今日は火曜お話し会。
皆さん遠方から国立まで、毎月楽しみに通ってきてくださいます。
この中に女学校時代のお友達組みが2組いらっしゃいます。
謡、ダンス、エッグアート、コーラス、洋裁、木彫、皆さん多趣味で
笑顔いっぱい本当にお元気です。
この会は、文学少女だった方ばかり。
純文学のリクエストが多いのです。
しばらく童話が続いていましたが、今日は文豪川端康成の『富士の初雪』を朗読しました。
少し前に、古本で購入した短編集『富士の初雪』の初版本です。
いつ、どこで読もうかと温めていたものです。
季節柄、大輪の菊がでてくる『岩に菊』とどちらを読もうか迷いましたが、
11月の物悲しさ、今日の曇り空が、『富士の初雪』の空気感に妙にマッチしているように思われ、少し感傷的な気持ちもあり、こちらにしました。
四章の作品なので、一章ごとにひと口お茶休みをいれながら、ちょうど1時間のドラマを読みました。
一章を読み終えた時、ふいに一人の方から、「なんか、今日の気候、様子にぴったりですね。」と。
この作品は、別れた男女が再会し、二人の間の何か大事なものが、それぞれの心の痛みを、優しく撫でたというような慰めと男女の切ない関係を描いた話といってよいのかな。
川端作品ならではというように、時の流れに伴なう二人の距離感が、心から指先まで響いてくるように繊細でどうしても美しい文章に思えてきます。
短編でも、心情を深く想像する間を静かに私たちに与えてくれるのが素敵です。
昭和27年の作品ですが、とてもその時代に書かれたものではないように思えます。
読みながら心に残ることばというのがでてきます。
「かつて響きたる音、時を経て再び鳴れば、幸ひも悲しみも共に歌となる。」
苦い想い出も、時が過ぎれば美しい愛の思い出になる・・・。
別れも出逢いも知らないうちに繰り返されるものです。
♪「愛だったんだよ そう愛だったんだよ~」
11月はほろ苦いことをほろっと思い出させる月ですよね。
作品の歌子の言葉のように「できるだけやさしい見方をしたいのよ」そんな気持ちになります。
大人の会で、川端などを読むと、いろいろ思いますね。
また、ロマンチックをいただいてしましました

いただいたといえば、美味しいものをお土産に。
大好きな鮭。天然の銀鮭です
早速焼いていただきました

肉厚でふっくらまろやかとっても美味しい

「ごちそうさまでした。最高においしかったです

」