小金道の残された行程(北小金駅入口~馬橋)を歩きました。
転居先が決まったので、そろそろ荷造りを始めねばなりません。
新松戸へ引っ越してきたときは勤めを持ちながらの荷造りであったので、引っ越し当日になっても終わらず、積み残した荷物を、後日赤帽を雇って運ぶ、というような有様でした。
今回は幸いというべきか否か、勤めのない身であるし、荷物の量も段ボール箱に換算すれば、本を処分したぶん(約四十箱)が確実に減っているので、当日になっても終わらないということはないと思っていますが、ひところほどひどくないといっても、体調が万全ではないだけ無理が利かないかもしれません。ともかく今月中は外を出歩く時間もなくなるだろうと考えたので、クソ暑いのを承知で出かけました。
国道6号線沿いにある浄土宗常行院。下総観音第十五番札所。
我が庵から歩いて行くと、この先、柏寄りにある北小金駅入口交差点から馬橋方向に向けて1キロ弱、水戸街道の旧道(といっても拡幅されてしまっていますが)が遺されています。旧道からこのお寺には裏参道を通って出入りすることができます。
北小金駅入口交差点から見た旧道です。
旧道を歩き始めてじきに見つけた庚申塔。
祠はつくり直されているのでしょうが、小林一茶が歩いたときにもあったのでしょうか。
水戸街道を示す標識。
生い茂る木立に隠されて見逃すところでした。
旧道沿いの民家。松戸市内で見つけた七軒目(六軒目はブログに取り上げていません)の桔梗を愛でる家。
松戸では十五日から五日間雨が降っていません。鉢の土はすっかり乾ききって、花は萎れかけていました。
国道6号線と旧道の合流点と合流点にある蘇羽鷹神社(画像下)。
この神社は去年十一月初旬、桔梗と紅花の種子を買ったあと訪れた神社です。
胃潰瘍で入院を余儀なくされる直前でした。我が庵のほうからくると、長い長い上り坂を上ってこなければなりません。実際は胃潰瘍に因る出血で、貧血気味だったから苦しかったのに、坂が長いので体力的にきついのだと思い込んでいました。
途中にあったマツモトキヨシで、次回の廣徳寺の作務に備えてこんなんを買いました。
マツモトキヨシのあるあたりは昔なら峠のてっぺんだったところです。そこから下り坂をゆるゆる歩くと、馬橋駅が近づいてきました。国道6号線と旧水戸街道の分岐点(八ヶ崎交差点)には左水戸街道、右印西道と示された道標が遺っていました。
文化三年丙寅(1806年)建立との碑文があります。
分岐点に架かる横断歩道橋からの眺めです。右へ曲がって延びて行く道が旧水戸街道で、馬橋駅方向に向かってさらに下り坂になっています。昔はここから富士山が望めたのでしょう。その名も富士見坂。
左は印西道。いまは直行する道はありませんが、かつては印西を経て、成田に通じる道があったのです。
毎度お馴染みの萬満寺。今日は山門を撮影しただけ。
一茶が俳句の道に入るキッカケをつくり、俳友でもあった大川立砂の居宅跡です。いまは信用金庫の支店。
馬橋の「馬橋」です。
下を流れる長津川はたびたび洪水を起こし、そのつど橋が流されて、水戸街道を往復する旅人は難儀を強いられたそうです。そこで考えられたのが馬の鞍型をした橋。以来、流されることがなくなって、それが橋の名になったというわけです。
この日歩いた距離は約2・3キロ。
陽射しは灼けるように強かったものの、風が強かったので、日陰に差しかかれば涼風に恵まれた一日でした。
これにて小林一茶の歩いた小金道探訪(全9・1キロ)は終わりました。
馬橋から馬橋駅に戻る途中で見かけた床屋です。
石岡を訪れたときの印象が尾を引いているのか、年代物の建築を見ると、ついシャッターを押してしまいます。看板もなく、すでに閉鎖されてしまっているようでした。
→この日、歩いたところです。
新しい住まいを本土寺近くに決めました。
古いアパートの一階です。家賃が安くなるので仕方がないことですが、部屋数は一つ少なくなります。
さらにはガスがプロパン(私には初体験)であること。ガスレンジを新調しなくてはならぬし、時期的にまだ余裕はありますが、最近になってにわかに寒がりになった私はガスファンヒータも買い換えなくてはなりません。
代わりに佳いことが二つあります。一つは水が井戸水で、この季節は冷たく、水道料金が要らぬこと(下水道料金は徴収されます)。
もう一つは一階なので、狭いながらも南に面した庭があることです。「野菜を栽培して生活費を浮かせたら……」と案内してくれた不動産屋のオヤジがいっていましたが、野菜栽培はともかくとして、いま、ベランダにある植木類は処分しなくてもいいことになりました。これが私には何よりうれしいことです。
私にはついのすみかになるか、いつかお金ができて、再び東京に戻ることになるか、先行きはわかりませんが、ツワブキ(石蕗)とハゼ(櫨)とサンショウ(山椒)は、ここをついのすみかにしてやろうと思います。
作務をつづける予定の廣徳寺は遠くなったかと思いきや、前より三分近くなりました。
於京(おけい)たちの居場所は廣徳寺の向こう、ということになるので、いまほど頻繁に会いに行くことはできなくなりますが、市川大野のオフグたちとは違って、まったく不可能になるというわけでもない。ただ、会いに行くのに三十分かかることになりますが……。
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井戸水&庭とは素敵ですね。
私も今の家が初プロパンなのですが
値段が都市ガスの2倍くらいでした。
プロパン屋によって
値段に差があるようですが。
だから電気の暖房の方が良いと思いますぜ。
暑いので大変だろうけど、がんばってね。
私は冷房は苦手なのであまりエアコンは使わぬが、暖房はガスが好きなのでござるよ。ガスファンヒーターだと洗濯物を乾かすのにもよいのでござるが、単純に二倍とすると、冬は一万五千円もかかることになる。一考せねばなりませぬ。