我が地方では一週間前の十六日に気温が10度を超えて以来、最高気温はずっとつづけて二桁です。遅れ気味だった花々の開花も一気に進みそうです。
慶林寺に三本ある河津桜のうち、開花が一番早かった境内の一本。
参道中ほどにある一本。
開花は例年ならもう少し早いのですが、今年は遅れをとっている参道入口の一本。三本の中では枝ぶりが一番どっしりとしているので、満開になると、一番見応えがありますが、今年の満開はいつごろになるのでしょうか。
まだ咲いた花より蕾のほうが多いようです。
門前に植えられた山茱萸(サンシュユ)。
奇妙な形をした花です。
庵に帰ったあと、「樹木図鑑」を開いて、山茱萸は水木(ミズキ)の仲間だと識りました。山帽子(ヤマボウシ)もミズキ属です。
水木は10~15メートルにもなる落葉高木ですが、私が見ることのできる樹は道路が走る台地の下、斜面に生えているので、手に取るほどの近さで見ることができるものの、その下を覗くことはできないので、樹高がいかほどなのかはわかりません。
覗くことのできない樹の根元は下草に覆われて、ウグイスがうずくまっていることもあるのだろうかと想像したりもします。
「早春賦」では、
♪春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず
と、歌われますが、我が地方でも、もうすぐウグイスの囀りが聴けるかもしれません。
これからも冷え込む日もあるかもしれませんが、どうやら手袋は不要になりました。
夏、じっとしていても汗が流れ落ちてくるような陽気だと、酷暑の夏より厳寒の冬のほうがマシだと思いますが、冬がきたあと、ほんのりと暖かくなってくると、夜中に小用で目覚め、肩をすぼめながら用を足す、ということがなくなるのが、なんともうれしく思われます。