1990年代後半迄のメルセデスには電動伸縮ロッドアンテナが普通に採用されてましたな。。。

1990年代後半位からリヤガラスのプリントアンテナやルーフのフレキシブルショートアンテナが採用され始めて電動伸縮ロッドアンテナは過去の遺物となって参りました。。。

現在の日本の自動車規格では現行モデルに於いて伸縮ロッドアンテナは突起物とされて認められないって話もあるが、多くは最近のドレも似通ったデザインに合わないからとロッドアンテナ自体が既に葬られた感もありますな。。。

で、、、ウチの取扱車種には当然に電動伸縮ロッドアンテナが装備されているのが普通でして。。。コレも経年劣化で普通に壊れるんだ。。。

アンテナが全開出っ放しになるとか、中途半端に伸縮してキッチリ縮まず伸びもしない。。。或は中途半端に出っ放しになってウンともスンともサイレントだとか。。。

旧車で電動で伸縮するロッドアンテナが中途半端に常に出っ放しじゃ「壊れました。」感全開でボロを頑張っちゃって乗ってます感バリバリのオーラが全開になりますわな。。。

現在じゃあ単なる突起物扱いをされそうな遺物ですがやっぱり装備されている以上はキチンと動作せんとねえ〜ってコトで本日はW140のロッドアンテナ修理。。。

因みにこのアンテナの伸縮巻取ユニット本体も伸縮ロッドアンテナ(アンテナマスト)も現在では本国メーカー供給終了品。。。

大体壊れるのはアンテナマストのベルトギヤーの歯が欠損するか伸縮ロッドの変形によるロックなので多くはアンテナマストのみの交換作業で解決がつきます。

よって、海外の社外品メーカーがアンテナマストのみの供給を継続している様なので購入して対応となった。。。

先ずは本体の蓋を開けるトコから。。。

樹脂の噛み込みなので無茶して樹脂の爪を折損せん様に丁寧に浮かせて行く。。。

今回は電源ONで30cm程度伸びたところでベリーショートアンテナになって止まってしまうとの事。。。


アンテナの口を止めている13mmを緩めてもアンテナ自体がロックして引っ張り出せないのでベルトギヤーの巻取ギヤーを脱着してベルトギヤーをフリーにして故障品のアンテナマストを引っ張り出しました。。。


で、今度は新品のアンテナマストを入れる作業。。。

巻取ユニットの筒からベルトギヤーを挿入して巻取ユニットのリール部分に入れて行くのだが、素直にゃあ入らないのがミソ❗️😓

巻取モーターユニットを外した上で巻取ギヤーにベルトギヤーを噛み合わせた状態で巻取ギヤーを手動で静かに回してベルトギヤーをリール内に巻き込む。。。

ベルトギヤーをリール内に収めたら今度はベルトギヤーと巻取ギヤーのテンションローラを正規の位置で止めて巻取モーターユニットを装着して巻取ギヤーに板バネを噛ませてセンターシャフトをEリングでロックする。

コレにて組立完了。後は蓋をするだけですけどその前に一旦通電試験を行い、アンテナの伸縮動作を確認。。。

まあ、好きな人はDIYでも一向に作業出来るかと思いますがシャフトカラーやEリング、衝撃緩衝ブッシュ、テンションローラシャフトピンやテンションローラなどの細かい構成部品を天の彼方に飛ばさぬ様に、外した部品を紛失しない注意が重要です。

折角故障の少ないアンテナ伸縮ユニット本体を分解して部品を紛失していたら本末転倒ですよ〜。自己責任でどうぞ❗️😎
因みに当社にはアンテナ伸縮ユニット本体の在庫や構成部品の在庫は御座居ませんので念の為。。。

コレでバッチリ❗️キチンと伸縮動作が蘇ってボロイ雰囲気になり易い部分が一つ消えましたね。。。(笑)